企業分析2026年10月12日

伊藤ハム米久ホールディングスの強みとは:ハム・ソーセージなどの加工食品と、国内外の食肉の会社。食肉事業がセグメント利益の約7割。2026年3月期は営業利益285億円(+45.4%)、記念配当を含めて年320円

伊藤ハム米久ホールディングスを、2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月1日、東証の適時開示)で分析しました。売上高1兆714億円(+8.4%)、営業利益285億円(+45.4%)、経常利益304億円(+46.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益202億円(+54.4%)、ROE7.0%、自己資本比率56.2%。セグメントの経常利益は、食肉事業226億円(+84.3%、国産鶏肉の相場上昇と国産豚肉の採算改善、海外のアンズコフーズの牛肉・羊肉の収益性改善)、加工食品事業94億円(−3.1%、需要低迷で販売数量が減少、原材料費・物流単価の上昇)。アンズコフーズの決算期変更で15か月分を取り込み。配当は記念配当175円を含め年320円(普通配当145円)、DOE3.0%以上の累進配当の方針。2027年3月期は営業利益270億円(−5.1%)・年155円の予想。日本ハムとの比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

目次
  1. 1. ひとことで言うと
  2. 2. 何で稼いでいるか
  3. 3. 強み
  4. 4. 弱み・リスク
  5. 5. ライバルとの比較
  6. 6. 投資プレイヤー的チェックポイント
  7. まとめ

メル美伊藤ハムと米久って、同じグループなんだね。ハムの会社?

プレ男決算短信だと、売上も利益も、ハムより「食肉」の事業のほうが大きいんだって。海外の牛肉や羊肉も売っているみたい

企業分析の連載、257社目は伊藤ハム米久ホールディングスです。2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月1日)で確認しました。会社のサイトは今回の確認方法では読めなかったため、東京証券取引所の適時開示に載っている同じ決算短信を使っています。比較には、この連載の日本ハムの強みとはで確認した数字を使っています。

この記事は会社のしくみと数字の解説で、伊藤ハム米久ホールディングス株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

1. ひとことで言うと

ハム・ソーセージや調理加工食品の「加工食品事業」と、食肉の生産・処理加工・販売の「食肉事業」の会社。海外ではアンズコフーズが牛肉・羊肉を扱う

項目(日本基準・連結) 2026年3月期 前期比
売上高 1兆714億円 +8.4%
営業利益 285億円 +45.4%
営業利益率 2.7% 前期 2.0%
経常利益 304億円 +46.5%
親会社株主に帰属する当期純利益 202億円 +54.4%
ROE(自己資本当期純利益率) 7.0% 前期 4.6%
自己資本比率 56.2% 前期 61.1%
配当 年320円(うち記念配当175円) 前期 145円

2. 何で稼いでいるか

セグメントの利益は、経常利益です。

セグメント 主な動き(決算短信の記載) 売上高 経常利益
食肉事業 国産鶏肉の相場上昇、国産豚肉の採算改善、アンズコフーズの北米向け牛肉・欧州向け羊肉の収益性改善 6,728億円(+14.4%) 226億円(+84.3%)
加工食品事業 ハム・ソーセージ、調理加工食品の販売数量が減少、原材料費・物流単価の上昇 3,986億円(−0.6%) 94億円(−3.1%)

3. 強み

会社の資料にある事実から、この連載で強みと考えた点です。

① 国内の食肉の生産

② 海外の食肉事業

③ 配当の方針

4. 弱み・リスク

① 加工食品の需要低迷

② 相場とコストの影響

③ 2027年3月期は減益の予想

5. ライバルとの比較

食肉・加工食品の日本ハムと並べます。会計基準(日本ハムはIFRS)と利益の指標が違うので、おおまかな比較です。どちらも2026年3月期です。

伊藤ハム米久HD 日本ハム
売上高 1兆714億円(+8.4%) 1兆4,574億円(+6.3%)
利益 285億円(営業) 683億円(事業利益)
利益率 2.7% 4.7%
ROE 7.0% 6.6%
自己資本(親会社所有者帰属持分)比率 56.2% 53.8%

6. 投資プレイヤー的チェックポイント

伊藤ハム米久HDの決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。

見ておく数字 2026年3月期 どこに書いてある
食肉事業の経常利益 226億円 決算短信(報告セグメント別の経営成績)
加工食品事業の経常利益 94億円 決算短信(報告セグメント別の経営成績)
普通配当とDOE 145円・3.1% 決算短信(配当の状況の注)
会社の業績予想 2027年3月期 売上高1兆400億円、営業利益270億円、当期純利益185億円 決算短信のサマリー
配当 年320円(記念配当を含む)、2027年3月期予想155円 決算短信

メル美ハムより食肉で稼いでいるのね。記念配当がなくなる2027年は、普通配当で比べたいな

まとめ


参考文献

  1. 伊藤ハム米久ホールディングス. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月1日). https://www2.jpx.co.jp/disc/22960/140120260430515730.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
  2. 日本ハム. 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年5月8日). https://www2.jpx.co.jp/disc/22820/140120260508519362.pdf (閲覧日:2026年10月12日)

この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。