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プレ男お正月にテレビでやってる、金ピカのホールのクラシックのコンサート。あれって何?

メル美ウィーン・フィルのニューイヤーコンサートだね。お花がいっぱいで、毎年指揮者が変わるんだよね。
こんにちは、Dr. Taro です。 「音楽の教養」、今回は年末の第九とならぶ年越しの名物、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のニューイヤーコンサートです。ウィーン・フィルの公式サイトの「伝統と歴史」「ニューイヤーコンサート2026」「チケット情報」などのページをもとにまとめました(2026年10月22日閲覧)。
どんなコンサート?
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主催・演奏 | ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 |
| 日にち | 毎年 1月1日 |
| 会場 | ウィーン楽友協会(ムジークフェライン)の黄金のホール |
| 曲目 | ヨハン・シュトラウス一家と、その同時代の作曲家のワルツ・ポルカなど |
| 見ている人 | テレビと配信で 150か国以上、約5,000万人 |
| 2026年の指揮 | ヤニック・ネゼ=セガン(初登場) |
| 2027年の指揮 | トゥガン・ソヒエフ(初登場) |
- ウィーン・フィルは、新年に「明るく、同時になつかしい」シュトラウス一家の音楽を演奏するのが、長い伝統だと紹介しています
- 黄金のホールの花のかざりは、2015年からウィーン市の庭園局との協力で、オーストリアの庭師や花屋さんといっしょに作られています
じつは、ウィーン・フィルはシュトラウスを演奏していなかった
- 公式サイトによると、ニューイヤーコンサートが有名なので、ウィーン・フィルは楽団の始まりからシュトラウスを演奏してきたように思われがちです
- でも実際は、長いあいだ、もっとも「ウィーンらしい」この音楽を、ほとんど演奏しなかったそうです
- 理由は、おそらく「大衆音楽」と結びつくことで、フィルハーモニー演奏会で得た社会的な地位を損ないたくなかったから、と公式サイトは書いています
- 見方が変わったのは、リスト、ワーグナー、ブラームスのような大作曲家が、シュトラウス一家を高く評価していたこと。そして、楽団員がヨハン・シュトラウス2世本人と何度も出会ったことでした

メル美いまはシュトラウスといえばウィーン・フィルなのに、最初は「軽い音楽」だと思われてたんだ!
シュトラウス2世とウィーン・フィルの出会い
公式サイトが書いている、ヨハン・シュトラウス2世と楽団の出会いです。
| 日にち | できごと |
|---|---|
| 1873年4月22日 | ウィーン・オペラ座舞踏会のために作ったワルツ「ウィーン気質」を、シュトラウス本人がバイオリンを手に初演 |
| 1873年11月4日 | 父シュトラウスやランナーの曲、自作の「美しく青きドナウ」を演奏 |
| 1894年10月14日 | シュトラウスの音楽活動50年を祝う演奏会に楽団が参加 |
| 1899年5月22日 | 宮廷歌劇場で、最初で最後の「こうもり」序曲の指揮。このとき引いたかぜが肺炎になり、6月3日に亡くなった |
- その後、1921年にアルトゥール・ニキシュがシュトラウスのワルツを指揮し、1925年10月25日、シュトラウスの生誕100年に、フェリックス・フォン・ワインガルトナーがシュトラウスの作品だけの演奏会を初めて指揮しました
- ウィーン・フィルのシュトラウスの伝統を本当に築いたのは、指揮者クレメンス・クラウスだと公式サイトは書いています。クラウスは1929〜1933年、ザルツブルク音楽祭でシュトラウス作品の演奏会を毎年指揮し、のちのニューイヤーコンサートの形を先取りしました
最初の演奏会は、戦争のさなかだった
- 公式サイトは、最初のニューイヤーコンサートが「オーストリアとウィーン・フィルの歴史のもっとも暗い章」に開かれたと書いています
- 1939年12月31日、シュトラウス一家の作品の演奏会が開かれ、その純益は、ナチスの募金運動「戦時冬季救済事業」にすべて寄付されました。公式サイトはこれを「あいまいな合図」と表現しています
- 1941年1月1日には「ヨハン・シュトラウス・コンサート」が開かれました。ウィーンらしさの表れと受けとった人も多かった一方で、ナチスの宣伝にも使われました
- 戦後の1946年・1947年は、連合国によって指揮を禁じられたクラウスにかわりヨーゼフ・クリップスが指揮。クラウスは1948年に戻り、1954年まで指揮しました
- アンコールでおなじみの「ラデツキー行進曲」は、1946年1月1日のクリップスの演奏会が、ニューイヤーコンサートでの初演奏。楽団の資料によると、最初のアンコールとして「美しく青きドナウ」の前に演奏されたそうです

プレ男お祝いの音楽会に、そんな始まりがあったなんて。楽団が自分の公式サイトにちゃんと書いているのも大事だね。
25回指揮したボスコフスキー、そして毎年かわる指揮者
- 1954年5月16日にクラウスが急死。楽団は後任に悩み、1955年1月1日の直前に、コンサートマスター(楽団のバイオリンのリーダー)のヴィリー・ボスコフスキーに任せました
- ボスコフスキーは1955〜1979年に25回指揮。公式サイトは、この選択を「天才的な一手」と書いています
- ボスコフスキーが体調のため1980年を辞退すると、楽団は国際的な指揮者ロリン・マゼールを選び、マゼールが1986年まで指揮しました
- そのあと、楽団は「毎年ちがう指揮者を選ぶ」ことに決めます。最初は1987年のカラヤンでした
1987年からのおもな指揮者(公式サイトより、2020年まで)
| 指揮者 | 年 |
|---|---|
| ヘルベルト・フォン・カラヤン | 1987 |
| クラウディオ・アバド | 1988、1991 |
| カルロス・クライバー | 1989、1992 |
| ズービン・メータ | 1990、1995、1998、2007、2015 |
| リッカルド・ムーティ | 1993、1997、2000、2004、2018、2021 |
| ロリン・マゼール | 1994、1996、1999、2005 |
| ニコラウス・アーノンクール | 2001、2003 |
| 小澤征爾 | 2002 |
| マリス・ヤンソンス | 2006、2012、2016 |
| ジョルジュ・プレートル | 2008、2010 |
| ダニエル・バレンボイム | 2009、2014、2022 |
| フランツ・ヴェルザー=メスト | 2011、2013 |
| グスターボ・ドゥダメル | 2017 |
| クリスティアン・ティーレマン | 2019 |
| アンドリス・ネルソンス | 2020 |
- 2026年は、メトロポリタン・オペラの音楽監督でもあるヤニック・ネゼ=セガンが初めて指揮しました
- 2027年は、トゥガン・ソヒエフが初めて指揮します。ウィーン・フィルとは2009年のアジア・ツアー(ソウル)からの付きあいです

メル美2002年は小澤征爾さんだったんだ。日本人の指揮者が元日のウィーンに立ったんだね。
チケットは抽選だけ
- 公式サイトによると、申しこみが多すぎるため、年末年始の3つの演奏会のチケットは、毎年はじめにウィーン・フィルの公式サイトだけで抽選されます。世界中の音楽ファンに同じチャンスがあるように、という理由です
- 2026/27年の演奏会の抽選の受付は、2026年2月1日〜28日でした。3月には当選の知らせと、たくさんの落選の知らせが送られます
- 郵便やメールなど、抽選以外の方法での申しこみは受けつけません
- 公式サイトは、チケットの転売サイトなどで高値で売られているチケットを買わないよう、強くすすめています。内容がまともかどうか、楽団には判断できないからです
- 車いす席も、抽選の申しこみ用紙から申しこめます(付きそいの人の席つき)

ウィーン・フィルの公式サイトによると、ニューイヤーコンサートのチケットは公式サイトの抽選だけで、転売サイトでの高値のチケットは買わないよう強くすすめています。まずはテレビや配信で楽しむのがいちばんの近道です。
まとめ
- 毎年1月1日、ウィーン楽友協会の黄金のホールで、シュトラウス一家のワルツやポルカ
- テレビと配信で150か国以上、約5,000万人が見る
- ウィーン・フィルは長いあいだシュトラウスを「大衆音楽」として避けていた。伝統を築いたのはクレメンス・クラウス
- 最初の演奏会は1939年12月31日。純益はナチスの募金運動に寄付された、と楽団自身が書いている
- ボスコフスキーが25回、1987年のカラヤンから毎年ちがう指揮者。2002年は小澤征爾
- チケットは公式サイトの抽選だけ
- 年末の名物は年末の「第九」、会場でのマナーはクラシックコンサートの楽しみ方、音楽の流れは大人の音楽の教養・入門もどうぞ
参考文献
- Vienna Philharmonic. New Year’s Concert. https://www.wienerphilharmoniker.at/en/newyearsconcert (閲覧日:2026年10月22日)
- Vienna Philharmonic. Tradition and History(New Year’s Concert). https://www.wienerphilharmoniker.at/en/newyearsconcert/tradition-and-history (閲覧日:2026年10月22日)
- Vienna Philharmonic. New Year’s Concert 2026 with Yannick Nézet-Séguin. https://www.wienerphilharmoniker.at/en/newyearsconcert/newyearsconcert2026 (閲覧日:2026年10月22日)
- Vienna Philharmonic. Ticket Information(New Year’s Concert). https://www.wienerphilharmoniker.at/en/newyearsconcert/ticket-information (閲覧日:2026年10月22日)
- Wiener Philharmoniker. Das Neujahrskonzert 2027 wird von Tugan Sokhiev geleitet. https://www.wienerphilharmoniker.at/de/magazin/das-neujahrskonzert-2027-wird-von-tugan-sokhiev-geleitet/6227 (閲覧日:2026年10月22日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。