
プレ男大手町のビルのあいだに、「動かすと祟る」お墓があるって本当?会社の先輩が言ってたんだ。

メル美将門塚のことだね。どんな歴史があるのか、ちゃんと知りたいな。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、東京でいちばん有名な「祟り」伝説の場所、大手町の将門塚(まさかどづか)です。この記事では、塚を管理している史蹟将門塚保存会が公開している由来と、神田明神のお知らせをもとにまとめました。伝説は伝説として、歴史として楽しみましょう。
平将門ってどんな人?
- 平将門(たいらのまさかど)は、平安時代の中ごろ、関東で大きな反乱を起こした武士です。みずから「新皇」と名のりましたが、天慶3年(940年)に戦いに敗れました
- 保存会の由来によると、毎年2月14日が将門の命日とされ、ゆかりの人々が今も供養を続けています

月岡芳年『芳年武者无類 相模次郎平将門』(1883年・明治16年)。国立国会図書館デジタルコレクション(インターネット公開・保護期間満了)
伝説:首が京都から飛んできた
保存会の由来には、こんな言い伝えが紹介されています。
- 戦いに敗れた将門の首は京都に運ばれ、さらされたが、「ある夜、白い光を放って東へ飛び去り、武蔵国豊島郡柴崎に落ちた。その音はものすごく、関東一円にとどろき、三日三晩、大地が鳴りひびいた」
- 人々はおそれて、首を近くの井戸で洗い、塚を築いてていねいに葬り、冥福を祈ったところ、ようやく祟りがしずまった——という話です
- そのころの将門塚は、江戸湾の波が打ち寄せる海辺だったといわれています

メル美今のビル街が、昔は海辺だったんだ!
鎌倉時代:疫病と、お坊さんの供養
- 保存会の由来によると、嘉元元年(1303年)、時宗の真教上人が通りかかったとき、将門塚は荒れはてていて、疫病が広がり、人々は「将門の祟り」だとおそれていました
- 上人が将門に法号をおくり、塚を直してていねいに供養したところ、疫病がおさまったと伝えられています
- 上人は延慶2年(1309年)、近くの神社に将門の霊をあわせてまつり、神田明神としたとも記録されています(今の神田明神は、江戸時代に湯島台へ移りました)
戦後:ブルドーザーが横転した話
保存会の由来(元会長の文章からの抜粋)には、戦後のこんな出来事も書かれています。
- 空襲で一面の焼け野原になった大手町は、終戦後、アメリカ軍の車両置き場にされることになり、ブルドーザーで片づけが進められました
- そのとき、ブルドーザーが突然横転し、運転手が亡くなる事故が起きました。それまでも、けがをする作業員が出ていたといいます
- 調べると、横転したブルドーザーの前に、半分うまった石碑があり、地元の町内会長が「将門塚の『しるし』だ」と確かめました
- 町内会長は、英語のできる人と連合国軍の司令部に何度も通って、塚を取りこわさないよう頼み、将門塚は残されました

プレ男だから「動かすと祟る」って言われるようになったのか…。
マジレス:「祟り」は確かめられないけれど
- 首が飛んできた話や、祟りの話は、確かめることはできません。ただ、1000年以上も、人々が将門を供養し、塚を守ってきたことは、記録に残る歴史です
- 保存会の由来によると、明治維新のあとは大蔵省の敷地の中で管理され、戦後の昭和35年(1960年)に、地元の人や企業による「史蹟将門塚保存会」がつくられました。今も、大手町・丸の内の企業などが会員として、清掃や慰霊祭を続けています
- 昭和46年(1971年)、東京都の文化財(東京都指定旧跡)に指定されました
- 神田明神によると、令和3年(2021年)4月26日に第6次の改修工事が完了し、スロープなどで、より多くの人が安全にお参りできるようになりました

祟りの話は確かめられませんが、1000年以上にわたって人々が将門を供養し、地元の人や企業が塚を守ってきたことは歴史として記録されています。お参りするときは、静かに敬意をもって。
お参りのマナー
- 将門塚は、今も慰霊と祈りの場です。大声で騒ぐ、ふざけた撮影、物を持ち帰る・置いていくのはやめましょう
- 夜中に大勢で押しかけるのも、まわりの迷惑になります
- 神田明神の神輿は、神田祭のときに将門塚に立ち寄るならわしがあると、保存会の由来に書かれています
まとめ
- 将門塚は、平安時代の武士平将門の首をまつったと伝わる塚。東京・大手町にある
- 「首が京都から飛んできた」「鎌倉時代の疫病と供養」「戦後のブルドーザーの事故」などが語り継がれてきた
- 祟りは確かめられないが、1000年以上の供養と保存の歴史は本物
- 昭和46年に東京都指定旧跡。2021年に第6次改修
- お参りは静かに、敬意をもって
- あわせて読みたい:神田明神、八王子城跡、鈴ヶ森刑場跡
参考文献
- 一般社団法人 史蹟将門塚保存会. 保存会について(歴史と成り立ち、故前将門塚保存会会長 遠藤達蔵氏文献より抜粋). https://masakado-zuka.jp/about/ (閲覧日:2026年10月1日)
- 神田明神(神田神社). 東京都指定旧跡 将門塚、第6次改修工事により新たな姿に(神田明神1300年事業). https://1300th.kandamyoujin.or.jp/news/380/ (閲覧日:2026年10月1日)
- 大蘇芳年. 芳年武者无類 相模次郎平将門(明治16年). 国立国会図書館デジタルコレクション. https://dl.ndl.go.jp/pid/1302754 (閲覧日:2026年10月2日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。
