ガジェット2026年10月10日

【テクノロジー解説】記憶は「シナプス」にある:アメフラシで見つけた短い記憶と長い記憶のちがい。長く覚えるには新しいタンパク質が必要。脳の信号物質ドーパミンの発見も(2000年ノーベル生理学・医学賞)

人の脳には1,000億個以上の神経細胞があり、つなぎ目の「シナプス」で化学物質をやりとりして信号を伝えています。2000年のノーベル生理学・医学賞は、このシナプスでの信号の伝わり方を明らかにした3人に贈られました。カールソン博士はドーパミンが脳の信号物質で、体の動きのコントロールに大切だと発見。グリーンガード博士は、信号物質が細胞の中のタンパク質にリン酸をつけてはたらきを変えるしくみを示しました。カンデル博士は、神経細胞が約2万個のアメフラシで、短い記憶はシナプスのはたらきの変化で、長い記憶は新しいタンパク質づくりでシナプスの形が変わることでできることを示しました。

目次
  1. 脳の中の信号のやりとり
  2. カールソン博士:ドーパミンは脳の信号物質
  3. グリーンガード博士:タンパク質に「リン酸」をつける
  4. カンデル博士:アメフラシで記憶のしくみを見る
  5. つながるテクノロジー
  6. まとめ

プレ男一夜づけで覚えたことって、すぐ忘れるよね。記憶ってどこにしまわれてるの?

メル美神経細胞のつなぎ目「シナプス」にあるんだって。海の生き物「アメフラシ」の研究でわかったらしいよ。

こんにちは、Dr. Taro です。 「テクノロジー解説」、今回はシナプスと記憶です。2000年のノーベル生理学・医学賞の発表をもとにまとめました。

脳の中の信号のやりとり

カールソン博士:ドーパミンは脳の信号物質

グリーンガード博士:タンパク質に「リン酸」をつける

プレ男リン酸のつけ外しで、神経のはたらきが変わるのか。

カンデル博士:アメフラシで記憶のしくみを見る

短い記憶と長い記憶

短い記憶 長い記憶
刺激 弱い刺激 強く長く続く刺激
続く時間 数分〜数時間 数週間
しくみ イオンの通り道のタンパク質にリン酸がつき、信号物質がたくさん出る 信号が細胞の核にとどき、新しいタンパク質がつくられて、シナプスの形が変わる
新しいタンパク質づくりを止めると 影響なし できない

記憶はシナプスにあります。短い記憶はシナプスのはたらきが一時的に強まることで、長い記憶は新しいタンパク質がつくられてシナプスの形が変わることでできる、とアメフラシの研究からわかりました。

つながるテクノロジー

プレ男長く覚えるには、新しいタンパク質づくりが必要なんだね。

メル美アメフラシに記憶のしくみを教わったなんて、おもしろいね。

まとめ


参考文献

  1. The Nobel Assembly at Karolinska Institutet. Press release: The Nobel Prize in Physiology or Medicine 2000. NobelPrize.org. https://www.nobelprize.org/prizes/medicine/2000/press-release/ (閲覧日:2026年10月10日)

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。