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プレ男熱は下がったのに、もう2週間もせきが止まらないんだ。会議中にせきこんで気まずい…。

メル美甥っ子の学校でマイコプラズマがはやってるって。大人もかかるのかな?
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、マイコプラズマ肺炎の話です。厚生労働省の「マイコプラズマ肺炎」と、国立健康危機管理研究機構(JIHS)の「マイコプラズマ肺炎」「マイコプラズマ肺炎の発生状況について」をもとにまとめました。
どんな病気?
- 「肺炎マイコプラズマ」という細菌に感染して起こる呼吸器の感染症です。細菌ですが、ほかの細菌とちがって細胞壁がありません
- 同じ「マイコプラズマ」という名前でも、性感染症で尿道炎などの原因になる「マイコプラズマ・ジェニタリウム」とは別の菌です。うつり方も起こす病気もちがいます(「マイコプラズマ」って性病なの?)
- 小児や若い人の肺炎の原因として、比較的多いもののひとつです。例年、報告される患者の約80%は14歳以下ですが、大人の報告もあります
- 一年中みられ、秋冬に増える傾向があります
症状:せきが熱のあとも3〜4週間続く
- 発熱、だるさ、頭痛、せきなど。せきは少し遅れて始まることもあります
- せきは、熱が下がったあとも長く(3〜4週間)続くのが特徴です
- 感染した人の多くは気管支炎ですみ、軽い症状が続きます(一般に、子どものほうが軽いといわれています)。一部の人は肺炎になったり、重症化したりします
- 5〜10%未満の人で、中耳炎、胸膜炎、心筋炎、髄膜炎などの合併症が報告されています

プレ男熱が下がってからも、せきが3〜4週間続くことがあるんだ。
うつり方:潜伏期間は2〜3週間と長い
- 感染した人のせきのしぶき(飛沫)を吸いこんだり、接触したりしてうつるといわれています
- 家庭や学校などでもうつります。ただし、短時間の接触で広がる可能性はそれほど高くなく、濃い接触でうつることが多いと考えられています
- 感染してから症状が出るまで(潜伏期間)は2〜3週間くらいと長いのが特徴です
2024年夏は、ここ10年で最多の水準
- 基幹定点医療機関(全国約500か所)からの報告は、2014〜2023年では、2016年(19,721件)が最多、2022年(395件)が最少でした
- 新型コロナの流行が始まった2020年5月以降は減少し、2020〜2023年は秋冬の増加もみられませんでした
- 2024年は春ごろから増え、第31〜35週(8月ごろ)の定点あたり報告数は2014年以降でもっとも多い水準で推移しました。第1〜35週の累積では、2016年に次いで多い数でした。年齢別では5〜9歳が43.5%、10〜19歳が30.9%でした(JIHS)
治療:抗菌薬。効きにくい「耐性菌」も
- マクロライド系などの抗菌薬で治療します。軽症ですむ人が多いですが、重症化したら入院して治療します
- マクロライド系の抗菌薬が効かない「耐性菌」に感染した場合は、ほかの抗菌薬で治療します
- なお、大人で、肺炎をともなわない気管支炎であれば、抗菌薬が必要という根拠に乏しいとする報告もあります
- せきが長引くなどの症状があるときは、医療機関を受診しましょう
- かぜと抗菌薬の関係は「かぜには抗生物質が効く」は間違いの記事もどうぞ

マイコプラズマ肺炎は、熱が下がったあとも、せきが長く続くのが特徴です。せきが長引くときは医療機関を受診し、せきが出ている間はマスクなどの咳エチケットを心がけましょう。
予防:ワクチンはなく、手洗いと咳エチケット
- 承認されたワクチンはありません
- ふだんから流水と石けんで手洗い。感染したら、家族の間でもタオルの共用は避けましょう
- せきが出るときは、マスクなどの咳エチケットを
- 長引くせきは、ほかに百日咳のこともあります(長引くせきは「百日咳」かも)

メル美プレ男は、マスクをして、早めに病院に行ってね。
まとめ
- マイコプラズマ肺炎は、細菌(肺炎マイコプラズマ)による呼吸器の感染症。報告の約8割は14歳以下だが、大人もかかる
- 潜伏期間は2〜3週間。せきが熱のあとも3〜4週間続く
- 2024年夏(第31〜35週)は2014年以降で最多の水準
- 治療は抗菌薬。耐性菌もある
- ワクチンはない。手洗い、タオルを共用しない、咳エチケット
参考文献
- 厚生労働省. マイコプラズマ肺炎. https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/mycoplasma.html (閲覧日:2026年10月4日)
- 国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイト. マイコプラズマ肺炎. https://id-info.jihs.go.jp/infectious-diseases/mycoplasma-pneumoniae-infection/index.html (閲覧日:2026年10月4日)
- 国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイト. マイコプラズマ肺炎の発生状況について. https://id-info.jihs.go.jp/relevant-information/mycoplasma-pneumoniae-infection/20240919/index.html (閲覧日:2026年10月4日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。