
メル美友だちの子どもに、生まれたときからミルクコーヒー色のしみがいくつもあって、健診で「数を数えておいて」って言われたんだって。両親にはそんなしみはないのに。

プレ男しみの数が大事なのかな。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、神経線維腫症Ⅰ型(NF1、レックリングハウゼン病)の話です。難病情報センターの「神経線維腫症Ⅰ型」(令和7年11月更新)をもとにまとめました。
どんな病気?
- カフェ・オ・レ斑というしみと、神経線維腫という皮膚や皮下のこぶを特徴とし、ほかに骨、目、神経などにもさまざまな病変が起こる遺伝性の病気です
- 1882年にドイツの病理学者レックリングハウゼンが初めて報告したため、レックリングハウゼン病とも呼ばれます
- 神経線維腫症Ⅱ型とはまったく別の病気です
どのくらいの人に?
- 生まれる約3,000人に1人の割合で起こり、日本の患者さんは約4万人と推定されています
- 人種差や男女差はありません
原因と遺伝
- 17番染色体にある遺伝子の変化が原因です。この遺伝子からできるたんぱく質には細胞が増えるのを抑える働きがあり、変化が起こると、さまざまな病変が生じると推測されています
- 親のどちらかがこの病気の場合、子に伝わる確率は50%です
- ただし、患者さんの半数以上は、両親ともにこの病気がなく、遺伝子に新たな変化が起きて発症しています
症状
- カフェ・オ・レ斑:ミルクコーヒー色のしみで、生まれたときからみられるのがふつうです。丸みのあるなめらかな輪郭で、子どもでは5mm以上、大人では15mm以上のものが6個以上みられます
- わきや足の付け根に、そばかすのような小さなしみができることもあります
- 皮膚の神経線維腫:生まれたときにはなく、思春期ごろから少しずつできてきます。数には個人差があり、家族の中でも症状にちがいがあります
- そのほか、生まれつきの骨の異常、背骨がだんだん曲がる、大人になって脳や脊髄に腫瘍ができることなどがあります
- 約50%に学習障害がみられます

プレ男しみの大きさと数が目安になるんだ。両親に病気がなくても起こることがあるんだね。
治療
- 現時点では、病気の発症をおさえる根本的な治療法はありません。出てきた症状に応じた治療を行います
- 皮膚の病変は皮膚科や形成外科、皮下から深いところの神経線維腫は形成外科・整形外科、発達や成長の心配は小児科、骨の病変は整形外科など、各分野の専門医と相談して治療法を決めます
- しみは希望があればレーザー治療を行うこともありますが、いったん薄くなっても再発することが多く、逆に濃くなることもあります(アザのレーザー治療)
- 皮膚の神経線維腫は、気にならなければ無理に治療する必要はなく、気になる場合は手術でとることもあります

神経線維腫症Ⅰ型は、ミルクコーヒー色のしみが6個以上みられ、思春期ごろから皮膚に小さなこぶができる遺伝性の病気です。患者さんの半数以上は両親にこの病気がなく、遺伝子に新たな変化が起きて発症しています。
- ほくろとの見分けはほくろを取る前に、皮膚の小さなできものは首やわきのイボ(スキンタッグ)の記事もどうぞ

メル美健診で言われたとおりにしみの数と大きさを記録して、かかりつけの小児科で相談するように伝えるね。
まとめ
- カフェ・オ・レ斑と神経線維腫が特徴の遺伝性の病気
- 約3,000人に1人、日本に約4万人
- しみは生まれつき、大人では15mm以上が6個以上。こぶは思春期ごろから
- 半数以上は両親にこの病気がない(新たな遺伝子の変化)
- 根本的な治療はまだなく、症状に合わせて各科の専門医と治療
参考文献
- 難病情報センター. 神経線維腫症Ⅰ型(指定難病34)(情報更新日:令和7年11月、神経皮膚症候群および色素性乾皮症・ポルフィリン症の多様性を踏まえた診療標準化と患者QOL向上ならびに医療・社会支援体制の構築班). https://www.nanbyou.or.jp/entry/3991 (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。