
プレ男温泉旅行、着いたらまずビールで乾杯して、それから温泉だよね!

メル美ちょっと待って。お酒を飲んだあとの入浴は避けるように、って脱衣所に書いてあったよ。
こんにちは、Dr. Taro です。 「大人の教養」の作法シリーズ、今回は温泉の入り方です。温泉の脱衣所に貼ってある「禁忌症」や「入浴上の注意」は、温泉法第18条にもとづいて掲示されるもので、その中身は、環境省が平成26年(2014年)7月1日に通知した「温泉法第18条第1項の規定に基づく禁忌症及び入浴又は飲用上の注意の掲示等の基準」にそっています。この記事は、その通知の原文をもとにまとめました。
入る前に
環境省の基準では、入浴の前の注意として、次のことがあげられています。
- 食事の直前・直後と、お酒を飲んだあとの入浴は避ける。酔った状態での入浴は、とくに避ける
- ひどく疲れているときは、体を休める
- 運動のあと30分ほどは、体を休める
- 高齢の人、子ども、体の不自由な人は、1人での入浴は避けるのが望ましい
- 湯船に入る前に、手足からかけ湯をして温度に慣らし、体を洗い流す
- とくに起きてすぐの入浴などでは、脱水にならないよう、コップ1杯ほどの水分をとっておく

プレ男着いてすぐビール、ごはんのすぐあとに温泉…どっちもダメなのか!
入り方
- お湯の温度:高齢の人、高血圧や心臓の病気のある人、脳卒中をしたことのある人は、42℃以上の熱いお湯は避ける
- 入り方:心臓や肺のはたらきが落ちている人は、肩までつかる全身浴より、半身浴や部分浴が望ましい
- 回数:入りはじめの数日は1日1〜2回。慣れてきたら2〜3回までふやしてもよい
- 時間:お湯の温度によりますが、1回あたり、初めは3〜10分ほど。慣れてきたら15〜20分ほどまでのばしてもよい
入っているとき
- 運動のための入浴(運動浴)をのぞき、手足を軽く動かす程度にして、静かに入る
- 湯船から出るときは、立ちくらみを起こさないようゆっくり出る
- めまいがしたり気分が悪くなったりしたら、近くの人に助けを求めながら、頭を低くしたまま湯船からゆっくり出て、横になって回復を待つ

メル美2人で入れる家族風呂でも、どちらかが具合が悪くなったら、すぐ助けを呼べるようにしておきたいね。
上がったあと
- 体についた温泉の成分はお湯で洗い流さず、タオルで水分をふきとって服を着て、体を冷やさないようにし、30分ほど休む
- ただし、肌の弱い人は、刺激の強い泉質(たとえば酸性泉や硫黄泉)や、塩素などで消毒しているお湯の場合は、お湯で洗い流したほうがよい
- 脱水を避けるため、コップ1杯ほどの水分をとる
「湯あたり」と、タオルのこと
- 温泉での療養を始めて3日〜1週間前後に、気分が悪い、眠れない、おなかの調子が悪い、といった「湯あたり」や、皮膚炎が出ることがあります。そのあいだは入浴をやめるか回数を減らし、回復を待ちます
- 湯船のお湯を清潔に保つため、浴槽にタオルは入れない。これも、環境省の基準に書かれている注意です
「禁忌症」の掲示も見ておこう
- 脱衣所の掲示には、その温泉に入ってはいけない病気・状態(禁忌症)も書かれています。環境省の基準では、禁忌症は「1回の入浴や飲用でも、害が出るおそれがある病気・状態」と説明されています
- たとえば、浴用の一般的な禁忌症として、病気の活動期(とくに熱のあるとき)、少し動くと息苦しくなるような重い心臓や肺の病気、目に見える出血があるときなどがあげられています。泉質ごとの禁忌症もあります
- なお基準では、禁忌症にあたる場合でも、専門的な知識のある医師の指導のもとで温泉療養をすることはさまたげない、とされています

環境省の基準では、食事の直前・直後とお酒を飲んだあとの入浴は避け、手足からかけ湯をして入ります。1回の入浴は初めは3〜10分ほどで、入る前と上がったあとにはコップ1杯ほどの水分をとりましょう。
デートで気をつけたいこと
- 旅館に着いてすぐの乾杯や、夕食のすぐあとの入浴は避けて、食事と温泉の時間をずらすのがスマートです
- 湯船に入る前のかけ湯と体を洗うこと、タオルを湯船に入れないことは、まわりの人への気づかいでもあります
- 街の銭湯の作法は、東京の銭湯デートの基本にまとめています
まとめ
- 脱衣所の「入浴上の注意」は、温泉法にもとづく環境省の基準(平成26年)にそっている
- 食事の直前・直後と飲酒後は入らない。手足からかけ湯をして体を洗ってから
- 1回の入浴は、初めは3〜10分ほど、慣れたら15〜20分ほど。42℃以上は人によっては避ける
- 出るときはゆっくり。入る前と上がったあとにコップ1杯の水
- 浴槽にタオルは入れない。禁忌症の掲示も確かめる
参考文献
- 環境省自然環境局長. 「温泉法第18条第1項の規定に基づく禁忌症及び入浴又は飲用上の注意の掲示等の基準」及び「鉱泉分析法指針(平成26年改訂)」について(環自総発第1407012号、平成26年7月1日). https://www.env.go.jp/nature/onsen/pdf/2-5_p_11.pdf (閲覧日:2026年10月22日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。