ガジェット2026年10月5日

【テクノロジー解説】PCRってなに?DNAのねらった部分を、試験管の中で数時間で何百万倍にもふやす「コピー機」。夜のドライブ中のひらめきから生まれ、1993年ノーベル化学賞。感染症や遺伝子の検査に

コロナの検査で一気に知られた「PCR」。正式にはポリメラーゼ連鎖反応(Polymerase Chain Reaction)といい、DNAのねらった部分だけを、試験管の中で何百万倍にもふやす方法です。1993年のノーベル化学賞は、1985年にこの方法を発表したキャリー・マリス博士に贈られました。マリス博士は、カリフォルニアの山道を夜に運転しているときに思いついたと語っています。ふやしたいDNAの両はしに目印をつけ、熱で2本の鎖をはがしてはコピーする、をくり返すと、1回ごとに2倍にふえます。しくみと使われ方をやさしく解説します。

目次
  1. PCR は「DNAのコピー機」
  2. そもそも DNA とは
  3. しくみ:「はがして、コピー」をくり返す
  4. なにに使われている?
  5. 生命の設計図をあつかう技術
  6. まとめ

プレ男コロナのときに何回も受けた「PCR検査」。名前はおなじみだけど、PCRって何の略?

メル美性感染症の検査でも使われてるって聞いたよ。

こんにちは、Dr. Taro です。 「テクノロジー解説」、今回は PCR です。1993年ノーベル化学賞の公式発表をもとにまとめました。

PCR は「DNAのコピー機」

そもそも DNA とは

しくみ:「はがして、コピー」をくり返す

ノーベル賞の発表によると、

  1. ふやしたい DNA の部分の両はしに、それぞれの鎖にぴったり結びつく短い DNA のかけら(目印)を用意する
  2. そこから、DNA ポリメラーゼという酵素が遺伝暗号を読みとって、新しい2本鎖の DNA をつくる
  3. 試料を加熱すると、2本の鎖がはがれて、また読みとれるようになる
  4. これを何度もくり返すと、1回ごとに、ねらった DNA の数が2倍になる

プレ男2倍、4倍、8倍…って、倍々ゲームでふやすのか!20回で100万倍くらいになる計算だね。

なにに使われている?

1993年のノーベル賞の発表では、

と紹介しています。

性感染症のクラミジアの検査でも、PCR 検査が使われています。たとえば、クラミジアってどんな病気?で紹介している日本産婦人科医会の全国調査は、PCR 検査を受けた妊婦さんが対象です。

PCRは、DNAのねらった部分を、熱ではがしてはコピーするのをくり返して、数時間で何百万倍にもふやす方法です。少ない量でも見つけられるので、感染症や遺伝子の検査に広く使われています。

生命の設計図をあつかう技術

プレ男夜のドライブのひらめきが、世界中の検査を変えたんだね。

メル美しくみは「はがして、コピー」のくり返し。シンプルなのがすごい!

まとめ


参考文献

  1. The Royal Swedish Academy of Sciences. Press release: The Nobel Prize in Chemistry 1993. NobelPrize.org. https://www.nobelprize.org/prizes/chemistry/1993/press-release/ (閲覧日:2026年10月5日)

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。