
プレ男父が「多発性嚢胞腎」で透析をしているんだ。遺伝する病気だって聞いて、ぼくも心配になってきた。

メル美どんな病気で、何に気をつければいいのか、一緒に調べてみよう。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、多発性嚢胞腎の話です。難病情報センターの「多発性嚢胞腎」(令和5年1月更新、難治性腎障害に関する調査研究班)をもとにまとめました。
どんな病気?
- 腎臓に嚢胞(水がたまった袋)がたくさんでき、腎臓の働きが少しずつ落ちていく、遺伝性の病気です
- 腎不全まで進んだときは、透析や腎臓移植が必要になります
- 主に2つのタイプがあります
- 常染色体顕性多発性嚢胞腎(ADPKD):多くは大人になってから症状が出ます。多くの場合、両親のどちらかから遺伝します。両親に病気がなくても、遺伝子の突然変異で起こることもあります
- 常染色体潜性多発性嚢胞腎(ARPKD):多くは重症で、新生児期から症状がみられます
どのくらいの人に?
- 患者さんは約31,000人と推定されています。地域差や男女差はありません
症状(ADPKD)
- 初めは症状がありません
- だんだん嚢胞が増えて腎臓全体が大きくなり、おなかが張ることがあります
- 血尿が出たり、嚢胞に感染が起こったりすることもあります。肝臓にも嚢胞ができることがあります
- 全身の合併症として、高血圧や、くも膜下出血の原因になる脳動脈瘤が、一般の人より高い頻度で起こります

プレ男腎臓だけじゃなくて、高血圧や脳動脈瘤も多くなるんだ。
治療と経過
- ADPKDには、嚢胞が大きくなるのを防ぎ、腎臓の働きの低下を抑える効果が見込まれる薬があります
- ADPKDは、少しずつ腎臓の働きが落ちて腎不全になり、60歳ごろまでに約50%の人が腎不全になるといわれています
日常生活の注意
- 脱水になると、尿を濃くするホルモン(バソプレシン)が嚢胞を大きくし、病気の進行を速めます。適切な水分をとる習慣がとても大事です
- 高血圧や肥満も進行に関わるので、早くから注意が必要です。塩分の制限が重要と考えられています(高血圧と食塩)

多発性嚢胞腎は、腎臓に嚢胞がたくさんできて少しずつ働きが落ちていく遺伝性の病気です。脱水は病気の進行を速めるので適切に水分をとり、高血圧や肥満、塩分にも早くから注意しましょう。
- 健診の腎臓の数値は健診の尿たんぱく・腎機能、尿に血がまじるときは血尿の記事もどうぞ

メル美心配なときは、お父さんの主治医に、家族が検査を受けたほうがいいか相談してみたらどうかな。水分と塩分には今日から気をつけよう。
まとめ
- 腎臓に嚢胞がたくさんでき、働きが落ちていく遺伝性の病気
- 全国に約31,000人。ADPKDは大人になってから症状が出る
- おなかの張り・血尿・高血圧・脳動脈瘤
- 60歳ごろまでに約50%が腎不全に。嚢胞が大きくなるのを防ぐ薬も
- 脱水をさけて適切に水分を。高血圧・肥満・塩分に注意
参考文献
- 難病情報センター. 多発性嚢胞腎(指定難病67)(情報更新日:令和5年1月、難治性腎障害に関する調査研究班). https://www.nanbyou.or.jp/entry/146 (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。