社会保険料はこれからも上がる?社会保障給付費は2026年度予算で144.1兆円、2040年度には188〜190兆円の見通し。保険料だけでは足りず、約4割を税金などの「公費」でまかなう
給料から引かれる社会保険料は、なぜ年々重くなるのでしょうか。厚生労働省によると、年金・医療・介護などの社会保障給付費は2026年度(予算ベース)で144.1兆円。財源は保険料84.5兆円(59.9%)と公費56.6兆円(40.1%)で、国の予算の社会保障関係費39.1兆円は一般歳出の55.7%をしめます。政府の見通しでは、2040年度の給付費は188.2〜190.0兆円、保険料負担は106〜107兆円にふくらみます。給付と負担のいまと、これからをまとめました。

プレ男給料は少し上がったのに、社会保険料も上がって、手取りがあんまり増えないんだよね…。

メル美これからもっと上がるのかな?お金が足りないって聞くけど、どういうこと?
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、社会保険料のこれからです。厚生労働省の「給付と負担について」、政府の「2040年を見据えた社会保障の将来見通し」(2018年)、財務省の「国民負担率」(2026年3月)をもとにまとめました。
いま:給付は144.1兆円
- 年金・医療・介護・子育てなどの社会保障給付費は、2026年度(予算ベース)で144.1兆円(対GDP比20.8%)です
| 分野 | 給付費(2026年度予算ベース) |
|---|---|
| 年金 | 63.7兆円(44.2%) |
| 医療 | 44.6兆円(30.9%) |
| 福祉その他 | 35.8兆円(24.8%)。うち介護14.3兆円、こども・子育て12.1兆円 |
- 実績でみると、2023年度の社会保障給付費は135兆4,928億円で、国民1人あたり約109万円でした(国立社会保障・人口問題研究所)
お金はどこから?保険料だけでは足りない
| 財源(2026年度予算ベース) | 金額 |
|---|---|
| 保険料 | 84.5兆円(59.9%) |
| 公費(国・地方の税金など) | 56.6兆円(40.1%) |
- 給付の約4割は、保険料ではなく税金などの公費でまかなわれています
- 国の2026年度予算では、社会保障関係費が39.1兆円で、一般歳出の55.7%をしめています
- 厚生労働省は、社会保障のための公費が国の歳入の大きな部分をしめており、「将来世代へ負担を先送りしないため」にも、改革と負担のあり方の検討が必要だとしています

メル美国の予算の半分以上が社会保障なんだ!保険料だけじゃ足りないんだね。
これから:2040年度に188〜190兆円の見通し
政府(内閣官房・内閣府・財務省・厚生労働省)が2018年に出した見通し(計画ベース・経済ベースライン)では:
| 2018年度 | 2025年度 | 2040年度 | |
|---|---|---|---|
| 社会保障給付費 | 121.3兆円 | 140.2〜140.6兆円 | 188.2〜190.0兆円 |
| 対GDP比 | 21.5% | 21.7〜21.8% | 23.8〜24.0% |
| 保険料負担 | 70.2兆円 | 81.2〜81.4兆円 | 106.1〜107.0兆円 |
| 公費負担 | 46.9兆円 | 57.8〜58.0兆円 | 79.5〜80.3兆円 |
| 医療・福祉の働き手 | 823万人 | 931〜933万人 | 1,065〜1,068万人(就業者の約19%) |
- 高齢化で、年金・医療・介護の給付がふえる一方、それを支える働く世代は減っていくため、保険料も公費もふくらむ見通しです
- 2040年度には、働く人の5人に1人近くが医療・福祉の仕事につく計算です

プレ男保険料の負担が、2025年度の見通しより25兆円くらいふえる計算なのか…。
国民負担率は45.7%
- 税金と社会保険料の負担を、国民所得とくらべた「国民負担率」は、2026年度見通しで45.7%(財務省)
- 国の財政赤字もふくめた「潜在的な国民負担率」は48.4%です
- つまり、所得の半分近くが、税金と社会保険料、そして将来の負担(借金)にまわっている、ということです
最近の動き
- 2026年4月分から、医療保険に上乗せして「子ども・子育て支援金」の徴収が始まりました(給与明細の社会保険料)
- パート・アルバイトの社会保険の加入を広げる改正も進んでいます(年収の壁)

厚生労働省によると、社会保障給付費は2026年度予算ベースで144.1兆円、そのうち約4割は保険料ではなく公費でまかなわれています。政府の見通しでは、2040年度には188〜190兆円にふくらみます。
まとめ
- 社会保障給付費は2026年度で144.1兆円(年金63.7兆円、医療44.6兆円)
- 財源は保険料6割、公費4割。社会保障関係費は国の一般歳出の55.7%
- 2040年度には188〜190兆円、保険料は106〜107兆円の見通し
- 国民負担率は45.7%、財政赤字をふくめると48.4%(2026年度)
- 高齢化で給付がふえ、支える世代が減る。保険料も税金もふえる方向
参考文献
- 厚生労働省. 給付と負担について. https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_21509.html (閲覧日:2026年10月3日)
- 厚生労働省. 資料(社会保障の給付と負担の現状、2026年度予算ベース). https://www.mhlw.go.jp/content/12600000/001706348.pdf (閲覧日:2026年10月3日)
- 内閣官房・内閣府・財務省・厚生労働省. 2040年を見据えた社会保障の将来見通し(議論の素材)(2018年5月21日). https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12600000-Seisakutoukatsukan/0000207399.pdf (閲覧日:2026年10月3日)
- 財務省. 令和8年度の国民負担率を公表します(2026年3月5日). https://www.mof.go.jp/policy/budget/topics/futanritsu/20260305.html (閲覧日:2026年10月3日)
- 国立社会保障・人口問題研究所. 令和5(2023)年度 社会保障費用統計の概要. https://www.ipss.go.jp/ss-cost/j/fsss-R05/R05-houdougaiyou.pdf (閲覧日:2026年10月3日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。