
プレ男日光に「数えるたびに数が変わるお地蔵さん」がいるんでしょ?行きと帰りで数がちがうって…こわすぎる。

メル美そもそも、なんであんなにたくさんお地蔵さんがならんでるんだろう。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、ネットで「心霊スポット」と言われることもある栃木県日光市の憾満ヶ淵(かんまんがふち)と、そこにならぶ「化け地蔵」です。日光市観光協会の公式観光サイト「日光旅ナビ」と、観光庁の「地域観光資源の多言語解説文データベース」の解説をもとに見ていきます(どちらも2026年10月22日に閲覧)。
憾満ヶ淵ってどんなところ?
- 日光市観光協会によると、憾満ヶ淵は大谷川(だいやがわ)の小渓谷です。男体山から噴き出した溶岩がつくった奇勝と、大谷川の清流がつくる景色です
- 観光庁の解説文によると、この渓谷の水は華厳の滝から流れてくるもので、古い溶岩流でできています
- 渓谷を整えたのは、日光東照宮の創建にかかわった僧・天海の高弟、晃海(こうかい)僧正(17世紀)だと、観光庁の解説文は書いています
- 観光庁の解説文によると、17世紀の憾満ヶ淵は人でにぎわう聖地で、1689年には俳人の松尾芭蕉も訪れています
「かんまん」という名前の由来
- 日光市観光協会によると、川岸の巨岩の上には、晃海僧正が造立した不動明王の石像が安置されていました。その不動明王の真言(しんごん)の最後の句から、「かんまん」の名がついたといわれています
- 観光庁の解説文には、ここを訪れた多くの人が不動明王の夢を見たという話や、岩にこだまする水の音が、不動明王の真言をとなえる声に似ているとされてきた、という話も書かれています
- 上流の絶壁には、弘法大師が筆を投げて彫りつけたという伝説のある「かんまん」の梵字が刻まれていて、「弘法大師の投筆」とよばれています(日光市観光協会)

メル美こわい名前かと思ったら、仏さまの真言の言葉だったんだ。水の音がお経みたいに聞こえる場所なんだね。
「化け地蔵」の正体:天海の弟子たちの「並び地蔵」
- 日光市観光協会によると、渓谷の南岸には、数えるたびに数がちがうといわれることから「化け地蔵(ばけじぞう)」とよばれる、約70体の地蔵群があります
- 観光庁の解説文では、この地蔵群を「並び地蔵」として紹介しています。天海大僧正(1536〜1643年)の百人の弟子が一人一体ずつ寄進した、一列にならんだ百体の地蔵だといわれています
- 地蔵が造られたのは、亡くなったすべての霊に平穏が訪れるよう、亡くなった人が無事に悟りに達するよう祈るためだった、と解説文は書いています
- 1902年、大洪水が憾満ヶ淵をおそい、慈雲寺を押し流しました。そのため、列にあった像のほとんどが失われました。解説文は、それ以来、訪れた人が数えるたびに数がちがうようになり、「化け地蔵」とよばれるようになったといいます

プレ男もともと百体あって、洪水で流されて約70体…。数がはっきりしないのは、そういう歴史があったからなのかも。

化け地蔵は、天海の弟子たちが、亡くなった人たちの平穏を祈って寄進したと伝わる地蔵です。数えるたびに数が変わるという話は、1902年の大洪水で多くの像が流されたあとに生まれた、と観光庁の解説文は紹介しています。
歩くときの注意:マナーと法律
- 夜ではなく、明るいうちに。渓谷ぞいの道です。暗い時間に肝だめしで歩くのはやめましょう
- ヤマビルに注意。日光市観光協会によると、周辺のハイキングコース(滝尾の路、憾満の路など)では、とくに6月から10月の雨の日やその翌日に、ヤマビルの目撃や被害の報告が多く寄せられています
- 地蔵にいたずらをしない・持ち帰らない。ならんでいるのは祈りのために寄進された地蔵です。帽子や前かけを取ったり、像を動かしたりしないでください。刑法261条は、他人の物を損壊・傷害した人を、3年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金・科料にすると定めています
- 立入りを禁じた場所に入らない。岩場や川におりるのは危険です。軽犯罪法1条32号は、入ることを禁じた場所に正当な理由なく入った人を、拘留または科料にすると定めています
- 地蔵は、亡くなった人の平穏を祈るために造られたものです。数を数えてさわぐより、手を合わせて静かに通りましょう
- アクセス:日光市観光協会によると、JR日光駅・東武日光駅から中禅寺温泉方面行きのバスで約8分、「安川町」バス停から徒歩約20分。対岸は日光植物園です
まとめ
- 憾満ヶ淵は、男体山の溶岩がつくった大谷川の小渓谷。17世紀に天海の高弟・晃海が整え、1689年には芭蕉も訪れた
- 「かんまん」は、不動明王の真言の最後の句から。上流の絶壁には「弘法大師の投筆」の梵字
- 南岸の約70体の「化け地蔵」は、天海の弟子たちが寄進したと伝わる「並び地蔵」。1902年の大洪水で多くが失われ、そのあと「数えるたびに数がちがう」と言われるようになった
- 明るいうちに・地蔵にさわらず・静かに。葬送の地の石仏の歴史は化野念仏寺、「あの世の入口」と呼ばれる京都の寺は六道珍皇寺、古墳時代のお墓は吉見百穴もどうぞ
参考文献
- 日光市観光協会. 日光旅ナビ「憾満ヶ淵」. https://www.nikko-kankou.org/spot/25/ (閲覧日:2026年10月22日)
- 観光庁. 地域観光資源の多言語解説文データベース「憾満ヶ淵」(Kanman Gorge). https://www.mlit.go.jp/tagengo-db/en/H30-00301.html (閲覧日:2026年10月22日)
- 観光庁. 地域観光資源の多言語解説文データベース「並び地蔵」(日本語文PDF). https://www.mlit.go.jp/tagengo-db/common/001551830.pdf (閲覧日:2026年10月22日)
- 日光市観光協会. Nikko Official Guide「Kanmangafuchi Abyss」. https://visitnikko.jp/spots/kanmangafuchi-abyss/ (閲覧日:2026年10月22日)
- 刑法(明治40年法律第45号)第261条. e-Gov法令検索. https://laws.e-gov.go.jp/law/140AC0000000045 (閲覧日:2026年10月22日)
- 軽犯罪法(昭和23年法律第39号)第1条. e-Gov法令検索. https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000039 (閲覧日:2026年10月22日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。