
プレ男40代の叔父が、結婚指輪が入らなくなって、靴のサイズも大きくなったんだって。いびきもひどくなって、健診で血糖も高いって言われたらしい。

メル美大人になってから手足が大きくなるって、ふつうは起こらないよね?
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、先端巨大症(アクロメガリー)の話です。難病情報センターの「下垂体性成長ホルモン分泌亢進症」(令和7年10月更新、間脳下垂体機能障害に関する調査研究班)をもとにまとめました。
どんな病気?
- 額・鼻・唇・下あごが大きくなる特徴的な顔つきと、手足など体の先端が大きくなる病気です。思春期までに起こると巨人症になります
- ほとんどは、目の奥にある下垂体(小指の先ほどの小さな器官)にできる良性の腫瘍が、成長ホルモンを出しすぎることが原因です。成長ホルモンは、子どもでは成長を促し、大人では代謝を調節しています
- 外見の変化はゆっくり進むので、本人や家族が気づかないことがあります
- ほとんどの場合、遺伝しません
どんな人に多い?
- 欧米の調査では人口10万人あたり4〜24人と比較的まれな病気ですが、もっと多い可能性もあり、見逃されている人も少なくありません
- 男女の差はなく、40〜50歳代に多くみられます。まれに10〜20歳代で背の高さから見つかることもあります
こんな症状がいくつか当てはまれば、疑いが強くなる
難病情報センターのページでは、次のような症状があげられています。
- 手が大きくなった(指輪が入らなくなった)、足が大きくなった(靴が入らなくなった)
- 昔の写真と顔つきが変わった:額や目の上が出ている、鼻が大きくなった、唇が厚くなった、下あごが出ている、舌が大きくなった
- かみ合わせや歯並びが悪くなった、舌がからまる、声が低くなった
- 頭痛がする、視力が下がった、視野が狭くなった
- いびきが大きい、昼間の眠気が強い
- いつも手が汗ばんでいる、両手の指先がしびれる、関節が痛む
- 生理が乱れるようになった
- 糖尿病や高血圧と診断された

プレ男指輪や靴が入らない、いびき、糖尿病…叔父の症状は、いくつも当てはまるんだ。
治療
- 原因の下垂体の腫瘍を取り除く手術が一般的です。鼻から行う手術方法が確立されていて、熟練した医師が行えば安全性の高い手術とされています
- 手術が難しい場合や、手術のあとも成長ホルモンが多い場合は薬で治療し、それでも足りない場合は放射線による治療を行うこともあります
経過
- 手術で腫瘍を完全に取りきれれば、治ることが期待できます。手術で治らなくても、薬できちんとコントロールすれば、病気による悪い影響を防ぐことができます
- 適切な治療を受けずに成長ホルモンの出しすぎが長く続くと、糖尿病・高血圧・脂質異常症、手根管症候群、変形性関節症、睡眠時無呼吸症候群、さらに狭心症・心筋梗塞・心不全・脳の血管の病気などを起こす危険があり、命の見通しが悪くなります。大腸がんや甲状腺がんを合併する可能性も高くなります
- そのため、早期発見・早期治療が大切です
日常生活の注意
- 腫瘍だけでなく、高血圧や糖尿病などの合併症もきちんと治療しましょう
- 薬による治療は長く続けることが大切です。食べすぎや塩分のとりすぎに気をつけましょう

先端巨大症は、外見の変化がゆっくり進むので、本人や家族が気づかないことがあります。治療しないと心臓や脳の血管の病気などで命の見通しが悪くなるため、早期発見・早期治療が大切です。

メル美昔の写真と今の写真を持って、病院で相談してもらうといいかもね。
まとめ
- 下垂体の良性の腫瘍が成長ホルモンを出しすぎる病気
- 40〜50歳代に多い。変化がゆっくりで気づきにくい
- 指輪・靴が入らない、顔つきの変化、いびき、手の汗、指先のしびれ、糖尿病・高血圧
- 治療は鼻からの手術が一般的。薬・放射線も
- 治療しないと心臓・脳の血管の病気などに。早期発見・早期治療を
参考文献
- 難病情報センター. 下垂体性成長ホルモン分泌亢進症(指定難病77)(情報更新日:令和7年10月、間脳下垂体機能障害に関する調査研究班). https://www.nanbyou.or.jp/entry/3922 (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。