
プレ男後輩から仕事の悩みを相談されたから、5分で解決策を全部教えてあげた!なのに、なんだか浮かない顔をしてたんだよね。

メル美もしかして、話を最後まで聴いてなかったんじゃない?
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は話を「聴く」技術(傾聴)です。厚生労働省の働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」の「部下の話を聴けていますか―傾聴のすすめ―」をもとにまとめました。上司が部下の話を聴くための内容ですが、後輩や同僚の相談にも役立ちます。
「聞く」「訊く」「聴く」のちがい
- 聴く:相手が何を語り、表現しようとしているのかを、注意深く、集中して聴くこと
- 聞く:相手の話やまわりの音を、受け身で聞くこと
- 訊く:相手が話したくないことを、問いただすように訊くこと
傾聴は「聴」の字のとおり、誠心誠意、集中して相手の話を聴くことです。受け身ではなく、相手に積極的にかかわろうとする行為なので、「積極的傾聴」ともいいます。
大前提:先入観をもたず「本気で聴く」
- 人は一人ひとりちがう存在で、自分と相手では、考えも気持ちもちがって当然です
- 相手を一人の人として尊重し、何に悩み、何を大切にし、どこへ進みたいのかを知ろうとして聴きます
- 注意点:技法ばかりに意識が向いた、形だけの機械的な傾聴は、共感や温かさを欠き、かえって逆効果になることもあります
- 聴いた話は大切な個人情報。本人の同意なく他の人に話すと、信頼関係をこわします

プレ男ぼくがしてたのは「聴く」じゃなくて、解決策を「話す」だったかも…。
傾聴の5つのポイント
- 時間と場所を整える:安心して話せる「時間」と「場所」を用意する。すぐに聴けないときは、聴ける時間と場所を決めて伝える。まわりに聞こえる場所は避ける
- 言葉以外のメッセージに気を配る:表情や視線はおだやか?姿勢は落ち着いている?腕組みや脚組みをしていない?声のトーンは落ち着いている?話すスピードが速くなっていない?
- うなずきとあいづち:話を否定したり批判したりせず、自然で落ち着いたテンポの、心のこもったうなずきとあいづちを返す
- 最後まで聴いて、理解を確かめる:まずは口をはさまず最後まで聴く。話が一段落したら「あなたの話を……と理解したけど、合っているかな?」と確かめる
- 誠意をもって対応する:話したいことが共有できたら、これからのことを相談する。自分で答えを出せないときは、素直にそう伝え、相手が望めば、くわしい人を紹介してもよい
傾聴の効果
- 信頼関係ができる:「聴いてもらえた、大切にしてもらえた」と感じ、安心して話せるようになる
- 気持ちが落ち着く:話すうちに「スッキリした」「胸のつかえがとれた」と感じることがある(カタルシス)
- 相手自身の気づき:話しながら問題が整理され、自分で気づき、決めることにつながる

「聴く」は、相手が何を伝えようとしているかを集中して聴くことです。口をはさまず最後まで聴き、「こう理解したけど合ってる?」と確かめるだけで、相手の気持ちが落ち着き、信頼関係につながります。
自分の気持ちを言葉にする練習は気持ちを言葉にする、つらいときに話すことは「弱音を吐けない」男ほど危ないへ。

プレ男次は腕組みをやめて、うなずきながら最後まで聴いてみる。

メル美聴いてもらえるだけで、ほっとすることってあるよね。
まとめ
- 聴く=相手が何を伝えたいかを集中して聴くこと。聞く(受け身)、訊く(問いただす)とはちがう
- 先入観をもたず本気で。形だけの傾聴は逆効果。聴いた話はひみつに
- ポイントは時間と場所、腕組みをしない、うなずき・あいづち、最後まで聴いて確かめる、誠意をもって対応
- 効果は信頼関係、気持ちの落ち着き、相手自身の気づき
参考文献
- 厚生労働省. 働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」. 部下の話を聴けていますか―傾聴のすすめ―(1 傾聴の基本的態度、2 傾聴の効果、3 傾聴のポイント). https://kokoro.mhlw.go.jp/linecare_listen/ (閲覧日:2026年10月10日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。