
メル美アマビエって、コロナのときにいろんなところで見たよね。長い髪で、くちばしがあって、うろこのある妖怪。

プレ男疫病をはらう妖怪なんでしょ?昔からずっと有名だったの?
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、妖怪アマビエです。もとになった江戸時代の瓦版(かわらばん)を、京都大学の公開資料で読んでみました。
もとは、京都大学に残る1枚の瓦版
- アマビエの絵と話は、京都大学附属図書館が所蔵する瓦版『肥後国海中の怪(アマビエの図)』に残っています
- この瓦版は、昭和16〜17年に、元大阪新聞社の記者から買い入れた新聞とその関連資料のうちの1点で、図書館に入ったのは昭和17年(1942年)5月30日です
- 大きさは、たて約23cm、よこ約29cmほど。京都大学貴重資料デジタルアーカイブで、だれでも画像を見ることができます

『肥後国海中の怪(アマビエの図)』(京都大学附属図書館所蔵)。縮小して掲載。京都大学貴重資料デジタルアーカイブ
瓦版に書かれていたこと(原文)
瓦版の文字を、京都大学のページの書き起こしから引用します。
肥後国海中江毎夜光物出ル 所之役人行見るニ づの如之者現ス 私ハ海中ニ住アマビヱト申者也 當年より六ヶ年之間 諸国豊作也 併病流行 早々私ヲ写シ人々ニ見セ候得と申て海中へ入けり 右ハ写シ役人より江戸江 弘化三年四月中旬
いまの言葉にすると
- 肥後国(今の熊本県)の海に、毎晩、光るものが出た
- 土地の役人が見に行くと、この絵のような者が現れて、こう言った
- 「私は海の中に住むアマビヱという者です。今年から6年のあいだ、諸国は豊作になります。けれども、病がはやります。早く私の姿を写して、人々に見せなさい」
- そう言って、海の中へ入っていった
- これは、役人から江戸へ知らせてきたものを写したものである。弘化3年(1846年)4月中旬

プレ男「病をはらう」じゃなくて、「病がはやるから、私の姿を写して見せて」って言ってたんだ!
マジレス:アマビエで病気は防げる?
- 瓦版には、「姿を写して人々に見せよ」とはありますが、どうすれば病気が防げるかは書かれていません
- もちろん、アマビエの絵で感染症は防げません。予防には、ワクチン、手洗い、せきエチケットなど、科学で確かめられた方法を
- それでも、アマビエは「みんなで気をつけよう」と呼びかけるシンボルとして、役に立ちました
厚生労働省も使ったアマビエ
- 新型コロナのとき、厚生労働省は、「疫病から人々を守るとされる妖怪『アマビエ』」をモチーフに、若い人向けの啓発アイコンをつくりました
- 「アマビエロゴシリーズ」は、家庭や学校、職場などで自由に使ってよいとされていました
- 京都大学のアーカイブも、アマビエの画像をオープンアクセスデータとして公開しています。使うときは、タイトルと所蔵館(京都大学附属図書館)を書き、ウェブサイトに載せるときはアーカイブへのリンクを入れるよう、利用のルールを示しています

アマビエの瓦版には、6年間の豊作と病の流行を予言し、「私の姿を写して人々に見せよ」と書かれています。絵で病気は防げませんが、みんなで気をつけるきっかけにはなりますね。
まとめ
- アマビエは、京都大学附属図書館が所蔵する弘化3年(1846年)の瓦版『肥後国海中の怪』に残る妖怪
- 肥後国の海に毎晩光るものが出て、「アマビヱ」と名のった
- 予言は「6年間の豊作」と「病の流行」。そして「私の姿を写して人々に見せよ」
- 新型コロナのとき、厚生労働省も啓発アイコンに使った
- 絵で病気は防げない。予防は科学で
参考文献
- 京都大学貴重資料デジタルアーカイブ. 画像『肥後国海中の怪(アマビエの図)』のご利用について(京都大学附属図書館所蔵、原資料の説明と翻刻). https://rmda.kulib.kyoto-u.ac.jp/item/rb00000122/explanation/amabie (閲覧日:2026年10月1日)
- 京都大学貴重資料デジタルアーカイブ. 新聞文庫・絵. https://rmda.kulib.kyoto-u.ac.jp/item/rb00000122 (閲覧日:2026年10月1日)
- 厚生労働省. 新型コロナウイルス感染症について(若者の皆さま向け啓発アイコン「アマビエ」). https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001_old.html (閲覧日:2026年10月1日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。
