
メル美妊娠中に風疹にかかると、赤ちゃんに影響があるって聞くけど、どんなことが起こるの?

プレ男男がうつすこともあるんだよね。ちゃんと知っておきたい。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、先天性風疹症候群(CRS)の話です。国立健康危機管理研究機構の「病原微生物検出情報(IASR)」2025年4月号の「先天性風疹症候群の臨床について」をもとにまとめました。
どんな病気?
先天性風疹症候群は、妊娠中の人が風疹ウイルスに感染し、胎盤を通ってお腹の赤ちゃんに感染することで起こる病気です。赤ちゃんへの感染率は、妊娠の時期によってちがい、
| 感染したときの妊娠の月数 | 赤ちゃんへの感染率 |
|---|---|
| 妊娠1か月 | 50%以上 |
| 妊娠2か月 | 35% |
| 妊娠3か月 | 18% |
| 妊娠4か月 | 8%程度 |
とされます。感染した赤ちゃんの約3分の1に症状が出ます。
どんな症状がある?
日本の2012〜2013年の風疹の流行のあとに生まれた45例の先天性風疹症候群の赤ちゃんでは、
- 三大症状:先天性の心臓の病気(58%)、難聴(67%)、白内障(16%)
- ほかに、低出生体重(67%)、血小板の減少(73%)、紫斑(47%)、頭の中の石灰化(40%)、早産(24%)など、体全体に感染が続いていることを示す所見
- 生後6か月までに10例、さらに1例が15か月で亡くなり、致命率は24%でした
また、難聴は生まれたときの聴力検査で異常がなくても、成長とともに進むことがあるほか、発達の遅れも多くみられ、神経の症状が数年たってからわかることもあるとしています。
治療は?
先天性風疹症候群には根本的な治療法はなく、症状に合わせた治療が中心です。かかりつけ医と専門医が、定期的に見守っていきます。また、生まれた赤ちゃんは、生後半年〜数年にわたってのどからウイルスを出すことがあるため、まわりの家族や医療者もワクチンで免疫をつけておくことが求められます。

先天性風疹症候群を予防できる唯一の方法は、風疹のワクチンです。妊娠中はワクチンを受けられないので、妊娠前に抗体を確かめて、ワクチンを受けておくことが大切です。
予防できるのはワクチンだけ
IASRによると、
- 先天性風疹症候群を予防する唯一の方法は、風疹のワクチンです
- 定期接種でみんなが免疫をもつことに加えて、妊娠前に抗体を確かめ、ワクチンを受けておくことが大切です
- 妊娠中はワクチンを受けられません(接種が適当でない人にあたります)
- 妊娠初期の検査で抗体が低いとわかった場合は、妊娠中は風疹にふれないように気をつけ、出産後、早めにワクチンを受けることがすすめられています
世界では
WHOのファクトシート「Rubella」(2026年7月15日)によると、
- 風疹は、ワクチンで防げる生まれつきの病気(先天異常)の原因の第1位で、世界で毎年推定10万人の赤ちゃんが先天性風疹症候群をもって生まれています
- 妊娠初期に感染すると、90%の確率でお腹の赤ちゃんにうつるとされます
- ワクチンが使われる前は、生まれた赤ちゃん1,000人に最大4人が先天性風疹症候群でした
- 風疹のワクチンは1回で95%以上に長く続く免疫ができます。2025年1月時点で、194か国のうち179か国が定期接種に取り入れています

プレ男パートナーや家族がワクチンを受けておくことも、赤ちゃんを守ることにつながるんだね。
大人の風疹の対策は大人の風疹対策、日本の風疹の「排除」は日本の風疹は「排除」を達成、妊娠前の準備は「プレコンセプションケア」って?を見てください。
日本で風疹の抗体をもっている人の割合は、風疹の抗体をもっている人の割合(2025年度)を見てください。
まとめ
- 妊娠中の風疹で、お腹の赤ちゃんに先天性風疹症候群が起こることがある
- 赤ちゃんへの感染率は妊娠1か月で50%以上、時期が早いほど高い
- 三大症状は心臓の病気・難聴・白内障。2012〜2013年の流行のあとの45例では致命率24%
- 予防できるのはワクチンだけ。妊娠中は受けられないので、妊娠前に
参考文献
- 宮入烈. 先天性風疹症候群の臨床について(IASR Vol.46 p75-76: 2025年4月号). https://id-info.jihs.go.jp/surveillance/iasr/pathogens/vol46/542/542r01.html (閲覧日:2026年10月12日)
- World Health Organization. Rubella(ファクトシート、2026年7月15日). https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/rubella (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。