
メル美友だちが、おなかだけ太って手足は細くなって、顔も丸く赤くなったって。ぶつけた覚えがないのにあざができるし、健診で血圧と血糖も高いって。

プレ男ただの中年太りとはちがうのかな?
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、クッシング病の話です。難病情報センターの「クッシング病(下垂体性ACTH分泌亢進症)」(令和5年11月更新、間脳下垂体機能障害に関する調査研究班)をもとにまとめました。
どんな病気?
- 副腎から出るホルモンコルチゾールが出すぎて、満月のような丸い顔や、おなかに脂肪がつく肥満など特徴的な症状が出る状態を、クッシング症候群といいます
- コルチゾールは、下垂体から出るACTHというホルモンで分泌がうながされます。下垂体の腺腫(腫瘍)がACTHを出しすぎてコルチゾールが増えるものを、クッシング病といいます
- ほかに、副腎そのものが原因のもの(副腎性)などもあります
- ほとんどは遺伝しません
どんな人に多い?
- 1965〜86年の全国調査では、新たなクッシング症候群は年に約100例で、そのうちクッシング病は40%程度でした(実際にはもっと多いと考えられています)
- クッシング病は、1対4で女性に多いとされています
症状
コルチゾールが長く出すぎると、次のような症状が出ます。
- 腕や脚の皮膚が薄くなり、毛細血管が透けてピンクのまだら模様に
- おなかが出ているわりに、腕や太ももが細くなる
- ぶつけた覚えがなくても皮下出血しやすい
- むくんだ赤ら顔
- 多毛、にきび、おなかやおしりの赤い筋
- うつ傾向
- 子どもでは背が伸びなくなる
- 多くの人に、高血圧、糖尿病、脂質異常症、骨粗しょう症など、生活習慣病に似た合併症も起こります

プレ男おなかは出ているのに手足は細い、赤ら顔、あざ、血圧や血糖…ただの中年太りとはちがう特徴があるんだ。
治療
- 原因のほとんどが下垂体の腺腫なので、手術で腺腫をとることが最もよい方法です。ただ、腺腫は小さいことが多く、ふつうのMRIで見つけにくい場合もあります
- 手術でよくならない場合は、薬や放射線の治療を試みることもあります
- 手術で腫瘍がすべてとれた場合も、ホルモンの働きが回復するのに通常1年、人によっては2年近くかかります
経過と注意
- 治療しないと、高血圧、糖尿病、骨粗しょう症が悪くなるだけでなく、免疫力が著しく落ちて、感染による敗血症で命にかかわる危険があります
- 筋力が落ちるので転倒による骨折の予防、うつ傾向への注意、感染症の予防(人ごみをさける、肺炎に気をつける)が必要です
- 早く治療に入ることが肝要とされています

クッシング病は、おなかは出ているのに手足が細くなる、丸い赤ら顔、皮下出血しやすいなどの症状が出て、高血圧や糖尿病、骨粗しょう症も起こります。治療しないと感染症に弱くなるため、早く治療に入ることが大切です。
- 成長ホルモンが出すぎる病気は先端巨大症、骨粗しょう症は骨の量は20歳ごろがピークの記事もどうぞ

メル美体型の変化とあざのことも合わせて、早めにお医者さんに相談するように伝えるね。
まとめ
- 下垂体の腫瘍がACTHを出しすぎ、コルチゾールが増える病気
- 女性に4倍多い
- おなかは出ているのに手足が細い・丸い赤ら顔・皮下出血・赤い筋・にきび・うつ傾向
- 高血圧・糖尿病・脂質異常症・骨粗しょう症も
- 治療は腺腫をとる手術。治療しないと感染症に弱くなる。早く治療を
参考文献
- 難病情報センター. クッシング病(下垂体性ACTH分泌亢進症)(指定難病75)(情報更新日:令和5年11月、間脳下垂体機能障害に関する調査研究班). https://www.nanbyou.or.jp/entry/78 (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。