防災用のカセットボンベ、古いままで大丈夫?5年で事故204件、ほとんどが火災。携帯発電機は屋内で使うと一酸化炭素中毒、5年で死亡事故5件。「備えただけ」で終わらせない【NITE】
停電やガスが止まったときのために、カセットボンベやカセットこんろ、携帯発電機を備えている人も多いはず。NITE(製品評価技術基盤機構)によると、2020〜2024年の5年間に、カセットボンベなどの事故は204件(うち火災189件)、携帯発電機の事故は21件(死亡事故5件)。古いボンベは内部のパッキンが劣化してガスがもれることがあり、携帯発電機を屋内や車内・テント内で使うと一酸化炭素中毒の危険があります。古いものから使って買いたす「ローリングストック」と、正しい使い方を。

プレ男防災グッズの箱を開けたら、何年前に買ったかわからないカセットボンベが出てきた。まだ使えるよね?

メル美ボンベにも使用期限の目安があるって聞いたよ。古いのはちょっとこわいかも。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、災害に備えた製品の事故です。NITE(製品評価技術基盤機構)が2025年8月28日に出した注意喚起をもとにまとめました。
5年間の事故
NITE に通知された製品事故(2020〜2024年の5年間)では、
- カセットボンベなど(アウトドア用ボンベもふくむ)の事故は204件。そのうち火災が189件で、死亡事故は4件ありました
- 携帯発電機の事故は21件。そのうち死亡事故は5件(6人)でした
カセットボンベ:古いものはガスがもれることも
- カセットボンベは、気密を保つためのパッキン(Oリング)が、時間がたつと硬くなってひび割れ、ガスがもれることがあります
- たとえば、製造から26年たったカセットボンベをガスストーブにつけたところ、劣化したパッキンからガスがもれて引火した事故がありました
- 食べものに消費期限があるように、カセットボンベにも使用期限があります。古いものから使いきり、新しいものを買いたす「ローリングストック」をしましょう
- 東京都の調査では、カセットボンベの使用期限の目安(7年)をこえて持っている人は12.8%、カセットこんろの目安(10年)をこえて持っている人は23.6%でした

プレ男ボンベは7年、こんろは10年が目安なのか。うちのは確実にこえてる…。
カセットボンベを使うときのポイント
- 取扱説明書のとおりに確実に装着する
- つけたあとに「シュー」という音やガスのにおいがしたら、火をつけず、すぐにボンベを外して使用をやめ、火を近づけず換気する
- ボンベが異常に熱くなる使い方をしない(熱くなると中のガスがふくらみ、破裂することがある)。ガスの出が悪いからといって、温めるのは絶対にやめる
- ボンベは機器から外して、室内の40℃未満の場所に保管する
- 避難先のテントや車の中など、せまい場所でカセットこんろを使わない(火災や、不完全燃焼による一酸化炭素中毒のおそれ)
携帯発電機:屋内では絶対に使わない
- 携帯発電機の排気ガスには、一酸化炭素(CO)などの有害な物質がふくまれています
- 窓と玄関にかぎがかかった住宅で、3人が一酸化炭素中毒で倒れているのが見つかり、玄関に携帯発電機があった、という事故がありました。発電機に異常はなく、換気が不十分な屋内で使ったためと推定されています
- 屋内や、物置、倉庫、車の中、テントの中など、排気がこもる場所では絶対に使わない
- 屋外でも、排気が家の中に入らないよう風向きに注意し、風通しのよい場所で。雨でぬらさない(漏電や感電のおそれ)

携帯発電機を屋内や車の中、テントの中で使うと、一酸化炭素中毒の危険があります。屋外の風通しのよい場所で使いましょう。カセットボンベは古いものから使って買いたすローリングストックを。
電気の備え:ポータブル電源・モバイルバッテリー
- 停電のときに使うポータブル電源やモバイルバッテリーには、リチウムイオン電池が使われていることが多く、熱や強い衝撃をあたえないなどの注意が必要です。くわしくはポータブル電源へ
- 地震のあとの電気の火災は地震のあとの通電火災、食べものの備えはひとり暮らしの防災、食べものへ
- 持っている製品がリコールの対象になっていないかも、ときどき確かめましょう(リコールの調べ方)

プレ男古いボンベは今度のお鍋で使いきって、新しいのを買っておく!

メル美「備えただけ」じゃなくて、ときどき点検するのが大事だね。
カセットこんろを2台並べるなど、使い方によるボンベの破裂は、カセットこんろを2台並べて大きな鉄板で焼肉→ボンベが破裂へ。
まとめ
- 2020〜2024年、カセットボンベなどの事故204件(火災189件)、携帯発電機21件(死亡事故5件)
- 古いボンベはパッキンが劣化してガスもれ。ローリングストックで入れかえる
- 使用期限の目安は、ボンベ7年、こんろ10年
- ボンベを温めない、テントや車内でこんろを使わない
- 携帯発電機は屋内・車内・テント内で絶対に使わない(一酸化炭素中毒)
参考文献
- 独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE). 備えただけでは、憂いあり ~ライフライン停止時に活躍する製品で気を付けるポイント~(2025年8月28日). https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/press/2025fy/prs250828.html (閲覧日:2026年10月6日)
- 独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE). 同 資料(PDF). https://www.nite.go.jp/data/000158855.pdf (閲覧日:2026年10月6日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。