
プレ男喘息と鼻茸で通院している50代の叔母が、最近、足先がしびれて力が入りにくく、すねに紫色の点々も出てきたんだって。熱もあるらしい。

メル美喘息と足のしびれって、関係あるのかな。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)の話です。難病情報センターの「好酸球性多発血管炎性肉芽腫症」(令和7年12月更新、難治性血管炎の医療水準・患者QOL向上に資する研究班)をもとにまとめました。以前はチャーグ・ストラウス症候群と呼ばれていました。
どんな病気?
- 気管支喘息や、鼻茸をともなう好酸球性副鼻腔炎のある人で、白血球の一種の好酸球が異常に増え、さまざまな臓器の細い血管に炎症(血管炎)が起こって、血流が悪くなり、臓器が障害される病気です(好酸球性副鼻腔炎)
- 原因は不明です。約50%の人に、MPO-ANCAという抗体がみられます。遺伝性の病気ではありません
どんな人に多い?
- 受給者証をもつ人は、平成28年の2,047人から、令和5年度には7,643人と増えています
- 40〜70歳に多く、平均発症年齢は50〜60歳くらいです。男女比は1対1.7でやや女性に多い病気です
- 喘息や鼻茸の副鼻腔炎の治療がうまくいかず、悪化や再発をくり返している人に多く起こる傾向があります
症状
- 典型的には、喘息や好酸球性副鼻腔炎が悪くなったあと、血液中の好酸球が増え、その後に血管炎の症状が出ます
- 多くの人で、末梢神経の障害による手足のしびれやまひがみられます
- 発熱、筋肉痛、関節痛
- 皮膚の血管炎による紫斑、肺の病変によるせきや血痰、心臓の障害による動悸や息苦しさ
- 腸の血管炎による腹痛や出血、脳出血・脳梗塞、心筋梗塞などの重い合併症が起こることもあります

プレ男喘息や鼻茸のある人に、手足のしびれや紫斑、熱が出る…叔母の症状に当てはまるところがあるんだ。
治療と経過
- ステロイドを中心に治療し、症状がよくなったらゆっくり減らします。1年以上の長い治療が必要で、早くやめると再発するので注意が必要です
- 脳・心臓・腸など大事な臓器に病変がある場合は、免疫抑制薬を組み合わせます。残ったしびれへの治療や、効果が足りない人への抗体の薬もあります
- 90%以上は、適切な治療でよくなります(寛解)。10%未満で重い合併症が起こり、まひや臓器の機能の低下が残ることがありますが、亡くなるのは1%程度です
- ただし、しびれは長く残ることがあり、治療を減らす途中で再発することもあるため、定期的に通院しながら適切な治療を続けることが必要です

好酸球性多発血管炎性肉芽腫症は、喘息や鼻茸をともなう副鼻腔炎のある人に、手足のしびれや紫斑、発熱などが出る血管炎です。90%以上は適切な治療でよくなりますが、しびれは長く残ることがあり、再発もあるので定期的な通院が大切です。

メル美喘息の主治医に、しびれや紫斑のこともすぐ伝えるようにすすめてみるね。
まとめ
- 喘息・鼻茸の副鼻腔炎のある人で好酸球が増え、細い血管に炎症が起こる
- 50〜60歳ごろに多く、やや女性に多い。患者数は増加中
- 手足のしびれ・まひ、発熱・筋肉痛・関節痛、紫斑、せき・血痰
- 治療はステロイド中心で1年以上。90%以上はよくなる
- しびれは長く残ることも。再発もあるので定期的な通院を
参考文献
- 難病情報センター. 好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(指定難病45)(情報更新日:令和7年12月、難治性血管炎の医療水準・患者QOL向上に資する研究班). https://www.nanbyou.or.jp/entry/3877 (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。