
メル美友だちが、数か月に1回、急に38℃以上の熱とおなかの痛みが出て、2日くらいでけろっと治るのをくり返しているの。いつも「胃腸炎かな」って言われるんだって。

プレ男同じパターンでくり返すのは、ちょっと気になるね。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、家族性地中海熱の話です。難病情報センターの「家族性地中海熱」(令和6年11月更新、自己炎症性疾患および類縁疾患の研究班)をもとにまとめました。
どんな病気?
- 発作的に起こる発熱と、おなかや胸の痛み、関節のはれなどの症状をくり返す、遺伝性の病気です
- MEFVという遺伝子の変異が関連していて、不必要な炎症が起きると考えられていますが、くわしいしくみは不明です。患者さんで遺伝子の変異が見つからない場合もあります
- 遺伝子の変異があっても必ず発病するとは限らず、同じ変異をもつきょうだいでも、発病したりしなかったりします
どんな人に多い?
- 地中海沿岸や中近東の人に多い病気ですが、日本にも患者さんがいることがわかっています
- 2009年の全国調査では、日本に約500人の患者さんがいると推定されました
症状(炎症の発作)
| 症状 | 特徴 |
|---|---|
| 発熱 | 38℃を超える急な熱。続くのは12〜72時間 |
| 腹膜炎 | おなか全体〜一部の痛み。片側に起こることが多い |
| 胸膜炎 | 胸から背中への刺すような痛み、息を吸うときの違和感 |
| 関節炎 | 足首・ひざ・股関節などの、はれ・痛み・熱っぽさ |

プレ男38℃を超える熱が半日から3日続いて、おなかが痛くなって、またくり返す…友だちの症状は、家族性地中海熱の発作の特徴に当てはまるんだ。
治療と経過
- コルヒチンという飲み薬が、効果が認められている唯一の飲み薬です
- コルヒチンは、くり返す発作を防ぎ、臓器に特殊なたんぱく質がたまって働きが落ちるアミロイドーシスの予防にもなります
- 途中でやめると、発作が起き、アミロイドーシスになる危険が高くなるので、続ける必要があります
- コルヒチンが効かない、副作用で使えない場合で、発作が多いときは、ほかの注射の薬を検討します
- コルヒチンを一生きちんと飲めば、さまざまな制限を受けることなく、アミロイドーシスを起こさずに、普通の生活を送ることができます。治療が遅れたり、治療しなかったりすると、アミロイドーシスを起こしやすくなります
日常生活の注意
- 精神的ストレス、体の疲れ、月経などが、発作のきっかけになると考えられています。過労やストレスをさけることがすすめられています

家族性地中海熱は、38℃を超える熱とおなかや胸の痛みなどの発作をくり返す遺伝性の病気で、日本にも患者さんがいます。コルヒチンを一生きちんと飲めば、制限なく普通の生活を送ることができます。
- 高い熱をくり返す別の病気は成人発症スチル病の記事もどうぞ

メル美発作のときの熱や痛みの記録をつけて、くり返していることを病院で伝えるようにすすめてみるね。
まとめ
- 発熱と、おなか・胸の痛み、関節のはれの発作をくり返す遺伝性の病気
- 地中海・中近東に多いが、日本にも患者さんがいる
- 熱は38℃超、12〜72時間でおさまる。おなかの痛みは片側が多い
- 治療はコルヒチン。発作とアミロイドーシスを防ぐ。一生きちんと続ければ普通の生活
- 途中でやめない。ストレス・疲れ・月経が発作のきっかけに
参考文献
- 難病情報センター. 家族性地中海熱(指定難病266)(情報更新日:令和6年11月、自己炎症性疾患および類縁疾患に対する診療体制整備、患者登録推進、移行期医療推進、診療ガイドライン確立に関する研究班). https://www.nanbyou.or.jp/entry/4447 (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。