
メル美ここ1か月、朝起きると手の指がこわばって、指の付け根がはれて痛いの。動かしているうちに楽になるんだけど。

プレ男健診の血液検査で「リウマチ因子が陽性」って言われた先輩がいたけど、それってリウマチってこと?
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、関節リウマチの話です。日本リウマチ財団の「リウマチ情報センター」の「関節リウマチについて」「初めから起こる症状」「中期以降の症状」「関節リウマチの診断」「診断のための検査」をもとにまとめました。
関節リウマチとは
- 免疫の異常で、関節の内側の滑膜などに炎症が起こり、はれや痛みが出て、進むと関節が壊れて変形し、動かしにくくなる病気です。主に手足の関節に起こりますが、内臓にも影響することがあります
- 人口の0.4〜0.5%、30歳以上の1%がかかるといわれています
- 女性に約3倍多くみられます。どの年齢でも起こりますが、日本では2020年代には60歳代の発症がいちばん多く、高齢で発症する関節リウマチが注目されています(高齢発症では男女差は小さくなります)
- 原因は完全にはわかっていませんが、遺伝子や感染の影響が考えられ、喫煙や歯周病も発症を増やすことがわかっています(歯周病のセルフチェック)
初めに起こる症状
- 手の指の付け根や指の第2関節、足の指、手首などの痛みとはれが、数週間〜数か月のあいだに次々に起こります。ひじやひざから始まることもあります
- 長いあいだには左右の同じ関節に起こることが多くなりますが、必ず左右対称というわけではありません
- 朝のこわばり:動かし始めにこわばって動かしにくく、使っているうちに楽になります。朝起きたときにいちばん強く感じます。関節の痛みより先に出ることもあります
- 天気が崩れる前や雨の日、寒い日、冷房の風が当たると痛みが強くなることがあります。ばね指などの腱鞘炎が起こることもあります

メル美朝のこわばりと、指の付け根のはれ…リウマチの初めの症状にも当てはまるんだ。
早く治療を始めることが大切
- 関節の痛みは、よくなったり悪くなったりをくり返しながら続きますが、症状が2年を過ぎると、治療をしても完全な回復が難しくなります
- そのため、できるだけ早いうち(できれば半年以内)に治療を始めることが必要です。治療薬の進歩で、関節リウマチの進行を抑えることができるようになっています
進むと起こること
- 関節の骨や軟骨が壊れて変形します。手の指が小指側に曲がる、指がスワンネック(白鳥の首)やボタンホールの形になる、外反母趾、ひざやひじが伸ばせなくなる、などです
- 首の関節がずれやすくなると、後頭部の痛みや手のしびれが出ることもあります
- 関節以外にも、疲れやすさ、体重減少、食欲低下、間質性肺炎(息切れ・からせき)、涙やだ液が出にくくなるシェーグレン症候群などがみられることがあります
診断と検査
- 関節がはれて痛む病気はたくさんあり、関節リウマチだけを確実に決める検査はありません。そのため、2010年に米国と欧州のリウマチ学会がつくった分類基準を使い、関節のはれのある数、血液検査、炎症の値、症状の続いている期間(6週以上か)を点数にして診断します
- リウマトイド因子(RF):リウマチの人の70〜80%で陽性になりますが、ほかの膠原病や肝臓の病気、健康な人でも陽性になり、高齢者では4〜5人に1人が陽性です。RFが陽性だからリウマチ、というわけではありません
- 抗CCP抗体:リウマチの70〜80%で陽性で、ほかの病気ではあまりみられないため、関節の症状があって陽性なら、リウマチの可能性が高くなります
- ただし、高齢で発症する関節リウマチでは、RFも抗CCP抗体も陰性のことが多いことが知られています
- ほかに、炎症の値(CRP・赤沈)、手足のX線、関節の超音波(エコー)やMRIで、より早い段階の変化を調べます

関節リウマチは、症状が2年を過ぎると治療をしても完全な回復が難しくなるため、できるだけ早いうちに治療を始めることが必要です。リウマトイド因子は高齢者の4〜5人に1人が陽性になるので、陽性だけでリウマチとはいえません。

プレ男陽性だけで決まるわけじゃないんだね。メル美も、症状が続くなら早めに見てもらおう。
まとめ
- 関節リウマチは免疫の異常で関節に炎症が起こり、進むと関節が壊れる
- 30歳以上の1%、女性に約3倍。いまは60歳代の発症がいちばん多い。喫煙・歯周病も発症を増やす
- 初めは手指・手首・足指の痛みとはれ、朝のこわばり
- 2年を過ぎると完全な回復が難しい。できれば半年以内に治療を
- リウマトイド因子陽性だけではリウマチといえない。高齢者の4〜5人に1人が陽性
参考文献
- 日本リウマチ財団 リウマチ情報センター. 関節リウマチについて(最終更新:2025年11月13日). https://www.rheuma-net.or.jp/rheuma/rheuma/ (閲覧日:2026年10月12日)
- 日本リウマチ財団 リウマチ情報センター. 初めから起こる症状(情報更新:令和4年10月). https://www.rheuma-net.or.jp/rheuma/rheuma/symptoms/symptoms1/ (閲覧日:2026年10月12日)
- 日本リウマチ財団 リウマチ情報センター. 中期以降の症状(情報更新:令和4年10月). https://www.rheuma-net.or.jp/rheuma/rheuma/symptoms/symptoms2/ (閲覧日:2026年10月12日)
- 日本リウマチ財団 リウマチ情報センター. 関節リウマチの診断(情報更新:令和4年10月). https://www.rheuma-net.or.jp/rheuma/rheuma/diagnose/ (閲覧日:2026年10月12日)
- 日本リウマチ財団 リウマチ情報センター. 診断のための検査(情報更新:令和4年10月). https://www.rheuma-net.or.jp/rheuma/rheuma/inspection/inspection1/ (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。