ガジェット2026年10月5日

【テクノロジー解説】ガスタービンってなに?高温のガスで羽根車を回して発電。排気の熱でもう一度発電する「コンバインド・サイクル」は効率約55%、石炭火力より約11ポイント高い【資源エネルギー庁】

ガスタービンは、燃料を燃やした高温のガスの勢いで羽根車(タービン)を回し、発電機を動かす装置です。資源エネルギー庁によると、ガスタービンを回したあとの排ガスの熱で蒸気をつくり、蒸気タービンも回す「コンバインド・サイクル発電」は、火力発電の高効率化の代表的な方式。発電コスト検証(2024年)のLNG火力のモデルプラントの発電効率は54.9%で、石炭火力の43.4%を大きく上回ります。2040年には1700℃級のガスタービンで57.0%を想定。再エネの調整役、水素への切りかえ、AIのデータセンターとの関係もやさしく解説します。

目次
  1. ガスタービンとは
  2. 「コンバインド・サイクル発電」で、熱を2回使う
  3. 発電効率はどれくらい?
  4. 再エネを支える「調整役」
  5. AIとデータセンターとのつながり
  6. まとめ

プレ男データセンターの記事で「ガスタービンが足りない」って出てきたけど、タービンってなに?

メル美発電所の中にある、ぐるぐる回る大きな羽根のこと?

こんにちは、Dr. Taro です。 「テクノロジー解説」、今回はガスタービンです。資源エネルギー庁の解説と、総合資源エネルギー調査会「発電コスト検証ワーキンググループ」の資料(2024年10月)をもとにまとめました。

ガスタービンとは

「コンバインド・サイクル発電」で、熱を2回使う

資源エネルギー庁は、火力発電を高効率にする最新の方式の一つとして、コンバインド・サイクル発電を紹介しています。

  1. 高温のガスを燃やして、まずガスタービンを回す
  2. ガスタービンから出る排ガスの熱を再利用して蒸気をつくる
  3. その蒸気で蒸気タービンも回す

1回目で使いきれなかった熱で、もう1回発電するしくみです。燃料を同じだけ使っても、たくさん電気がつくれるので、燃料とCO2を減らすことにつながります。

プレ男捨てるはずの熱でもう一回発電!ラーメンのスープでおじやを作る、みたいな?

発電効率はどれくらい?

発電コスト検証ワーキンググループ(2024年10月18日)の「モデルプラント」(最近運転を始めた発電所をもとにした標準的な発電所)の発電効率は、

火力発電の種類 発電効率(2023年のモデルプラント) 2040年の想定
LNG火力(ガスタービンのコンバインド・サイクル) 54.9% 57.0%(1700℃級ガスタービンが実用化されている想定)
石炭火力 43.4% 43.4%
石油火力 39.0% 48.0%

再エネを支える「調整役」

ガスタービンは、高温のガスで羽根車を回して発電する装置です。排ガスの熱でもう一度発電するコンバインド・サイクルでは、発電効率が約55%と、石炭火力よりかなり高くなります。

AIとデータセンターとのつながり

IEA(国際エネルギー機関)は、データセンターの電気をまかなう電源として天然ガスの発電が大きな役割をもつ一方、ガス火力発電用のタービンは、注文から届くまで数年かかる状況になっていると指摘しています。くわしくは【テクノロジー解説】データセンターってなに?へ。

プレ男AIブームで、発電所の部品まで取り合いになってるのか。テクノロジーって全部つながってるんだね。

メル美水素で回るタービンができたら、CO2も減らせるんだね。

太陽と同じしくみで熱をつくり、タービンで電気にする未来の発電は、核融合ってなに?へ。

まとめ


参考文献

  1. 資源エネルギー庁. さまざまなエネルギーの低炭素化に向けた取り組み(スペシャルコンテンツ). https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/tokushu/ondankashoene/co2sakugen.html (閲覧日:2026年10月5日)
  2. 資源エネルギー庁. 発電コスト検証WG【火力発電】(総合資源エネルギー調査会 発電コスト検証ワーキンググループ 第3回会合 資料1、2024年10月18日). https://www.enecho.meti.go.jp/committee/council/basic_policy_subcommittee/mitoshi/cost_wg/2024/data/03_04.pdf (閲覧日:2026年10月5日)
  3. International Energy Agency (IEA). Energy and AI — Executive summary(2025年). https://www.iea.org/reports/energy-and-ai/executive-summary (閲覧日:2026年10月5日)

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。