
プレ男乾癬で通院している叔父が、急に高い熱が出て、全身が赤くなって、白いうみみたいなブツブツがたくさん出てきたんだって。入院になったらしい。

メル美うみって、ばい菌がついたのかな。家族にうつったりしないのかな。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、膿疱性乾癬(汎発型)の話です。難病情報センターの「膿疱性乾癬(汎発型)」(令和7年10月更新、稀少難治性皮膚疾患に関する調査研究班)をもとにまとめました。ふつうの乾癬は乾癬の記事にまとめています。
どんな病気?
- 乾癬のうち、発熱、全身のだるさ、皮膚の赤み、手足のむくみとともに、全身にうみをもった小さなブツブツ(膿疱)がたくさん出る重いタイプです
- 膿疱は血液中の白血球が集まったもので、細菌の感染ではありません(無菌性膿疱)。ほかの人にうつる心配はありません
- 手のひらや足の裏など体の一部だけに出るタイプや、一時的に膿疱が出るものは、ふつう全身の症状は軽く、この「汎発型」とは区別されます
- 炎症のブレーキ役の物質が足りない、またはアクセル役が強すぎる遺伝子の変化が一部の人でみつかっていますが、ほかの原因ははっきりしていません。感染症や妊娠などがきっかけになると考えられています
どんな人に多い?
- 受給者証をもつ人は2,235人(令和5年度末)で、1年間に80人ほどが新たに対象になっています
- 男女差はなく、50〜60歳代にピークがあります
- 1/3〜2/3の人は、先にふつうの乾癬(尋常性乾癬)があり、そのあとに発症しています
- 20〜30歳代では、妊娠中の発症がみられるため女性が多くなっています
症状
- 最初に焼けるような感覚とともに全身が赤くなり、多くの人は寒気がして高い熱が出ます
- 全身のむくみや関節の痛みが出ることもあります
- 続いて、赤くなった皮膚の上にたくさんの膿疱が出てきます。目の炎症をともなうこともあります
- 皮膚のバリアの働きが下がり、体の水分や栄養のバランスがくずれ、体力を著しく消耗します。長く続くと心臓や腎臓に負担がかかり、とくに高齢の人では命にかかわることもあります

プレ男うみは細菌じゃなくて白血球が集まったものだから、人にはうつらないんだ。でも体力を大きく消耗する重い病気なんだね。
治療と経過
- 急性期は、ほとんどの人で入院治療が必要です。安静、熱さまし、点滴で水分のバランスを整え、皮膚のバリアを補う塗り薬を使います
- 飲み薬、免疫を抑える薬、生物学的製剤、血液から白血球をとり除く治療、紫外線治療など、年齢や妊娠の有無、重さなどを総合的に判断して選びます。妊娠中・授乳中や子どもには使えない薬もあるので、医師の指示に従いましょう
- 早期に適切な治療をすれば、多くの場合、危機を乗り切ることができます。皮膚の赤みは少しずつ消え、膿疱は破れて皮がむけて治っていきます
- ただし、一度よくなっても赤みや膿疱をくり返すことが多く、治療を続けることが必要です。感染症や薬などをきっかけに再発することもあります
- 近年は生物学的製剤などの進歩で、病気をうまくコントロールできる人が増え、生活の質が向上しています

膿疱性乾癬(汎発型)の膿疱は細菌の感染ではないので、ほかの人にうつる心配はありません。急性期は多くの人で入院治療が必要ですが、早く適切に治療すれば、多くの場合、危機を乗り切ることができます。
- 乾癬にともなう関節の病気は乾癬性関節炎の記事もどうぞ

メル美家族にうつらないとわかって安心したよ。入院でしっかり治療してもらえるといいね。
まとめ
- 乾癬の重いタイプ。高熱・全身の赤み・むくみのあとに全身に膿疱
- 膿疱は細菌ではなく、人にうつらない
- 男女差なし、50〜60歳代に多い。先にふつうの乾癬があることが多い。妊娠がきっかけのことも
- 体力を大きく消耗し、高齢の人では命にかかわることも。急性期は入院治療
- 早く適切な治療で多くは危機を乗り切れる。生物学的製剤などでコントロールしやすくなっている
参考文献
- 難病情報センター. 膿疱性乾癬(汎発型)(指定難病37)(情報更新日:令和7年10月、稀少難治性皮膚疾患に関する調査研究班). https://www.nanbyou.or.jp/entry/168 (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。