
プレ男ぼく、乾癬で皮膚科に通ってるんだ。最近、足の指が1本だけソーセージみたいにはれて、かかとも痛い。皮膚はだいぶよくなってるのに。

メル美乾癬って、皮膚だけじゃなくて関節にも出ることがあるんじゃなかった?
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、乾癬の人に起こる関節炎「乾癬性関節炎」の話です。日本リウマチ財団の「リウマチ情報センター 乾癬性関節炎」(令和4年8月更新)をもとにまとめました。乾癬そのものは乾癬の記事にまとめています。
どんな病気?
- 皮膚の病気の乾癬に、はれと痛みをともなう手足などの関節炎を合併する病気です
- 関節炎のほかに、腱やじん帯が骨につく部分の炎症(付着部炎)など、関節やそのまわりにいろいろな症状が出ます。どの症状が出るかは人によってちがいます
どのくらいの人に?
- 日本の乾癬の人は人口の0.2〜0.3%程度で、乾癬性関節炎はそのうち8〜13%程度とされ、患者数はおよそ3〜5万人と推定されています
- 男女の割合はほぼ同じで、25〜30歳くらいの若い年代の発症が多いとされています
- 原因は不明ですが、免疫の細胞が異常に活性化して炎症が続くことで起こると考えられています。必ず遺伝するわけではありませんが、家族内での発症が多いことから、遺伝的な体質もあると思われています
症状
- 乾癬のある人に、あとから関節の症状が出るのがふつうですが、5〜10%は関節の症状が皮膚より先に出ます。爪の変化がみられることも少なくありません
- 手足の関節炎
- 手足の指全体のはれ(指趾炎)
- 付着部炎(アキレス腱の付け根など)
- 背骨の炎症:乾癬の人の約8%にみられるといわれ、腰痛が続くときは、背骨や骨盤の関節(仙腸関節)に病変がないか調べる必要があります
- そのほか、目のぶどう膜炎や炎症性腸疾患がみられることもあります

プレ男指全体のはれも、かかとの痛みも、乾癬性関節炎の症状にあるんだ。
皮膚がよくても関節が悪いことがある
- 皮膚の症状がよくても関節炎が悪い、またはその逆のこともあり、皮膚と関節炎の進み方には関連がありません
- 乾癬性関節炎は診断が遅れることが多く、遅れると関節が壊れて変形が進むなど、悪い経過になります。背骨の炎症では、背骨がくっついて動かなくなる(強直)こともあります
- そのため、乾癬があり、関節やそのまわりの痛み、手足の指のはれ、首・背中・腰の痛みがある場合は、リウマチ専門医の受診がすすめられています
治療
- 炎症と痛みには消炎鎮痛薬を使います。抗リウマチ薬も使われ、とくにメトトレキサートは手指などの関節炎に効果があるといわれています
- 飲み薬で効果が不十分な関節炎、付着部炎、指趾炎、背骨の炎症には、生物学的製剤(TNF阻害薬、IL-17阻害薬、IL-23阻害薬など)やJAK阻害薬が使われます。これらは症状をよくするだけでなく、骨が壊れるのを抑えることが示されていて、早めに始めることで進行を抑えられる可能性があります
- 生物学的製剤は感染症などの副作用が問題になることがあるので、使うときは必ず専門医に相談しましょう
心臓病にも注意
- 乾癬性関節炎では、肥満やメタボリックシンドロームの人が多く、心筋梗塞のリスクが高いとされています。炎症を治療でしっかり抑えるとともに、食事や運動などの生活習慣にも注意が必要です

乾癬性関節炎は、皮膚の症状がよくても関節炎が悪いことがあり、診断が遅れると関節が壊れることがあります。乾癬があって、関節や指のはれ、首・背中・腰の痛みがあるときは、リウマチ専門医の受診がすすめられています。

メル美皮膚科の先生に関節のことも伝えて、リウマチ専門医を紹介してもらおうね。
まとめ
- 乾癬に関節炎を合併する病気。乾癬の人の8〜13%、日本で3〜5万人
- 25〜30歳ごろの発症が多く、男女差はない
- 指全体のはれ・アキレス腱の付け根の痛み・続く腰痛も症状
- 皮膚がよくても関節が悪いことがある。診断が遅れると関節が壊れる
- リウマチ専門医へ。肥満・メタボ・心筋梗塞にも注意
参考文献
- 日本リウマチ財団 リウマチ情報センター. 乾癬性関節炎(情報更新:令和4年8月). https://www.rheuma-net.or.jp/rheuma/illness/psa/ (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。