
メル美母が関節リウマチと言われたの。一生、痛み止めを飲み続けるしかないのかな。

プレ男リウマチの治療って、いまはどこまでよくなるものなの?
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、関節リウマチの治療の話です。日本リウマチ財団の「リウマチ情報センター」の「関節リウマチの治療 – 薬物療法」(日本リウマチ学会の関節リウマチ診療ガイドライン2020をもとにした解説)と「T2Tってなに?」をもとにまとめました。病気そのものは関節リウマチの記事にまとめています。
治療の目標は「寛解」
- ひと昔前までは、痛みやはれを抑える治療が一般的でしたが、いまは薬の進歩で、将来の関節の損傷を長く防ぐことが期待できます
- 国際的に示された「T2T(目標達成に向けた治療)」では、臨床的寛解を治療目標にします。寛解とは、症状がほとんどなく、診察でも検査でも病気の勢いが止まっている状態です
- 病歴の長い人などで寛解が難しい場合は、低疾患活動性(軽い症状が少しある程度)が当面の目標になります

メル美痛みを抑えるだけじゃなくて、病気の勢いを止めて関節を守るのが目標なんだ。
薬の進め方(ガイドライン2020の概要)
| 段階 | 主な治療 |
|---|---|
| フェーズ1 | 診断がついたら、抗リウマチ薬、とくにメトトレキサートを考える。使えないときは、ほかの抗リウマチ薬 |
| フェーズ2 | 3か月で改善がない、または6か月で目標に届かないときに、注射の生物学的製剤か、飲み薬のJAK阻害薬を加える |
| フェーズ3 | それでも足りないとき、または再び悪くなったときに、別の生物学的製剤やJAK阻害薬に切りかえる |
- メトトレキサートは、効果と安全性のバランスがよい「中心となる薬」として、米国・欧州のガイドラインでもまず考える薬とされ、日本でも50〜70%の患者さんが使っています
- 副作用もあり、肝障害や口内炎などは、葉酸を1〜2日後に飲むことで多くの場合やわらげられます。週1回の皮下注射の薬も使えるようになりました
- 妊娠を希望する場合は、メトトレキサートではなく別の薬が考えられます。治療を始める前に必ず医師に伝えましょう
- ステロイドは、長く使うと骨粗しょう症、血糖や脂質の異常、血圧の上昇、感染症などが心配なため、使うとしても初めにできるだけ短期間にとどめるとされています。長く飲んでいる人は急にやめることはできないので、慎重な管理が必要です
- 痛みをとるために消炎鎮痛薬を加えることもあります
- 長いあいだ目標を保てたら、薬を減らすことも考えます
T2Tの考え方
- 治療は、患者さんとリウマチ医が一緒に決める
- 最も大事なゴールは、長いあいだ生活の質をよく保つこと
- 病気の勢いを定期的にチェックして記録する(中〜高い勢いの人は毎月、寛解や低い勢いを保てている人は6か月ごと)
- 目標に届くまで、薬は少なくとも3か月ごとに見直す
- 目標に届いたら、その状態を保ち続ける

関節リウマチの治療は、症状がほとんどなく病気の勢いが止まっている「臨床的寛解」をめざします。病気の勢いを定期的にチェックし、目標に届くまで少なくとも3か月ごとに薬を見直します。

プレ男治療の目標をお医者さんと一緒に決めて、定期的にチェックしていくんだね。お母さんにも伝えてあげて。
まとめ
- 治療の目標は臨床的寛解(難しければ低疾患活動性)
- まずメトトレキサートなどの抗リウマチ薬
- 3か月で改善なし・6か月で目標未達なら生物学的製剤かJAK阻害薬
- ステロイドはできるだけ短期間。長く使っている人は急にやめない
- 定期的にチェックし、少なくとも3か月ごとに薬を見直す。妊娠の希望は事前に医師へ
参考文献
- 日本リウマチ財団 リウマチ情報センター. 関節リウマチの治療 – 薬物療法(令和5年1月更新). https://www.rheuma-net.or.jp/rheuma/rheuma/dtherapy/ (閲覧日:2026年10月12日)
- 日本リウマチ財団 リウマチ情報センター. T2Tってなに?(情報更新:令和7年3月). https://www.rheuma-net.or.jp/rheuma/rheuma/t2t/ (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。