
メル美70代の祖母が、今までにない頭痛がするって言うの。ごはんをかんでいるとあごが痛くなって、熱も続いているみたい。

プレ男頭痛とあごの痛みって、関係あるのかな。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、巨細胞性動脈炎の話です。難病情報センターの「巨細胞性動脈炎」(令和7年12月更新、難治性血管炎の医療水準・患者QOL向上に資する研究班)をもとにまとめました。
どんな病気?
- 血管炎の病気のひとつで、高齢の人に起こり、主に頭の動脈がつまって症状が出る病気です
- 血管を顕微鏡で見ると、核をたくさんもつ巨大な細胞(巨細胞)が見られることから名づけられました
- 原因は不明ですが、ステロイドが効くことなどから、免疫の異常による病気と考えられています。遺伝病ではありません
どんな人に多い?
- 2017年の調査で、日本の患者数は約3,200人でした。アジア人には少なく、欧米の白人に多い病気です
- 女性は男性の約2〜3倍、50歳以上で発症し、70代にピークがあります
症状
全身の炎症による症状
- 熱が続く、だるい、疲れやすい、体重が減る、筋肉や関節が痛い、など
つまった血管による症状
| 血管 | 主な症状 |
|---|---|
| 首から頭への動脈 | 今までに経験したことのないタイプの頭痛、頭の片側の痛み、食べ物をかんでいるうちにあごが痛くなって、かみ続けられない、下あごや首の痛み |
| 目への動脈 | 片目または両目の視力低下や失明 |
| 脳への動脈 | めまい・失神、力が入らない、手足が動かない、話しにくい |
| 大動脈 | 背中の痛み |
| 腕・足への動脈 | 腕の痛み・冷え・すぐだるくなる、手首の脈がふれにくい、足が痛くて休み休み歩く |
- 約40%は、リウマチ性多発筋痛症を合併します(リウマチ性多発筋痛症)

プレ男今までにない頭痛と、かむとあごが痛む、熱が続く…おばあさんの症状は、巨細胞性動脈炎の特徴に当てはまるんだ。
治療と経過
- ステロイドの飲み薬で治療します。ステロイドは巨細胞性動脈炎に最も確実な効果を示します。熱や頭痛がよくなったら、量を減らしていきます
- 30〜50%程度の人は、減らす途中で再び悪くなるため、症状や血液検査、画像検査をみながら慎重に減らします。ステロイドだけでは足りないときなどは、生物学的製剤などを組み合わせます
- 治療の効果が足りず進むと、失明、大動脈瘤、動脈の狭窄や解離、脳梗塞、心筋梗塞などを起こすおそれがあります

巨細胞性動脈炎は、50歳以上、とくに70代に多く、今までにない頭痛や、かむとあごが痛くなる、視力が落ちるといった症状が出ます。治療の効果が不十分で進むと失明のおそれもあります。ステロイドがよく効きます。

メル美年のせいの頭痛と決めつけないで、目のことも心配だから、早めに病院に連れて行くね。
まとめ
- 高齢の人に起こる血管炎。50歳以上、70代がピーク、女性に多い
- 今までにない頭痛・頭の片側の痛み・かむとあごが痛い
- 視力低下・失明、めまい、腕や足の痛みも
- 熱・だるさ・体重減少も。約40%はリウマチ性多発筋痛症を合併
- ステロイドがよく効く。減らす途中で再び悪くなることも
参考文献
- 難病情報センター. 巨細胞性動脈炎(指定難病41)(情報更新日:令和7年12月、難治性血管炎の医療水準・患者QOL向上に資する研究班). https://www.nanbyou.or.jp/entry/3928 (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。