
プレ男父が心筋梗塞で入院して退院したんだけど、それから元気がなくて、リハビリにも行きたがらないんだ。

メル美大きな病気のあとって、気持ちも落ちこむよね。それも病気の一部なのかな。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、心臓病・脳卒中とうつの話です。厚生労働省のe-ヘルスネット「循環器疾患とこころ」と「心筋梗塞発症の危険因子:抑うつとストレス」(どちらも2020年2月6日更新)をもとにまとめました。
心臓病・脳卒中の人に、うつは少なくない
- 海外の研究では、心臓病の人の5人に1人(15〜23%)がうつ病を経験すると報告されています
- 脳卒中(脳の血管の病気)の人の13〜22%にうつ病がみられ、もっと広く抑うつ症状をとらえると35%になるという研究もあります
- うつ病になると心臓病になりやすいのか、心臓病になるとうつ病になりやすいのかは、まだ結論が出ていません
うつがあると、経過がよくない
- うつ病のある心臓病の人は、薬をきちんと飲むことや適度な運動ができなくなったり、生活習慣が悪くなったりするため、経過(予後)がよくないと考えられています
- 脳卒中のあとに抑うつ状態になると、リハビリへの意欲が落ちることがあり、注意が必要です
- 脳卒中では、傷ついた場所によって考える力や話す力が落ちることがあり、抑うつ症状を見つけにくい場合があります

プレ男リハビリに行きたがらないのは、気持ちの落ちこみのせいかもしれないんだ。
ストレスやうつは、心筋梗塞の引き金にも
- 心筋梗塞や脳梗塞のいちばんの原因は、加齢、喫煙、糖尿病、高血圧、脂質異常症、肥満などの動脈硬化です(たばこと心臓病・脳卒中)
- そのうえで、ストレスやうつが心筋梗塞の引き金になることが知られています。湾岸戦争のときには、警報やミサイルの着弾にともなって心筋梗塞が増えたことが、イスラエルから報告されました
- 日本では、働く男性は月曜日、高齢の女性は土曜日に心筋梗塞が多いという報告もあります
- うつがあると、不健康な生活習慣に加え、ストレスホルモンが交感神経を高めたり、血小板を固まりやすくしたりして、心臓や血管に悪い影響を与えると報告されています

心臓病の人の5人に1人がうつ病を経験するといわれ、うつがあると薬や運動を続けにくくなり、経過がよくないと考えられています。うつのサインに早く気づき、主治医や専門医に相談しましょう。
うつのサインに気づいたら
- 物事に興味がなくなって楽しめない、気分が落ちこんで憂うつ、絶望的な気持ちになる、などがサインといわれます(体に出るサインは体の不調として現れるうつ病)
- 抗うつ薬が効く場合があり、抑うつの気持ちを受け止めることが前向きに向き合うきっかけになることもあります。主治医や専門医に相談しましょう
- 糖尿病とうつの関係は糖尿病とうつ病の記事もどうぞ

メル美お父さんの次の受診のとき、元気がないことも主治医の先生に伝えてみてね。
まとめ
- 心臓病の5人に1人、脳卒中の13〜22%がうつ病を経験
- うつがあると薬・運動・生活習慣が続かず、経過がよくない
- 脳卒中のあとはリハビリの意欲が落ちやすい
- ストレスやうつは心筋梗塞の引き金にも
- サインに気づいたら主治医や専門医に相談
参考文献
- 厚生労働省 e-ヘルスネット. 循環器疾患とこころ(最終更新日:2020年2月6日). https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/heart/k-05-005.html (閲覧日:2026年10月12日)
- 厚生労働省 e-ヘルスネット. 心筋梗塞発症の危険因子:抑うつとストレス(最終更新日:2020年2月6日). https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/heart/k-05-003.html (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。