
プレ男1日20本から5本に減らして、ニコチンの軽いのに替えたんだ。これで心臓は大丈夫だよね?

メル美減らすだけでも意味があるのかな。調べてみよう。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、たばこと心臓・脳の病気の話です。厚生労働省のe-ヘルスネット「喫煙と循環器疾患」(2022年12月13日更新)をもとにまとめました。
たばこの煙が血管を傷めるしくみ
- ニコチン:交感神経を刺激して、心拍数が増え、血圧が上がり、心臓の筋肉が酸素をより多く必要とするようになります。同時に血管が縮み、血の流れや酸素・栄養が減ります
- 一酸化炭素:血液が酸素を運ぶ力を落とし、血管の内側を傷つけ、血のかたまり(血栓)の原因にもなります
- 活性酸素:炎症を起こし、血管の内側の傷、インスリンの効きにくさ、血小板が固まることなどを通じて、動脈硬化や血栓をつくります
心筋梗塞・狭心症
- 喫煙で動脈の炎症や収縮が起こり、動脈硬化や血栓が進んで、心臓の筋肉に酸素を送る冠動脈が狭くなる虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)につながります
- 国内外の研究から、喫煙が虚血性心疾患の発症と死亡のリスクを増やすことは明らかです
- 米国の報告では、本数を減らす、あるいは低タール・低ニコチンのたばこに替えることは、虚血性心疾患のリスクの低下につながらないと結論されています

プレ男減らすだけ、軽くするだけじゃ、心臓病のリスクは下がらないんだ…。
脳卒中
- 喫煙による脳の動脈の動脈硬化や血栓、炎症で、脳梗塞やくも膜下出血の発症と死亡のリスクが高まります
- 急に手足がしびれる・動かない、言葉が話せない、意識がなくなるなどの発作を起こすこともあります(脳卒中・心筋梗塞のサイン)
そのほかの血管の病気
- 足などの動脈硬化(閉塞性動脈硬化症)、首の動脈の動脈硬化のリスクが高まり、おなかの大動脈瘤の破裂にも影響しています
受動喫煙と加熱式たばこ
- 有害物質は、副流煙と吐き出した煙がまじった「環境たばこ煙」にもふくまれ、吸わない人も同じしくみで心臓病や脳卒中のリスクが高まります。受動喫煙と心臓病・脳卒中の関係は「レベル1(因果関係を推定するのに十分な証拠がある)」とされています
- 加熱式たばこも、紙巻と同じくらいのニコチンをふくむ製品があり、WHOの報告では、紙巻と似た心血管への害が示唆され、紙巻から切りかえても心血管の指標が改善しないとされています(加熱式たばこは「体にやさしい」?)

喫煙は、心筋梗塞などの虚血性心疾患と脳卒中のリスクを高めます。本数を減らす、軽いたばこに替えるだけでは、虚血性心疾患のリスクは下がらないとされています。
- がんはたばことがん、禁煙の始め方は禁煙の準備と最初の2週間の記事もどうぞ

メル美減らせたのはすごい一歩。次は「0本」をめざそう!
まとめ
- ニコチン・一酸化炭素・活性酸素が動脈硬化と血栓を進める
- 心筋梗塞・狭心症、脳梗塞・くも膜下出血のリスクが高まる
- 本数を減らす・軽いたばこに替えるだけでは心臓病のリスクは下がらない
- 受動喫煙でもリスクが高まる(レベル1)
- 加熱式たばこも紙巻と似た心血管への害が示唆
参考文献
- 厚生労働省 e-ヘルスネット. 喫煙と循環器疾患(最終更新日:2022年12月13日). https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/tobacco/t-03-002.html (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。