【テクノロジー解説】気象衛星「ひまわり」ってなに?赤道の上空約3万5,800kmで地球と同じ速さで回り、いつも同じ範囲を見つづける。1977年の初代は1日14回、8号は観測の回数が7号の6倍に【気象庁】
天気予報や台風情報でおなじみの雲の画像は、気象衛星「ひまわり」が宇宙から撮っています。気象庁によると、ひまわりは赤道上空約3万5,800kmを地球の自転と同じ周期で回る静止衛星で、いつも同じ範囲を観測できるため、台風や低気圧、前線を連続して見はれます。初代ひまわりは1977年7月14日に打ち上げられ、1日14回地球全体を観測しました。2014年打ち上げのひまわり8号は、7号にくらべて観測バンド数が約3倍、解像度が2倍、地球全体の観測頻度が6倍に。データはアジア・太平洋の国々の防災にも使われています。

プレ男天気予報の雲の画像って、宇宙から撮ってるんだよね?衛星はずっと日本の上にいるの?

メル美「ひまわり」っていう衛星だよね。何号まであるんだろう。
こんにちは、Dr. Taro です。 「テクノロジー解説」、今回は気象衛星「ひまわり」です。気象庁の公式サイト「気象衛星観測について」「気象衛星のあゆみ」をもとにまとめました。
「静止」して見えるしくみ
気象庁によると、
- ひまわりは、赤道の上空約3万5,800kmを、地球の自転と同じ周期で回っています
- そのため地上からは止まって見え(静止気象衛星)、いつも地球の同じ範囲を宇宙から観測できます
- これにより、台風や低気圧、前線などを連続して観測できます
- いまはひまわり9号が観測を行い、8号が待機(バックアップ)しています。位置は東経約140.7度の赤道上空です
はじまりは世界の気象監視計画
- 世界気象機関(WMO)の計画で、静止気象衛星5機を赤道上空にほぼ等間隔にならべ、地球全体を連続して観測する構想が立てられました
- 西太平洋とアジアを観測する静止気象衛星を日本が打ち上げるよう求められ、1972年、国の宇宙開発委員会が開発と打ち上げを決めました
初代ひまわり:1977年
- 1977年(昭和52年)7月14日、日本ではじめての静止気象衛星ひまわりが、アメリカから打ち上げられました
- 1978年4月6日に本格的な観測をはじめ、3時間ごとの地球全体の観測などで、1日に合計14回地球全体を観測しました
- 重さは約315kg、全長は約2.7mでした

プレ男最初は3時間ごとだったのか。いまはもっと細かく見てるんだよね?
台風にも、ロケットの失敗にも負けず
- 2号は1981年、3号は1984年に打ち上げられました。3号は台風第7号の接近で打ち上げが2日おくれ、2号の観測装置の不具合のため、打ち上げからわずか2か月弱で観測をはじめました
- 4号(1989年)は、台風や天候、エンジンの不具合で1か月あまり打ち上げがおくれました
- 5号(1995年)は、赤外線の観測が1バンドから3バンドにふえました。後継の衛星の打ち上げが失敗したため、設計寿命をこえても観測範囲をしぼりながら働きつづけました
- 6号(2005年)・7号(2006年)は、気象観測と航空管制の両方の役目をもつ衛星でした。6号は、航空機の安全のために、夏の昼に日本付近を5分ごとに観測して積乱雲を見はりました
ひまわり8号・9号:世界に先がけた新世代
- 8号は2014年10月7日に打ち上げられ、2015年7月7日から観測をはじめました
- 7号にくらべて、観測バンド数は約3倍、解像度は2倍、地球全体の観測の頻度は6倍に大きく向上しました。こうした新世代の気象衛星として、世界に先がけて運用をはじめ、世界の注目を集めました
- 9号は2016年11月2日に打ち上げられ、2022年(令和4年)に8号と交代して、いまの観測をになっています
- ひまわりのデータは、アジア・太平洋の多くの国々の気象機関で、気象の監視や災害の軽減に使われています

ひまわりは、赤道の上空約3万5,800kmで地球と同じ速さで回り、いつも同じ範囲を見つづけています。1977年の初代は1日14回の観測でしたが、8号では観測の頻度が7号の6倍になりました。
宇宙から見る技術つながり
- 宇宙の衛星で位置をはかる:GPSとみちびき
- 宇宙から小惑星の砂を持ち帰る:「はやぶさ2」ってなに?
- 光を画像に変えるセンサー:CMOSセンサーってなに?

プレ男台風の画像を見るたびに、3万5,800km先のひまわりを思い出しそう。

メル美ほかの国の防災にも役立ってるのがいいね。
観測した気象のデータから地球の未来を予測する気候モデルの話は、地球温暖化の予測はどうやって?へ。
まとめ
- ひまわりは赤道上空約3万5,800kmの静止気象衛星。いつも同じ範囲を観測
- 1977年7月14日、初代打ち上げ。1日14回の地球全体の観測
- 台風やロケットの失敗をのりこえ、5号は設計寿命をこえて働いた
- 8号(2014年打ち上げ)は、7号のバンド数約3倍、解像度2倍、観測頻度6倍
- データはアジア・太平洋の防災にも
参考文献
- 気象庁. 気象衛星観測について. https://www.data.jma.go.jp/sat_info/himawari/satellite.html (閲覧日:2026年10月6日)
- 気象庁. 気象衛星のあゆみ. https://www.data.jma.go.jp/sat_info/himawari/enkaku.html (閲覧日:2026年10月6日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。