
プレ男アメリカのでっかいダムって、工事中に落ちた人がコンクリートに埋まったままなんでしょ?こわすぎる…。

メル美フーバーダムの話だね。ダムを管理しているところが、ちゃんと答えてるみたいだよ。
今回の都市伝説は、「フーバーダムのコンクリートの中に、作業員が埋まっている」説です。ダムを管理する米国開拓局(Bureau of Reclamation)の公式サイトの解説とよくある質問(FAQ)をもとにまとめました(2026年10月22日に閲覧)。
結論から
- 開拓局の答え:「何人埋まっているか」の答えは、ゼロ。フーバーダムに埋まっている人はいない
- 理由:ダムはブロックに分けて少しずつ打たれ、バケツ1杯ごとにコンクリートは2〜6インチ(約5〜15cm)しか上がらなかった。しかも何人もの作業員が見守っていた
- 一方で、工事で多くの人が亡くなったのは事実です。開拓局が「公式」としている数は96人
フーバーダムって、どんなダム?
開拓局のFAQによると——
| 場所 | アリゾナ州とネバダ州のあいだを流れるコロラド川のブラックキャニオン。ラスベガスの南東約30マイル(約48km) |
| 高さ | 基礎の岩盤から頂上の道路まで726.4フィート(約221m) |
| 重さ | 660万トン以上 |
| コンクリート | ダム本体に325万立方ヤード(発電所などを含めると436万立方ヤード) |
| 工期 | 1931年4月20日から7年の契約。ダムのコンクリートは1935年5月29日に打ち終わり、すべて完成したのは1936年3月1日 |
| 働いた人 | のべ2万1,000人。1日平均3,500人、最多は1934年6月の5,218人 |
「埋まるはずがない」打ち方
- 開拓局によると、ダムはかみ合うブロックに分けて造られました。ブロック1つの高さは5フィート(約1.5m)。いちばん小さいブロックは約25フィート四方、いちばん大きいものは約25×60フィートです
- コンクリートは、バケツで1回に8立方ヤードずつ運ばれました。バケツが空けられるたびに、「パドラー(puddler)」と呼ばれる5、6人の作業員が、コンクリートを踏みかため、振動させて、すき間がないようにしました
- バケツ1杯で上がるコンクリートの高さは、ブロックの大きさによって2〜6インチ(約5〜15cm)だけ
- 開拓局は、1回にほんの少ししか高さが上がらず、何人もの作業員が見守っていたのだから、「だれかがコンクリートに埋まることは、事実上ありえなかった」と書いています

メル美一度にどばっと流しこむんじゃなくて、5〜15cmずつ、みんなで踏みかためてたんだ。それなら人が埋まるすき間はないね。
なぜ、ブロックに分けたのか
- 開拓局のコンクリートの解説によると、コンクリートは固まるときに大きな熱を出します。もしダムを1回で打ちあげていたら、熱がこもり、まわりの温度まで冷めるのに125年かかって、そのひずみでダムはひび割れて崩れていただろう、と技術者たちは計算していました
- そこで、ダムは台形の柱(ブロック)に分けて、5フィートずつ積み上げられました。1つのブロックに打てるのは、72時間で5フィートまでと決められていました
- ブロックの中には直径1インチの鋼管が通され、はじめは川の水、のちには冷凍設備で冷やした水を流してコンクリートを冷やしました。埋めこまれた管は合わせて582マイル以上
- 冷えたあと、ブロックのあいだのすき間にグラウト(セメントと水をまぜたもの)を圧力で流しこみ、全体を一つのかたまりにしました。開拓局は「巨大なレゴのセット」と説明しています

プレ男1回で造ったら冷めるのに125年!だから小分けにして、パイプで冷やしてたのか。
では、工事で何人が亡くなったのか
- 開拓局は、この質問のほうが「答えるのがむずかしい」と書いています。だれを「工事で亡くなった人」に数えるかで、数字が変わるからです
- よく言われる「112人」には、ダムが認可される前のできごとも入っています。最初の死者とされるのは1922年、コロラド川のはしけの上で地質調査をしていた開拓局の職員2人が、川に落ちて溺れた事故。ダムが認可される6年前、工事が始まる8年前のことでした
- また、工事の町ボールダーシティに住んでいて、現場以外で亡くなった男性・女性・子どもまで含めて数える資料や、現場でけがをして病院に運ばれたあとに亡くなった人を含める資料もあります
- 開拓局が「公式」としている数は96人。ダムの現場で、溺死、発破、落石や土砂崩れ、峡谷の壁からの転落、重機にぶつかる、トラックの事故などで亡くなった人たちで、「労働災害による死亡」に分類されたものです。暑さや肺炎、心臓病などによる死亡は含みません
- 開拓局は、記録は「それほどはっきりしていない」と認めたうえで、1931〜1935年の「フーバーダム工事史」を年ごとに公開しています。工事史のなかに不正確な点が見つかったところは、訂正を書きそえています

米国開拓局は、フーバーダムのコンクリートに埋まっている人はいないと答えています。工事で亡くなった人の「公式」の数は、ダムの現場での労働災害による96人です。

メル美埋まっていないのはわかったけど、96人も亡くなっていたんだね。こわい話より、その人たちのことを覚えておきたいな。
まとめ
- 「フーバーダムに作業員が埋まっている」は、管理する米国開拓局が「ゼロ。だれも埋まっていない」と答えている
- ダムは高さ5フィートのブロックに分けて打たれ、バケツ1杯で2〜6インチずつ。5、6人のパドラーが毎回踏みかためていた
- ブロックに分けたのは、固まるときの熱を逃がすため。1回で打っていたら冷めるのに125年かかった
- 工事で亡くなった人の「公式」の数は96人(現場での労働災害)。「112人」には認可前の事故なども含まれる
- 巨大な建造物の都市伝説は、ピラミッドは宇宙人が作った?、万里の長城は宇宙から見える?もどうぞ
参考文献
- Bureau of Reclamation(米国開拓局). Hoover Dam - Fatalities(The Story of Hoover Dam - Essays). https://www.usbr.gov/lc/hooverdam/history/essays/fatal.html (閲覧日:2026年10月22日)
- Bureau of Reclamation. Hoover Dam - Frequently Asked Questions and Answers(The Dam). https://www.usbr.gov/lc/hooverdam/faqs/damfaqs.html (閲覧日:2026年10月22日)
- Bureau of Reclamation. Hoover Dam - Concrete(The Story of Hoover Dam - Essays). https://www.usbr.gov/lc/hooverdam/History/essays/concrete.html (閲覧日:2026年10月22日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。