
プレ男重機もない時代に、あんな大きなピラミッドを作れるわけないよ。宇宙人が手伝ったに決まってる!

メル美でも、作った人たちの記録とか、残ってないのかな?
こんにちは、Dr. Taro です。 「都市伝説にマジレス」、今回はピラミッド宇宙人説です。
どこから広まった?
- スイスの作家エーリッヒ・フォン・デニケンが1968年に出した本『未来の記憶(Chariots of the Gods?)』が、「古代の文明は宇宙人に技術を教わった」という「古代宇宙飛行士説」を世界に広めました
- ピラミッドのほか、中南米の遺跡やイースター島のモアイなども、「宇宙人の手助けの証拠」とされました
証拠:4,500年前の「現場監督の日誌」
- 2013年、フランスの考古学者ピエール・タレらのチームが、エジプトの紅海沿岸の港の遺跡ワディ・アル・ジャルフで、世界最古級のパピルス(紙の巻物)を見つけました
- その中に、メレルという役人がつけた日誌がありました。メレルは約200人の作業チームを率いていた人物です
- 日誌には、トゥーラの石切り場から、ギザのピラミッドの建設現場まで、ナイル川を船で石灰岩を運んだようすが記録されていました。トゥーラの石灰岩は、ピラミッドの外側をおおう化粧石に使われたと考えられています
- つまり、クフ王の大ピラミッドを仕上げていた時期の、作業の記録が残っていたのです

プレ男4,500年前の、仕事の日誌が残ってるなんて!
作った人たちは、どんな暮らしをしていた?
- 考古学者マーク・レーナーらは、ギザで、ピラミッドを作った人たちが暮らした町の跡を発掘しています。米スミソニアン協会の雑誌によると、最大で約2万人が暮らせた可能性があります
- 見つかった動物の骨から、牛肉などが国から配られていたと考えられています。パピルスからは、作業チームが肉、鳥、魚、ビールを支給されていたこともわかります
- こうした証拠から、ピラミッドを作った人たちは、映画のような「むちで打たれる奴隷」ではなく、国に大切にされた働き手だったと考えられるようになっています
「宇宙人説」の、笑えない問題
- 米ペンシルベニア大学博物館の雑誌(1987年)で、考古学者は、デニケンの説には「昔の人は創造力のない存在で、宇宙人の力を借りないと何もできなかった」という前提がある、と批判しています
- 「宇宙人が作った」と言うことは、実際に長い年月をかけて石を切り、運び、積み上げた人たちの知恵と努力を、なかったことにしてしまう

メル美宇宙人のおかげにしたら、作った人たちがかわいそうだね。

4,500年前の現場監督の日誌には、石を船で運んだ仕事の記録が残っていました。ピラミッドは、人間の知恵と努力のかたまりです。
まとめ
- ピラミッド宇宙人説は、1968年のデニケンの本などから広まった
- 2013年、クフ王のピラミッドの石を運んだ役人メレルの日誌が見つかった(世界最古級のパピルス)
- ギザには、作業した人たちの町の跡があり、食べ物も配られていた
- 「宇宙人が作った」は、昔の人の知恵と努力を低く見る考え方だと批判されている
- ほかの都市伝説は、ロズウェル事件、レプティリアン説もどうぞ
- あわせて読みたい:2012年の人類滅亡説、オーパーツの水晶どくろ
参考文献
- Stille A. The World’s Oldest Papyrus and What It Can Tell Us About the Great Pyramids. Smithsonian Magazine(2015年10月). https://www.smithsonianmag.com/history/ancient-egypt-shipping-mining-farming-economy-pyramids-180956619/ (閲覧日:2026年9月29日)
- Epstein SM. “Scholars Will Call it Nonsense”. Expedition Magazine. 1987;29(2). Penn Museum. https://www.penn.museum/sites/expedition/scholars-will-call-it-nonsense/ (閲覧日:2026年9月29日)
- 国立国会図書館サーチ. 未来の記憶(エーリッヒ・フォン・デニケン、早川書房、1969年). https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000001-I45111100641669 (閲覧日:2026年9月29日)
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