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プレ男ネットのお店でカードの10回払いでスーツを買ったのに、いつまでたっても届かない。お店にも連絡がつかない。それでもカード会社には払い続けるしかないの?

メル美割賦販売法に「支払停止の抗弁」というしくみがあるよ。条文を見てみよう。
今回は、クレジットの「支払停止の抗弁」と、カードの枠のルールです。割賦販売法と割賦販売法施行令の条文(e-Gov法令検索)と、日本クレジット協会の「支払停止等の抗弁に関する手続きについて(ご案内)」(2025年5月)の原文で確かめました。
この記事は一般的な解説で、法律相談の代わりにはなりません。
「支払停止の抗弁」とは(30条の4)
- 割賦販売法30条の4第1項:カードの分割払いなど(包括信用購入あっせん)で買った商品や受けた役務について、クレジット会社から支払いを請求されたとき、購入者は、販売業者や役務提供事業者に対して生じている事由をもって、クレジット会社に対抗できます
- 「お店が商品を渡してくれない」など、お店に言える事情を、クレジット会社への支払いについても主張できる、ということです
- この規定に反する特約で購入者に不利なものは無効です(30条の4第2項)
- 抗弁を主張する人は、クレジット会社から事由の内容を書いた書面を求められたら、提出するよう努めます(30条の4第3項)
対象にならないもの
| 対象外 | 根拠 |
|---|---|
| 支払総額が4万円未満(リボ払いは現金販売価格が3万8千円未満) | 30条の4第4項・30条の5、施行令21条 |
| 契約から2か月を超えない範囲で決められた時期までに払う(いわゆる翌月1回払いなど) | 2条3項1号(包括信用購入あっせんにあたらない) |
日本クレジット協会の案内は、支払いを停止できないときとして、ほかに次をあげています。
- 割賦販売法の適用を受けないクレジット契約
- 商品の購入が営業のため、営業としてのものであるとき(業務提供誘引販売個人契約・連鎖販売個人契約は除く)
- 支払いの停止が信義に反するとき

プレ男翌月1回払いだと、このしくみは使えないんだ。分割やリボだと使えることがあるんだね。
どんなときに使える?(日本クレジット協会の案内)
- 商品の引渡しや役務の提供をしてくれない
- 商品に欠陥(種類・品質が契約の内容に適合しない)があるのに対応してくれない
- 役務の提供内容に問題がある
- 見本・カタログ等と現物・役務内容がちがう
- 商品の販売条件となっている役務を提供してくれない
- その他、契約内容等に問題がある
手順(日本クレジット協会の案内)
- まずお店(販売事業者・役務提供事業者)に連絡し、問題の解決を交渉する
- 連絡がとれない、解決しないときは、利用したクレジット会社に申し出る。協会は「支払停止等の申出書」の記入例を公開しています(協会に申し出ても手続きはできません)
- 申出日や内容の記録・控えを残しておく
- 口座振替の場合、手続きが間に合わず引き落とされることがあり、そのときは、支払停止事由に当たると認められれば、申出の時から請求を停止したものとして精算する、と案内されています
ショッピングローン(個別クレジット)も同じ
- カードを使わず、商品ごとにクレジット契約を結ぶ「個別信用購入あっせん」にも、同じ内容の規定があります(35条の3の19)
カード会社は「返せる見込み」を調べる(30条の2・30条の2の2)
- カード会社は、カードを交付するときや極度額(利用枠)を増額するときに、その前に、利用者の「包括支払可能見込額」を調査しなければなりません(30条の2第1項)。その際、指定信用情報機関の情報を使います(30条の2第3項)
- 包括支払可能見込額とは、住宅など一定の資産を売ったり担保にしたりせず、生活維持費(最低限度の生活を維持するために必要な1年分の費用)に充てるお金を使わずに、カードの支払いに充てられると見込まれる1年あたりの額です(30条の2第2項)
- そして、その調査で算定した包括支払可能見込額に一定の割合を掛けた額を超える極度額のカードは、交付も増額もできません(30条の2の2)

メル美18歳からカードを作れるけど、枠は「返せる見込み」の範囲で決まるしくみなんだね。

割賦販売法30条の4では、カードの分割払いなどで買った商品について、お店に対して言える事情をクレジット会社にも主張できます。支払総額4万円未満(リボ払いは現金販売価格3万8千円未満)は対象外です。
相談先
- 消費者ホットライン 188(消費者庁):地方公共団体の消費生活センターや消費生活相談窓口を案内してくれます
- 18歳からの契約は18歳で大人に、エステなどの契約はクーリング・オフ、脱毛サロンの倒産は脱毛サロン・クリニックが倒産したらの記事もどうぞ
まとめ
- カードの分割・リボで買ったものに問題があれば、お店に言える事情をクレジット会社にも主張できる(支払停止の抗弁、割賦販売法30条の4)
- 支払総額4万円未満(リボは現金販売価格3万8千円未満)、翌月1回払いなどは対象外
- まずお店と交渉、だめならクレジット会社に申し出る。記録を残す
- ショッピングローンにも同じ規定(35条の3の19)
- カード会社は返せる見込みを調べ、それを超える枠は出せない(30条の2・30条の2の2)
参考文献
- 割賦販売法(昭和36年法律第159号)第2条第3項、第30条の2、第30条の2の2、第30条の4、第30条の5、第35条の3の19. e-Gov法令検索. https://laws.e-gov.go.jp/law/336AC0000000159 (閲覧日:2026年10月22日)
- 割賦販売法施行令(昭和36年政令第341号)第21条. e-Gov法令検索. https://laws.e-gov.go.jp/law/336CO0000000341 (閲覧日:2026年10月22日)
- 一般社団法人日本クレジット協会. 支払停止等の抗弁に関する手続きについて(ご案内)(2025年5月)(PDF). https://www.j-credit.or.jp/customer/consult/download/siharai_teisi_koben.pdf (閲覧日:2026年10月22日)
- 法務省. 民法(成年年齢関係)改正 Q&A. https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00238.html (閲覧日:2026年10月22日)
- 消費者庁. 消費者ホットライン. https://www.caa.go.jp/policies/policy/local_cooperation/local_consumer_administration/hotline/ (閲覧日:2026年10月22日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。