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賃貸の「更新料」は払わないといけない?最高裁(平成23年7月15日)は、契約書に一義的かつ具体的に書かれた更新料の条項は、賃料や更新期間に照らして高額すぎるなどの特段の事情がない限り、消費者契約法10条で無効にはならないと判断。1年ごとに賃料2か月分の条項も有効とした。更新料は「賃料の補充ないし前払、契約を継続するための対価等」の複合的な性質——判決の原文で確かめる

2026年10月22日 時点

賃貸マンションの契約更新のときに請求される「更新料」。消費者契約法10条で無効ではないかが争われた事件で、最高裁判所第二小法廷は2011年(平成23年)7月15日、更新料は一般に「賃料の補充ないし前払、賃貸借契約を継続するための対価等の趣旨を含む複合的な性質を有する」とし、賃貸借契約書に一義的かつ具体的に記載された更新料条項は、更新料の額が賃料の額、更新される期間等に照らし高額に過ぎるなどの特段の事情がない限り、消費者契約法10条により無効とはならないと判断しました。事案は、京都市内の共同住宅で月額賃料3万8000円、期間1年、更新料は賃料の2か月分という契約で、条項は有効とされました。判決の原文と消費者契約法の条文で確かめました。

目次
  1. 争われたのは、消費者契約法10条
  2. どんな契約だった?
  3. 更新料とは何か(最高裁)
  4. 結論:特段の事情がない限り、無効ではない
  5. 読みとれるポイント
  6. 相談先
  7. まとめ

プレ男部屋の更新で「更新料として家賃1か月分」って請求がきた。住み続けるだけなのに、払わないといけないの?

メル美更新料は最高裁で争われたことがあるよ。判決の原文を読んでみよう。

今回は、賃貸の更新料です。最高裁判所 平成23年7月15日判決の原文(裁判所ウェブサイト)と、消費者契約法の条文(e-Gov法令検索)で確かめました。

この記事は一般的な解説で、法律相談の代わりにはなりません。

争われたのは、消費者契約法10条

どんな契約だった?

判決の原文によると、

更新料とは何か(最高裁)

更新料は,一般に,賃料の補充ないし前払,賃貸借契約を継続するための対価等の趣旨を含む複合的な性質を有するものと解するのが相当である。

結論:特段の事情がない限り、無効ではない

裁判要旨は、こうです。

賃貸借契約書に一義的かつ具体的に記載された更新料の支払を約する条項は,更新料の額が賃料の額,賃貸借契約が更新される期間等に照らし高額に過ぎるなどの特段の事情がない限り,消費者契約法10条にいう「民法第1条第2項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するもの」には当たらない。

プレ男契約書にはっきり書いてあって、金額も高すぎなければ、払う約束は有効ってことか。

読みとれるポイント

判決の言葉から、確かめるべきポイントは次の2つです。

ポイント 判決の言葉
契約書にはっきり書かれているか 「賃貸借契約書に一義的かつ具体的に記載された」
金額が高すぎないか 「更新料の額が賃料の額,賃貸借契約が更新される期間等に照らし高額に過ぎるなどの特段の事情」がないか

メル美その3日前(平成23年7月12日)には、保証金から一定額を差し引く「敷引特約」も最高裁で争われて、敷引金が賃料月額の3.5倍程度だった事例で無効とはいえないとされたんだね。契約書の特約は、借りる前に読んでおかないと。

最高裁は平成23年7月15日、契約書に一義的かつ具体的に書かれた更新料の条項は、高額に過ぎるなどの特段の事情がない限り、消費者契約法10条で無効にはならないと判断しました。

相談先

まとめ


参考文献

  1. 最高裁判所第二小法廷 平成23年7月15日判決(平成22(オ)863、民集65巻5号2269頁). 裁判所ウェブサイト 裁判例結果詳細. https://www.courts.go.jp/hanrei/81506/detail2/index.html (閲覧日:2026年10月22日)
  2. 最高裁判所第三小法廷 平成23年7月12日判決(平成22(受)676、集民237号215頁). 裁判所ウェブサイト 裁判例結果詳細. https://www.courts.go.jp/hanrei/81499/detail2/index.html (閲覧日:2026年10月22日)
  3. 消費者契約法(平成12年法律第61号)第10条. e-Gov法令検索. https://laws.e-gov.go.jp/law/412AC0000000061 (閲覧日:2026年10月22日)
  4. 消費者庁. 消費者ホットライン. https://www.caa.go.jp/policies/policy/local_cooperation/local_consumer_administration/hotline/ (閲覧日:2026年10月22日)

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。