プレイヤーの法律THE RULEBOOK

RULE 03.31Age 18

17歳で結んだ契約は取り消せる?民法5条で、未成年者が親の同意なしにした契約は取り消せる。ただし、おこづかいの範囲の買いもの(5条3項)や、「20歳です」とうそをついた場合(21条の詐術)は取り消せない。取り消せるのは成年になって追認できる時から5年——条文と最高裁の判決で確かめる

2026年10月22日 時点

18歳になる前に、親の同意なしで結んだ契約は、民法5条で取り消すことができます(未成年者取消権)。ただし、単に権利を得る行為、親が目的を定めて処分を許した財産(おこづかいなど)の範囲の行為は別(5条1項ただし書・3項)。営業を許された未成年者は、その営業については大人と同じ(6条)。年齢をいつわるなど「詐術」を用いたときは取り消せず(21条)、最高裁(昭和44年2月13日)は、未成年であることを黙っていただけでは詐術にあたらないが、ほかの言動と合わさって相手を誤信させれば詐術にあたるとしました。取り消すと初めから無効になり(121条)、返すのは「現に利益を受けている限度」(121条の2第3項)。取消権は追認できる時から5年、行為の時から20年で消えます(126条)。e-Gov法令検索の条文と、裁判所の判決の原文、法務省のQ&Aで確かめました。

目次
  1. 成年は18歳。18歳未満の契約には親の同意がいる
  2. 取り消せないもの
  3. 「20歳です」とうそをついたら?(21条と最高裁の判決)
  4. 取り消したら、どうなる?
  5. いつまで取り消せる?
  6. 相談先
  7. まとめ

プレ男高校生のいとこが、17歳のときにネットで高い美容の契約をしちゃったんだって。いまは18歳。もう取り消せないのかな?

メル美大事なのは「契約したときに何歳だったか」だよ。民法の条文で見てみよう。

今回は、未成年者取消権です。民法の条文(e-Gov法令検索)、最高裁判所の判決の原文、法務省の「民法(成年年齢関係)改正 Q&A」で確かめました。

この記事は一般的な解説で、法律相談の代わりにはなりません。困ったときは、下の「相談先」へ。

成年は18歳。18歳未満の契約には親の同意がいる

18歳からの契約については18歳で大人にの記事もどうぞ。

取り消せないもの

未成年でも、次のものは親の同意がいらない、または取り消せません。

場合 条文
単に権利を得、または義務を免れる行為(たとえば、ただでもらう) 5条1項ただし書
親が目的を定めて処分を許した財産を、その目的の範囲で使う。目的を定めずに処分を許した財産(おこづかいなど)を使う 5条3項
親から営業を許された未成年者の、その営業についての行為 6条
「大人だ」と信じさせるために詐術(さじゅつ)を用いた 21条

プレ男おこづかいで買ったものは、あとから「未成年だから」と取り消せないんだ。

「20歳です」とうそをついたら?(21条と最高裁の判決)

無能力者であることを黙秘することは、無能力者の他の言動などと相まつて、相手方を誤信させ、または誤信を強めたものと認められるときには、民法二〇条にいう「詐術」にあたるが、黙秘することのみでは右詐術にあたらない。

メル美年齢の欄にうその生年月日を入れて「大人です」と信じさせたら、取り消せなくなるかもしれないんだね。

取り消したら、どうなる?

いつまで取り消せる?

プレ男18歳になってから、取り消すつもりなのに分割の支払いを続けると、追認したことになるかもしれないのか。早めに相談だね。

民法21条では、「大人だ」と信じさせるために詐術を用いたときは取り消せません。最高裁は、未成年であることを黙っていただけでは詐術にあたらないとしています。

相談先

まとめ


参考文献

  1. 民法(明治29年法律第89号)第4条〜第6条、第21条、第120条〜第122条、第121条の2、第124条〜第126条、第824条. e-Gov法令検索. https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089 (閲覧日:2026年10月22日)
  2. 最高裁判所第一小法廷 昭和44年2月13日判決(昭和42(オ)607、民集23巻2号291頁). 裁判所ウェブサイト 裁判例結果詳細. https://www.courts.go.jp/hanrei/55084/detail2/index.html (閲覧日:2026年10月22日)
  3. 法務省. 民法(成年年齢関係)改正 Q&A. https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00238.html (閲覧日:2026年10月22日)
  4. 消費者庁. 消費者ホットライン. https://www.caa.go.jp/policies/policy/local_cooperation/local_consumer_administration/hotline/ (閲覧日:2026年10月22日)
  5. 厚生労働省. その他の相談先(法テラス・サポートダイヤル). https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/jisatsu/soudan_sonota.html (閲覧日:2026年10月22日)

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。