プレイヤーの法律THE RULEBOOK

RULE 04.31Nightlife & Money

「みかじめ料」「用心棒代」は払う店も罰せられる東京都の暴力団排除条例は、歌舞伎町・六本木・銀座などの「暴力団排除特別強化地域」で、飲食店や風俗店が暴力団員から用心棒の役務を受けること、みかじめ料を払うことを禁止。相手が暴力団員と知っていれば1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金(自首すれば減軽・免除も)

2026年10月22日 時点

暴力団対策法9条は、指定暴力団員が威力を示して、縄張内で営業する人に営業を認める対償として金品を要求すること(みかじめ料)や、用心棒の役務の有償の提供を受けるよう要求することを「暴力的要求行為」として禁じ、公安委員会の中止命令に違反すれば3年以下の拘禁刑もしくは500万円以下の罰金です(11条・46条)。東京都暴力団排除条例は2019年の改正で「暴力団排除特別強化地域」を設け、地域内の風俗店・飲食店・客引きなどの特定営業者が暴力団員から用心棒の役務を受けること、用心棒代や営業を認めてもらう対償を払うことを禁止し(25条の3)、暴力団員の側も禁止しました(25条の4)。相手が暴力団員と知って違反した特定営業者は1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金で、自首すれば刑を減軽・免除できます(33条)。条文と東京都例規集・警視庁の資料の原文で確かめました。

目次
  1. 要求する側:暴力団対策法の「暴力的要求行為」
  2. 払う側:東京都の「暴力団排除特別強化地域」
  3. 罰則:払った店も1年以下の拘禁刑
  4. 特別強化地域はどこ?
  5. まとめ

メル美友だちが歌舞伎町でバーを開くんだって。「あいさつ料」を払っておけばトラブルのとき守ってもらえる、ってだれかに言われたみたい。

プレ男いわゆる「みかじめ料」だよね。払う側は被害者みたいなものだと思ってたけど、ちがうのかな。

今回は、みかじめ料・用心棒代と法律です。暴力団対策法(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律)の条文(e-Gov法令検索)、東京都暴力団排除条例の条文(東京都例規集)、警視庁の資料の原文で確かめました。

この記事は一般的な解説で、法律相談の代わりにはなりません。要求されたら一人で抱えず、110番、警察相談専用電話 #9110、または公益財団法人暴力団追放運動推進都民センター(0120-893-240)に相談してください。

要求する側:暴力団対策法の「暴力的要求行為」

暴力団対策法9条は、指定暴力団員が、所属する団体の威力を示して、次のようなことをするのを禁止しています(抜粋)。

払う側:東京都の「暴力団排除特別強化地域」

誰が してはいけないこと 条文
特定営業者(店側) 暴力団員から用心棒の役務の提供を受けること 25条の3第1項
特定営業者(店側) 暴力団員に、用心棒の役務を受ける対償として、または営業を営むことを容認してもらう対償として利益供与をすること 25条の3第2項
暴力団員 特定営業者に用心棒の役務を提供すること、その対償や営業を容認する対償として利益供与を受けること 25条の4

罰則:払った店も1年以下の拘禁刑

違反 刑 条文
相手が暴力団員であることを知って 25条の3に違反した(店側) 1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金 33条1項3号
25条の4に違反した(暴力団員) 同上 33条1項4号

プレ男「守ってもらう代わりに払う」のも、払った側がアウトなんだ。でも、自首すれば減軽・免除の道もあるんだね。

特別強化地域はどこ?

条例の別表には、たとえば次の地域が載っています(一部)。

ほかにも千代田区・文京区・墨田区・品川区・大田区・中野区・杉並区・北区・荒川区・足立区・葛飾区・江戸川区と、八王子市・立川市・武蔵野市(吉祥寺)・町田市の地域が載っています。最新の範囲は東京都例規集の条例の別表で確かめてください。

メル美「あいさつ料」と言われても、名目は関係ないんだね。友だちには、払わずに警察やセンターに相談するよう伝える。

東京都の暴力団排除特別強化地域では、お店が暴力団員から用心棒の役務を受けること、みかじめ料を払うことが禁止されています。要求されたら、警察や暴追都民センターへ。

まとめ


参考文献

  1. 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第9条、第11条、第46条. e-Gov法令検索. https://laws.e-gov.go.jp/law/403AC0000000077 (閲覧日:2026年10月22日)
  2. 東京都. 東京都暴力団排除条例(平成23年条例第54号). 第2条、第25条の2〜第25条の4、第33条、第34条、別表. 東京都例規集. https://www.reiki.metro.tokyo.lg.jp/reiki/reiki_honbun/g101RG00004199.html (閲覧日:2026年10月22日)
  3. 警視庁. 東京都暴力団排除条例(条文、令和元年条例第16号による改正を含む)(PDF). https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kurashi/anzen/tsuiho/haijo_seitei/haijo_jourei.files/jourei.pdf (閲覧日:2026年10月22日)
  4. 公益財団法人 暴力団追放運動推進都民センター. https://www.boutsui-tokyo.com/ (閲覧日:2026年10月22日)
  5. 警察庁. 令和2年版 警察白書 第2章第3節 第3項 相談業務の充実強化(警察相談専用電話「#9110」). https://www.npa.go.jp/hakusyo/r02/honbun/html/w2233000.html (閲覧日:2026年10月22日)

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。