プレイヤーの法律THE RULEBOOK

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会社の不正を通報したら守られる?公益通報者保護法通報を理由とする解雇は無効、降格・減給などの不利益な取扱いも禁止。2026年12月1日の改正で、通報を理由に解雇・懲戒した人に6月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金(法人は3,000万円以下)、通報から1年以内の解雇・懲戒は「通報が理由」と推定、フリーランスも保護の対象に

2026年10月22日 時点

バイト先や勤め先で、食品の産地のごまかしや法令違反を見てしまったら。公益通報者保護法は、労働者などが不正の目的でなく、勤め先の法令違反の事実(別表の法律に定める罪や過料の対象になる事実)を、勤め先・行政機関・被害の防止に必要と認められる者に通報することを「公益通報」とし、通報を理由とする解雇を無効、降格・減給・退職金の不支給などの不利益な取扱いを禁止しています(現行3条・5条)。通報先によって保護の条件がちがい、勤め先へは「思料する」で足り、行政機関へは「信ずるに足りる相当の理由」などが必要です。300人を超える事業者には通報窓口などの体制整備の義務があり、通報対応の担当者が通報者を特定させる情報を漏らすと30万円以下の罰金です。2025年6月11日公布の改正法(2026年12月1日施行)では、通報を理由に解雇・懲戒をした者への刑事罰(6月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金、法人は3,000万円以下の罰金)、通報後1年以内の解雇・懲戒は通報を理由としたものと推定する規定、フリーランスの保護、通報の妨害や通報者の探索の禁止が加わります。条文と消費者庁の相談窓口の案内の原文で確かめました。

目次
  1. 「公益通報」とは(2条)
  2. 通報先ごとの保護の条件(現行3条)
  3. いまのルール(2026年10月22日現在)
  4. 2026年12月1日からの改正
  5. 相談先
  6. まとめ

プレ男バイト先で、店長が賞味期限のラベルを貼りかえてるのを見ちゃったんだ。でも言ったらクビになりそうで…。

メル美不正を通報した人を守る法律があるよ。2026年12月から、もっと強くなるんだって。

今回は、公益通報者保護法です。この法律の現在の条文と、2025年6月11日公布の改正法(令和7年法律第62号)による2026年12月1日施行予定の条文(どちらもe-Gov法令検索)、消費者庁の公益通報者保護制度相談ダイヤルの案内の原文で確かめました。

この記事は一般的な解説で、法律相談の代わりにはなりません。通報の前に、下の「相談先」で相談することもできます。

「公益通報」とは(2条)

次の4つがそろうものです。

通報先ごとの保護の条件(現行3条)

通報先 保護される条件(要旨)
①勤め先(内部の窓口) 通報対象事実が生じ、またはまさに生じようとしていると思料する場合
②行政機関 生じていると信ずるに足りる相当の理由がある場合、または「思料」し、氏名・住所、事実の内容、そう思う理由、とられるべき措置の理由を書いた書面(電子的なものを含む)を出す場合
③その他、被害の発生・拡大の防止に必要と認められる者(被害を受けるおそれがある人などを含む) 信ずるに足りる相当の理由があり、さらに、①②に通報すると解雇などの不利益を受けると信ずる相当の理由がある、証拠が隠滅されるおそれがある、通報者を特定させる情報が漏らされるおそれがある、通報しないよう正当な理由なく求められた、書面で①に通報して20日を過ぎても調査の通知がない、生命・身体への危害などの急迫した危険がある、のどれかにあたる場合

プレ男どこに通報するかで、条件がちがうんだね。

いまのルール(2026年10月22日現在)

2026年12月1日からの改正

改正の内容 改正後の条文
公益通報をしたことを理由とする解雇その他不利益な取扱いの禁止を明記。解雇と懲戒(就業規則や労働契約に定めた制裁)は無効 3条1項・2項
通報をした日(行政機関や③の者への通報は、事業者がそれを知った日)から1年以内の解雇・懲戒は、通報を理由としたものと推定 3条3項
通報を理由に解雇・懲戒をした者は、6月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金 21条1項
法人の業務としてそれが行われたときは、法人に3,000万円以下の罰金 23条1項1号
フリーランス(特定受託業務従事者)も保護の対象に。業務委託をした事業者は、通報を理由とする契約の解除などの不利益な取扱いをしてはならない 2条1項3号・5条
正当な理由なく、通報しないという合意を求めること、通報したら不利益な取扱いをすると告げることなどで通報を妨げることの禁止(その合意は無効) 11条の2
正当な理由なく、通報者であることを明らかにするよう求めるなど、通報者を特定しようとする行為の禁止 11条の3

メル美「だれが通報したんだ」って犯人さがしをするのも、禁止になるんだね。

2026年12月1日の改正で、通報から1年以内の解雇・懲戒は、通報を理由としたものと推定されます(改正後の公益通報者保護法3条3項)。

相談先

まとめ


参考文献

  1. 公益通報者保護法(平成16年法律第122号)第2条、第3条、第5条、第11条、第12条、第21条(2026年10月22日現在の条文). e-Gov法令検索. https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000122 (閲覧日:2026年10月22日)
  2. 公益通報者保護法(公益通報者保護法の一部を改正する法律(令和7年法律第62号)による改正後、2026年12月1日施行予定の条文)第2条、第3条、第5条、第11条の2、第11条の3、第21条、第23条. e-Gov法令検索. https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000122 (閲覧日:2026年10月22日)
  3. 消費者庁. 公益通報者保護制度相談ダイヤル(一元的相談窓口). https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_partnerships/whisleblower_protection_system/contact/ (閲覧日:2026年10月22日)
  4. 厚生労働省. 総合労働相談コーナーのご案内. https://www.mhlw.go.jp/general/seido/chihou/kaiketu/soudan.html (閲覧日:2026年10月22日)

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。