
メル美甲状腺の手術を受けた叔母が、ときどき手がつって指が曲がったままになったり、口のまわりがピリピリしびれたりするんだって。

プレ男手がつるのと口のまわりのしびれ…関係あるのかな。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、副甲状腺機能低下症の話です。難病情報センターの「副甲状腺機能低下症」(令和8年3月更新、ホルモン分泌・受容障害に関わる難病の調査研究班)をもとにまとめました。
どんな病気?
- 副甲状腺からは、血液中のカルシウムの濃さを保つのに欠かせない副甲状腺ホルモンが出ています
- このホルモンの分泌が落ちて働きが弱まり、血液のカルシウムが下がり、リンが上がるなどの状態になる病気の総称です
- 原因には、甲状腺の手術のあとなどに起こるもののほか、遺伝子の変異や、副甲状腺に対する自己抗体によるもの、原因のわからないものがあります
どのくらいの人に?
- 甲状腺の手術のあとなどに起こるものを除くと、全国で約2,300例ほどの、かなりまれな病気です
- 男女差はありません。遺伝することもあるので、家族にこの病気の人がいるときは検査を受けたほうがよいとされています
症状
主に、血液のカルシウムが下がることによる症状が出ます。
- テタニー:手足の筋肉の特徴的なけいれん
- 手足や口のまわりのしびれ
- けいれんが強いと全身に及び、てんかんのような発作を起こすこともあります
- 歯の発育の障害や、白内障も起こりやすくなります

プレ男手がつるのも、口のまわりのしびれも、血液のカルシウムが下がって起こることがあるんだ。
治療と経過
- 活性型ビタミンD3製剤を飲むことで、血液のカルシウムをほぼ正常に保つことができます。足りなければカルシウム製剤を加えることもあります
- これらで腎機能が悪くなったり、カルシウムをうまく保てなかったりする場合は、2025年11月から使えるようになった副甲状腺ホルモンの注射薬(1日1回の自己注射)が有効です
- カルシウムの低下がよくなると、テタニーなどの症状はほとんどみられなくなります
- 治療を続けてカルシウムをほぼ正常に保つことで、多くの人はほとんど自覚症状もなく通常の生活を送ることができます
日常生活の注意
- 薬を中断するとカルシウムが下がり、症状が出ることがあるので、きちんと治療を続けることが大切です
- 同じ量の薬でも、腎機能の変化などでカルシウムが変動することがあるため、定期的に受診して血液検査などで治療の効果を確かめる必要があります

副甲状腺機能低下症は、血液のカルシウムが下がって、テタニーと呼ばれる手足のけいれんや、手足や口のまわりのしびれが出る病気です。活性型ビタミンD3製剤などでカルシウムをほぼ正常に保てば、多くの人がふつうの生活を送れます。

メル美手術のことも伝えて、カルシウムの検査をしてもらうよう叔母にすすめてみるね。
まとめ
- 副甲状腺ホルモンが足りなくなり、血液のカルシウムが下がる病気
- 手術後などを除くと全国で約2,300例。家族に患者がいれば検査を
- テタニー(手足のけいれん)、手足・口のまわりのしびれ、白内障
- 活性型ビタミンD3製剤などでカルシウムを保てば、多くはふつうの生活
- 薬を中断しない。定期的な血液検査を
参考文献
- 難病情報センター. 副甲状腺機能低下症(指定難病235)(情報更新日:令和8年3月、ホルモン分泌・受容障害に関わる難病の調査研究班). https://www.nanbyou.or.jp/entry/4426 (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。