大人の教養An Evening of Culture

第一幕Act I — Love & Letters

広津柳浪『今戸心中(いまどしんじゅう)』恋しい客・平田は、家のために故郷へ帰ってしまった。吉原の遊女・吉里は、それまで冷たくしつづけた客・善吉が、自分のために店も家も失っていたと知る。隅田川の岸に残された、二足の草履

No.1372026年10月22日

広津柳浪の短編『今戸心中』(1896年7月『文芸倶楽部』初出)。明治の吉原、二枚目の遊女・吉里は、客の平田を深く思っていましたが、平田は家の事情で故郷の岡山へ帰ることになります。別れの朝、吉里の前に残ったのは、毎晩通っては冷たくされていた古着屋の善吉でした。善吉は、吉里のもとに通ううちに店も家も失い、妻も実家へ帰していたのです。「これから頼りになッておくんなさいよ」。やがて吉里は小万に書き置きを残して姿を消し、今戸の隅田川の岸には、上草履と男物の草履が脱ぎすててありました。青空文庫の本文で紹介します。

目次
  1. 吉原の夜、吉里と二人の客
  2. 「明日の夜汽車で」
  3. 別れの朝と、上野の汽車
  4. 善吉の告白
  5. 変わっていく吉里
  6. 煤払いの日、預けられた手紙
  7. 書き置きと、二足の草履
  8. まとめ
  9. つらい気持ちのときは

プレ男「今戸」って、浅草のあたりの地名だよね?

メル美うん。隅田川ぞいの町。明治の吉原の遊女と、二人の客の話なんだって。

今回は、広津柳浪(ひろつ・りゅうろう)の短編『今戸心中』です。青空文庫の本文(底本:『日本の文学 77 名作集(一)』中央公論社)で読みました。初出は『文芸倶楽部』1896年(明治29年)7月です。本文中の「」の言葉は、青空文庫の本文からの引用です。

※この作品には、遊廓で働く女性の暮らしと、自ら死をえらぶ結末がえがかれています。

吉原の夜、吉里と二人の客

「明日の夜汽車で」

メル美今夜が最後だって、その場で知らされたんだね…。

別れの朝と、上野の汽車

善吉の告白

プレ男あれだけ冷たくしていた人に、「頼りになって」って…。

変わっていく吉里

煤払いの日、預けられた手紙

書き置きと、二足の草履

『今戸心中』の吉里は、平田に別れたあと、冷たくしつづけた善吉が自分のために店も家も失っていたと知り、「これから頼りになッておくんなさいよ」と言いました。そう言った瞬間にも、平田のことが心にひらめいていた、と作品はえがいています。

まとめ

つらい気持ちのときは


参考文献

  1. 広津柳浪. 今戸心中(底本:『日本の文学 77 名作集(一)』中央公論社、1970年。初出:『文芸倶楽部』1896年7月). 青空文庫. https://www.aozora.gr.jp/cards/000295/card42145.html (閲覧日:2026年10月22日)
  2. 厚生労働省. まもろうよ こころ. https://www.mhlw.go.jp/mamorouyokokoro/ (閲覧日:2026年10月22日)

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。