企業分析2026年10月12日

アマダの強みとは:金属の板を加工する板金の部門が売上の約7割。2026年3月期はM&Aとデータセンター関連の投資で売上収益4,374億円(+10.3%)、米国関税や人件費で営業利益448億円(−8.7%)

アマダを、2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年5月14日、東証の適時開示)で分析しました。売上収益4,374億円(+10.3%)、営業利益448億円(−8.7%、営業利益率10.2%)、親会社の所有者に帰属する当期利益306億円(−5.7%)、ROE5.8%、親会社所有者帰属持分比率69.4%。事業別は金属加工機械3,265億円(うち板金部門2,969億円、営業利益373億円)、金属工作機械883億円(+35.5%、プレス部門は2025年5月に加わったエイチアンドエフで+120.5%)、その他225億円(ビアメカニクスを新たに連結)。板金部門は海外が66.4%で、北米は米国のデータセンターやインフラ関連の投資で+4.6%、欧州は−4.9%。ビアメカニクスの株式取得の借入で負債が増加。年62円の配当(配当性向64.1%)、2027年3月期は売上収益4,600億円・営業利益480億円・年64円の予想。ファナックとの比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

目次
  1. 1. ひとことで言うと
  2. 2. 何で稼いでいるか
  3. 3. 強み
  4. 4. 弱み・リスク
  5. 5. ライバルとの比較
  6. 6. 投資プレイヤー的チェックポイント
  7. まとめ

メル美アマダって、どんな機械をつくっている会社?

プレ男決算短信だと、金属の板を加工する「板金」の機械が中心なんだって。データセンター向けの配電盤やサーバーラックをつくるお客さんの投資が多かったみたい

企業分析の連載、283社目はアマダです。2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年5月14日)で確認しました。会社のサイトは今回の確認方法では読めなかったため、東京証券取引所の適時開示に載っている同じ決算短信を使っています。比較には、この連載のファナックの強みとはで確認した数字を使っています。

この記事は会社のしくみと数字の解説で、アマダ株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

1. ひとことで言うと

板金(金属の板の加工)の機械を中心とする「金属加工機械事業」と、切削・研削盤やプレスの「金属工作機械事業」の会社。板金部門の売上の6割以上が海外

項目(IFRS・連結) 2026年3月期 前期比
売上収益 4,374億円 +10.3%
営業利益 448億円 −8.7%
営業利益率(決算短信の値) 10.2% 前期 12.4%
親会社の所有者に帰属する当期利益 306億円 −5.7%
ROE(親会社所有者帰属持分当期利益率) 5.8% 前期 6.2%
親会社所有者帰属持分比率 69.4% 前期 79.9%
配当 年62円(配当性向64.1%) 前期 62円

2. 何で稼いでいるか

事業・部門 売上収益 前期比 営業利益
金属加工機械事業 3,265億円 −1.1% 373億円(−7.6%)
うち板金部門 2,969億円 −0.5% —
うち微細溶接部門 296億円 −7.3% —
金属工作機械事業 883億円 +35.5% 92億円(+32.8%)
うち切削・研削盤部門 454億円 −0.7% —
うちプレス部門 429億円 +120.5% —
その他(ビアメカニクスなど、不動産賃貸) 225億円 — −17億円
板金部門の地域別 売上収益 前期比
日本 998億円 −2.4%
北米 938億円 +4.6%
欧州 663億円 −4.9%
アジア他 370億円 +1.0%

3. 強み

会社の資料にある事実から、この連載で強みと考えた点です。

① データセンター関連の需要

② M&Aによる拡大

③ 海外の売上

4. 弱み・リスク

① 関税と人件費

② 欧州と日本の需要

③ 借入の増加

5. ライバルとの比較

工場の自動化にかかわるファナックと並べます。会計基準(ファナックは日本基準)と主な製品が違うので、おおまかな比較です。

アマダ ファナック
売上収益(売上高) 4,374億円(+10.3%) 8,578億円(+7.6%)
営業利益 448億円(−8.7%) 1,838億円(+15.7%)
営業利益率 10.2% 21.4%
ROE 5.8% 9.3%
自己資本(親会社所有者帰属持分)比率 69.4% 89.2%

6. 投資プレイヤー的チェックポイント

アマダの決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。

見ておく数字 2026年3月期 どこに書いてある
板金部門の地域別の売上収益 北米938億円、欧州663億円など 決算短信(事業別・地域別の概況)
金属加工機械事業の営業利益 373億円 決算短信(事業別)
会社の業績予想 2027年3月期 売上収益4,600億円、営業利益480億円、当期利益340億円 決算短信のサマリー
配当 年62円、2027年3月期予想64円 決算短信

プレ男データセンターの建設が、工場の機械の会社にも関係しているんだね。買収した会社の利益も見ておこう

まとめ


参考文献

  1. アマダ. 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年5月14日). https://www2.jpx.co.jp/disc/61130/140120260513530498.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
  2. ファナック. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年4月24日). https://www.fanuc.co.jp/ja/ir/announce/pdf/2026/financialresult202603.pdf (閲覧日:2026年10月12日)

この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。