淺沼組の強みとは:建築が売上の約8割の建設会社で、リニューアル事業にも力。2026年3月期は受注2,172億円(+20.2%)、売上高1,753億円(+5.0%)、営業利益72億円(+5.0%)、配当性向は約70%
淺沼組を、2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月13日、東証の適時開示)で分析しました。受注高2,172億円(+20.2%)、売上高1,753億円(+5.0%)、売上総利益196億円(+8.9%)、営業利益72億円(+5.0%、営業利益率4.1%)、経常利益70億円(+7.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益52億円(+10.4%)、ROE10.9%、自己資本比率42.1%。セグメントは建築(受注1,813億円・+16.9%、売上高1,423億円、セグメント利益154億円)、土木(受注359億円・+40.5%、売上高293億円・+31.2%、セグメント利益31億円)。「選別受注」で利益率を確保、自然素材を使う「還土ブロック」「立体木摺土壁」で特許。作業所で死亡災害が1件発生し、再発防止策に取り組む。年45円の配当(配当性向70.0%)、2027年3月期は売上高1,755億円・営業利益78億円・年45円の予想。奥村組・熊谷組との比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

メル美淺沼組って、どんな建設会社なの?

プレ男決算短信だと、建築が中心で、建物のリニューアルにも力を入れているんだって。配当性向が70%くらいと高いみたい
企業分析の連載、306社目は淺沼組です。2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月13日)で確認しました。会社のサイトは今回の確認方法では読めなかったため、東京証券取引所の適時開示に載っている同じ決算短信を使っています。比較には、この連載の奥村組の強みとは・熊谷組の強みとはで確認した数字を使っています。
この記事は会社のしくみと数字の解説で、淺沼組株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
1. ひとことで言うと
建築事業と土木事業の建設会社で、売上の約8割が建築。リニューアル事業の強化も進めている
| 項目(日本基準・連結) | 2026年3月期 | 前期比 |
|---|---|---|
| 受注高 | 2,172億円 | +20.2% |
| 売上高 | 1,753億円 | +5.0% |
| 売上総利益 | 196億円 | +8.9% |
| 営業利益 | 72億円 | +5.0% |
| 営業利益率(決算短信の値) | 4.1% | 前期 4.1% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 52億円 | +10.4% |
| ROE(自己資本当期純利益率) | 10.9% | 前期 10.1% |
| 自己資本比率 | 42.1% | 前期 39.7% |
| 配当 | 年45円(配当性向70.0%) | 前期 41円 |
2. 何で稼いでいるか
| セグメント | 受注高 | 売上高 | セグメント利益 |
|---|---|---|---|
| 建築 | 1,813億円(+16.9%) | 1,423億円(+0.6%) | 154億円(+7.6%) |
| 土木 | 359億円(+40.5%) | 293億円(+31.2%) | 31億円(+12.1%) |
- 売上高の約81%が建築です(計算値)
3. 強み
会社の資料にある事実から、この連載で強みと考えた点です。
① 受注の伸び
- 受注高は+20.2%で、土木は+40.5%でした
② 選別受注
- 受注時の利益率や施工体制を考えて受注を選ぶ「選別受注」を強め、利益率と品質の確保に役立てているとしています
③ リニューアルの技術
- 土や木材などの自然素材を使った「還土(かんつち)ブロック」「立体木摺(きずり)土壁」の特許を取得しました
4. 弱み・リスク
① 低い利益率
- 営業利益率は4.1%です
② 安全
- 作業所で死亡災害が1件発生しました。会社は、原因究明を行い、再発防止策に継続して取り組むとしています
③ 資材と人手
- 会社は、建設資材価格の高止まりや、慢性的な労務需給のひっ迫に注視が必要としています
5. ライバルとの比較
建設会社と並べます。どれも2026年3月期・日本基準です。規模と事業の中身が違うので、おおまかな比較です。
| 淺沼組 | 奥村組 | 熊谷組 | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,753億円(+5.0%) | 3,072億円(+3.0%) | 4,877億円(−2.2%) |
| 営業利益 | 72億円(+5.0%) | 159億円(+63.7%) | 271億円(+89.5%) |
| 営業利益率 | 4.1% | 5.2% | 5.6% |
| ROE | 10.9% | 9.8% | 10.9% |
6. 投資プレイヤー的チェックポイント
淺沼組の決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。
| 見ておく数字 | 2026年3月期 | どこに書いてある |
|---|---|---|
| 受注高 | 2,172億円 | 決算短信(経営成績の概況) |
| 建築・土木のセグメント利益 | 154億円・31億円 | 決算短信(セグメントごとの経営成績) |
| 会社の業績予想 | 2027年3月期 売上高1,755億円、営業利益78億円、当期純利益52億円 | 決算短信のサマリー |
| 配当 | 年45円、2027年3月期予想45円(配当性向70.1%) | 決算短信 |
- 指標の読み方はPER・PBR・ROE・配当利回りの見方へ

プレ男受注が2割増えたから、これからの売上にどうつながるか見ておこう
まとめ
- 淺沼組は、建築が売上の約8割の建設会社
- 2026年3月期は受注2,172億円(+20.2%)、営業利益72億円(+5.0%)
- 選別受注とリニューアル事業の強化
- 配当性向は70.0%
- 2027年3月期は営業利益78億円・年45円の予想
参考文献
- 淺沼組. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月13日). https://www2.jpx.co.jp/disc/18520/140120260507517772.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
- 奥村組. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月15日). https://www2.jpx.co.jp/disc/18330/140120260514535339.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
- 熊谷組. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月15日). https://www2.jpx.co.jp/disc/18610/140120260501516263.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。