コムシスホールディングスの強みとは:通信設備の工事を中心に、ITソリューションや社会システム(データセンター・再エネなど)も行う会社。2026年3月期は受注6,856億円(+7.3%)、営業利益509億円(+10.7%)
コムシスホールディングスを、2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月12日、東証の適時開示)で分析しました。受注高6,856億円(+7.3%)、売上高6,307億円(+2.6%)、営業利益509億円(+10.7%、営業利益率8.1%)、経常利益522億円(+11.8%)、親会社株主に帰属する当期純利益363億円(+20.7%)、ROE9.4%、自己資本比率70.7%。事業別の売上高は通信キャリア2,828億円、社会システム関連2,092億円、ITソリューション1,386億円。NTT設備事業の通信品質改善工事(モバイル)や10Gインターネット光回線の開通工事が好調、大規模データセンターや再生可能エネルギー、空港、高速道路のローカル5Gの案件を受注。年130円の配当(配当性向41.7%)、2027年3月期は売上高6,700億円・営業利益540億円・年135円の予想。クラフティアとの比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

メル美コムシスって、どんなことをしている会社なの?

プレ男決算短信だと、通信の設備の工事が中心で、システムづくりやデータセンターの工事もしているんだって
企業分析の連載、291社目はコムシスホールディングスです。2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月12日)で確認しました。会社のサイトは今回の確認方法では読めなかったため、東京証券取引所の適時開示に載っている同じ決算短信を使っています。比較には、この連載のクラフティア(旧・九電工)の強みとはで確認した数字を使っています。
この記事は会社のしくみと数字の解説で、コムシスホールディングス株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
1. ひとことで言うと
通信キャリア向けの通信設備の工事を中心に、ITソリューション、社会システム関連(データセンター・再生可能エネルギー・道路など)の事業を行う会社
| 項目(日本基準・連結) | 2026年3月期 | 前期比 |
|---|---|---|
| 受注高 | 6,856億円 | +7.3% |
| 売上高 | 6,307億円 | +2.6% |
| 営業利益 | 509億円 | +10.7% |
| 営業利益率(決算短信の値) | 8.1% | 前期 7.5% |
| 経常利益 | 522億円 | +11.8% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 363億円 | +20.7% |
| ROE(自己資本当期純利益率) | 9.4% | 前期 8.2% |
| 自己資本比率 | 70.7% | 前期 69.3% |
| 配当 | 年130円(配当性向41.7%) | 前期 115円 |
2. 何で稼いでいるか
| 事業 | 主な動き(決算短信の記載) | 売上高 |
|---|---|---|
| 通信キャリア | NTT設備事業の通信品質改善工事(モバイル)が好調、10Gインターネット光回線の開通工事が堅調。NCC設備事業は減収 | 2,828億円 |
| 社会システム関連 | 大規模データセンター、建物電気設備の案件が順調。前期の一過性要因の反動 | 2,092億円 |
| ITソリューション | 前期に受注した情報端末の調達・保守やシステム開発が順調 | 1,386億円 |
- 報告セグメントは、日本コムシスグループ・つうけんグループなどグループ会社ごとに分かれています。上の表は、事業ごとの売上高です
3. 強み
会社の資料にある事実から、この連載で強みと考えた点です。
① 通信インフラの工事量
- 会社は、データセンター間の相互接続、モバイルの通信品質への対応、10G光回線の設備工事などで、十分な工事量が見込まれるとしています
② 受注の広がり
- 大規模データセンター、再生可能エネルギー、空港関連、高速道路のローカル5Gの通信整備などの案件を獲得し、受注高は+7.3%でした
③ 生産性の向上と厚い財務
- DXの活用による業務の効率化で生産性が上がり、増益になりました。自己資本比率は70.7%です
4. 弱み・リスク
① 通信キャリアの設備投資
- NCC設備事業は、設備投資の減少で減収でした
② 一過性の反動
- 社会システム関連事業は、前期の一過性要因の反動で減収でした
③ 物価と人手
- 会社は、中東情勢によるエネルギー・原材料価格の高騰などに注意が必要としています
5. ライバルとの比較
設備工事のクラフティアと並べます。どちらも2026年3月期・日本基準です。主な工事の中身が違うので、おおまかな比較です。
| コムシスHD | クラフティア | |
|---|---|---|
| 受注高 | 6,856億円(+7.3%) | 4,790億円(+6.0%) |
| 売上高 | 6,307億円(+2.6%) | 4,761億円(+0.5%) |
| 営業利益 | 509億円(+10.7%) | 546億円(+31.9%) |
| 営業利益率 | 8.1% | 11.5% |
| ROE | 9.4% | 12.2% |
| 自己資本比率 | 70.7% | 66.4% |
- クラフティアのくわしい中身はクラフティア(旧・九電工)の強みとは、NTTについてはNTTの強みとはへ
6. 投資プレイヤー的チェックポイント
コムシスHDの決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。
| 見ておく数字 | 2026年3月期 | どこに書いてある |
|---|---|---|
| 受注高 | 6,856億円 | 決算短信(経営成績の概況) |
| 事業ごとの売上高 | 通信キャリア2,828億円、社会システム2,092億円、IT1,386億円 | 決算短信(セグメント情報) |
| 会社の業績予想 | 2027年3月期 売上高6,700億円、営業利益540億円、当期純利益379億円 | 決算短信のサマリー |
| 配当 | 年130円、2027年3月期予想135円 | 決算短信 |
- 指標の読み方はPER・PBR・ROE・配当利回りの見方へ

プレ男スマホの通信やデータセンターの裏側で、工事をする会社があるんだね
まとめ
- コムシスHDは、通信設備の工事を中心に、IT・社会システムも行う会社
- 2026年3月期は受注6,856億円(+7.3%)、営業利益509億円(+10.7%)
- モバイルの通信品質改善とデータセンター関連が好調
- 自己資本比率70.7%、配当は年130円
- 2027年3月期は営業利益540億円・年135円の予想
参考文献
- コムシスホールディングス. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月12日). https://www2.jpx.co.jp/disc/17210/140120260511523806.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
- クラフティア. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年4月28日). https://www2.jpx.co.jp/disc/19590/140120260428513134.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。