投資用マンションの強引な勧誘に注意:「年金がわりになる」「節税になる」と、深夜まで・長時間勧誘されて契約してしまう相談。宅地建物取引業法は、利益が確実と誤解させる説明、断ったあとの勧誘の継続、深夜・長時間の勧誘を禁止。事務所以外での契約は8日間のクーリング・オフ
投資用マンションの強引な勧誘をめぐるトラブルを、国民生活センター「20歳代に増える投資用マンションの強引な勧誘に注意!」(2019年3月28日)と宅地建物取引業法(e-Gov)の47条の2・37条の2、施行規則16条の11でまとめました。20歳代の相談は2013年度160件から2018年度405件に増え、平均契約購入金額は2,000万円超。しつこく勧誘されて怖くて契約した、家賃保証があると言われたが赤字、業者の指示で虚偽申告してローンを組んだ、などの事例があります。法律は、利益が確実だと誤解させる断定的判断の提供、威迫、目的を告げない勧誘、断った後の勧誘の継続、迷惑な時間の電話・訪問、深夜・長時間の勧誘を禁じています。事務所等以外で申し込んだ場合は、書面で告げられた日から8日間はクーリング・オフができます。

プレ男会社に「ワンルームマンションで節税と年金対策を」って電話がきて、断ったのに喫茶店で夜11時まで説明されて、サインしちゃった…

メル美それ、法律で禁止されてる勧誘かも! 喫茶店での契約ならクーリング・オフも使えるかもしれないよ
今回は、投資用マンションの強引な勧誘です。国民生活センター「20歳代に増える投資用マンションの強引な勧誘に注意!−マンションへの投資にはリスクがあり、必ず儲かるわけではありません−」(2019年3月28日)と、宅地建物取引業法・同法施行規則(e-Gov法令検索)で確認しました。
断りきれずに契約してしまうのは、あなたが弱いからではありません。断れない状況をつくるのが強引な勧誘です。
若い人の相談が増えた(国民生活センター、2019年の発表)
| 年度 | 全体の相談件数 | 20歳代 | 平均契約購入金額 |
|---|---|---|---|
| 2013年度 | 2,321件 | 160件 | 2,491万円 |
| 2015年度 | 1,713件 | 218件 | 2,680万円 |
| 2017年度 | 1,557件 | 339件 | 2,565万円 |
| 2018年度(2019年2月28日時点) | 1,350件 | 405件 | 2,776万円 |
- 全体の相談は減る一方で、20歳代は5年で2.5倍。実際に契約してしまってからの相談が多いとされています
相談事例と問題点
- 投資用マンションをしつこく勧誘され、業者が怖くて契約してしまった
- 街頭アンケートに記入したら、投資用マンションを勧誘されて契約してしまった
- 家賃保証があると勧誘されて買ったが、赤字になっている
- 業者に指示されて虚偽申告をしてローンを組んだが、払えない
国民生活センターは、強引な勧誘や説明不足、収入に合わない高額なローン、ローンの虚偽申告の指示、クーリング・オフをさせないようにする、といった問題を挙げています。
法律で禁止されている勧誘(宅地建物取引業法)
宅地建物取引業法47条の2と施行規則16条の11は、宅地建物取引業者に、契約の勧誘のときの次のような行為を禁じています。
| 禁止されている行為 | 根拠 |
|---|---|
| 利益を生ずることが確実であると誤解させる断定的判断を示す | 法47条の2第1項 |
| 契約させたり、解除を妨げたりするために威迫する(おどす) | 法47条の2第2項 |
| 将来の環境や交通の便利さについて誤解させる断定的判断を示す | 規則16条の11 |
| 契約するかを判断するための時間を与えない | 規則16条の11 |
| 勧誘の前に、業者名・担当者名・勧誘の目的を告げない | 規則16条の11 |
| 「契約しない」「もう勧誘しないで」と言ったのに勧誘を続ける | 規則16条の11 |
| 迷惑な時間に電話・訪問する | 規則16条の11 |
| 深夜や長時間の勧誘など、私生活・仕事の平穏を害する方法で困らせる | 規則16条の11 |
| 申込みの撤回のときに、受け取った預り金を返さない | 規則16条の11 |

プレ男断ったあとも勧誘を続けるのも、夜遅くまで帰さないのも、全部ダメなんだ
クーリング・オフ:事務所以外で申し込んだら8日間
- 宅地建物取引業法37条の2により、業者が自ら売主となる物件で、業者の事務所など以外の場所(喫茶店など)で申し込み・契約をした場合は、クーリング・オフ(申込みの撤回・契約の解除)ができます
- 期限は、クーリング・オフができることを書面で告げられた日から数えて8日です
- ただし、物件の引渡しを受け、かつ代金を全部払ったあとはできません
国民生活センターのアドバイス
- 投資にはリスクがあり、必ず儲かるわけではありません
- 契約の意思がなければ会わずに、きっぱり断る
- 金融機関から融資を受けるときに虚偽申告をしてはいけない
- 不安なとき・トラブルのときは消費生活センターへ(消費者ホットライン188)
- 「家賃保証」のサブリースのリスクと、融資資料の改ざんが問題になった事例は区分マンションと一棟もの、利回りとローンの計算は不動産の利回りの計算とローンのリスクへ
- 住宅ローンを投資用に使うのは契約違反です(→やどかり投資とは)
まとめ
- 投資用マンションの強引な勧誘の相談は、20歳代で増えた(2013年度160件→2018年度405件)
- 利益が確実と言う、断ったのに続ける、深夜・長時間の勧誘、目的を告げない勧誘は法律で禁止
- 事務所以外で申し込んだら、8日間のクーリング・オフ
- ローンの虚偽申告をしてはいけない。指示されたら危険のサイン
- 困ったら188
参考文献
- 国民生活センター. 20歳代に増える投資用マンションの強引な勧誘に注意!−マンションへの投資にはリスクがあり、必ず儲かるわけではありません−(2019年3月28日). https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20190328_1.html (閲覧日:2026年10月7日)
- e-Gov法令検索. 宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第37条の2・第47条の2. https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000176 (閲覧日:2026年10月7日)
- e-Gov法令検索. 宅地建物取引業法施行規則(昭和三十二年建設省令第十二号)第16条の11. https://laws.e-gov.go.jp/law/332M50004000012 (閲覧日:2026年10月7日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。