企業分析2026年10月12日

不二製油の強みとは:チョコレート用油脂などの植物性油脂が事業利益の大部分を稼ぎ、米国Blommerなどの業務用チョコレートも。2026年3月期は事業利益360億円(+171.8%)、Blommerののれんを減損

不二製油を、2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年5月12日)で分析しました。売上高7,723億円(+15.1%、パーム油とカカオ豆の価格上昇による販売価格の上昇)、事業利益360億円(+171.8%、会社の指標)、営業利益298億円(+159.1%)、親会社の所有者に帰属する当期利益111億円(+188.4%)、ROE5.0%、親会社所有者帰属持分比率37.7%。セグメントの事業利益は植物性油脂334億円(+24.7%、チョコレート用油脂CBEが堅調)、業務用チョコレート24億円(前期は損失、Blommerのカカオ豆価格の安定)、乳化・発酵素材11億円、大豆加工素材は9億円の損失。Blommerは収益実現に時間を要するとして、のれんの減損と繰延税金資産の取崩し。年52円の配当、2027年3月期は事業利益375億円・当期利益195億円・年62円の予想。J-オイルミルズとの比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

目次
  1. 1. ひとことで言うと
  2. 2. 何で稼いでいるか
  3. 3. 強み
  4. 4. 弱み・リスク
  5. 5. ライバルとの比較
  6. 6. 投資プレイヤー的チェックポイント
  7. まとめ

プレ男不二製油って、どんな会社なの?

メル美決算短信だと、チョコレートに使う油や、業務用のチョコレートをつくっているんだって。カカオの値段の影響を大きく受けるみたい

企業分析の連載、270社目は不二製油です。2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年5月12日)で確認しました。比較には、この連載のJ-オイルミルズの強みとはで確認した数字を使っています。

この記事は会社のしくみと数字の解説で、不二製油株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。特定の商品をすすめるものではなく、食品の健康効果についてはふれません。

1. ひとことで言うと

チョコレート用油脂(CBE)などの「植物性油脂」、米国Blommerなどの「業務用チョコレート」、「乳化・発酵素材」、「大豆加工素材」の4つの事業をもつ食品素材の会社

項目(IFRS・連結) 2026年3月期 前期比
売上高 7,723億円 +15.1%
事業利益(会社の指標) 360億円 +171.8%
事業利益率 4.7% 前期 2.0%
営業利益 298億円 +159.1%
親会社の所有者に帰属する当期利益 111億円 +188.4%
ROE(親会社所有者帰属持分当期利益率) 5.0% 前期 1.8%
親会社所有者帰属持分比率 37.7% 前期 34.7%
配当 年52円(配当性向40.1%) 前期 52円

2. 何で稼いでいるか

セグメント 主な動き(決算短信の記載) 売上高 事業利益
植物性油脂 チョコレート用油脂の堅調な販売 2,711億円(+30.7%) 334億円(+24.7%)
業務用チョコレート Blommerでのカカオ豆価格の安定と関連費用の減少 3,709億円(+10.8%) 24億円(前期は損失)
乳化・発酵素材 — 974億円(+3.4%) 11億円(−32.7%)
大豆加工素材 — 329億円(−5.9%) −9億円(損失)

3. 強み

会社の資料にある事実から、この連載で強みと考えた点です。

① チョコレート用油脂

② 業務用チョコレートの回復

③ 増配の予想

4. 弱み・リスク

① Blommer の収益

② 原料価格

③ 財務

5. ライバルとの比較

油脂のJ-オイルミルズと並べます。会計基準(不二製油はIFRS)と利益の指標が違うので、おおまかな比較です。どちらも2026年3月期です。

不二製油 J-オイルミルズ
売上高 7,723億円(+15.1%) 2,266億円(−1.8%)
利益 360億円(事業利益) 44億円(営業)
利益率 4.7% 1.9%
ROE 5.0% 4.4%

6. 投資プレイヤー的チェックポイント

不二製油の決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。

見ておく数字 2026年3月期 どこに書いてある
植物性油脂の事業利益 334億円 決算短信(セグメントごとの経営成績)
業務用チョコレートの事業利益 24億円 決算短信(セグメントごとの経営成績)
Blommerの状況 構造改革中、のれんの減損 決算短信(経営成績の概況)
会社の業績予想 2027年3月期 売上高7,540億円、事業利益375億円、当期利益195億円 決算短信のサマリー
配当 年52円、2027年3月期予想62円 決算短信

プレ男チョコレートに使う油で稼いで、アメリカのチョコレート事業の立て直しが課題なんだね

まとめ


参考文献

  1. 不二製油. 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年5月12日). https://www.fujioil.co.jp/pdf/ir/library/accounts/260512.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
  2. J-オイルミルズ. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月11日). https://www2.jpx.co.jp/disc/26130/140120260508519771.pdf (閲覧日:2026年10月12日)

この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。