江崎グリコの強みとは:「プリッツ」などの栄養菓子、「パピコ」などの健康・食品、乳製品、中国・東南アジア・米国の海外事業。2025年12月期は前年の出荷停止の反動で売上高3,614億円(+9.1%)、乳業の赤字が続き営業利益87億円(−21.0%)
江崎グリコを、2025年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年2月13日)で分析しました。売上高3,614億円(+9.1%、前年のチルド商品出荷停止の反動)、営業利益87億円(−21.0%、売上原価率が1.2ポイント上昇)、経常利益116億円(−12.8%)、親会社株主に帰属する当期純利益50億円(−37.9%、減損損失等)、ROE1.8%、自己資本比率70.5%。セグメント利益は海外82億円(中国などで増収)、栄養菓子44億円、食品原料23億円、国内その他7億円、健康・食品は15億円の損失、乳業は71億円の損失。売上高の約75%が日本、中国は476億円。年95円の配当(配当性向120.1%)、2026年12月期は営業利益140億円・当期純利益100億円・年95円の予想。森永製菓・カルビーとの比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

プレ男グリコって、プリッツやカプリコのお菓子の会社だよね

メル美決算短信だと、いちばん稼いでいるのは中国などの海外事業なんだって。プリンや乳製品の乳業は赤字が続いているみたい
企業分析の連載、241社目は江崎グリコです。2025年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年2月13日)で確認しました。比較には、この連載の森永製菓の強みとは・カルビーの強みとはで確認した数字を使っています。
この記事は会社のしくみと数字の解説で、江崎グリコ株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。特定の商品をすすめるものではなく、食品の健康効果についてはふれません。
1. ひとことで言うと
「プリッツ」「カプリコ」などの栄養菓子、「パピコ」「アーモンド効果」などの健康・食品、「プッチンプリン」などの乳製品、食品原料、中国・東南アジア・米国などの海外事業をもつ食品の会社
| 項目(日本基準・連結) | 2025年12月期 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 3,614億円 | +9.1% |
| 営業利益 | 87億円 | −21.0% |
| 営業利益率 | 2.4% | 前期 3.3% |
| 経常利益 | 116億円 | −12.8% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 50億円 | −37.9% |
| ROE(自己資本当期純利益率) | 1.8% | 前期 3.0% |
| 自己資本比率 | 70.5% | 前期 72.0% |
| 配当 | 年95円(配当性向120.1%) | 前期 90円 |
- 売上は、前年にチルド商品の出荷停止の影響を大きく受けた乳業などが戻り、増えました
- 利益は、乳業や米国などで売上原価率が上がり(+1.2ポイント)、販売促進費・減価償却費も増えて、減りました。当期純利益は減損損失等で減りました
2. 何で稼いでいるか
| セグメント | 主な動き(決算短信の記載) | 売上高 | セグメント利益 |
|---|---|---|---|
| 海外 | 中国などで増収、売上原価率の上昇 | 907億円(+10.2%) | 82億円(−1.8%) |
| 栄養菓子 | プリッツ・とろ〜りクリームonは増加、カプリコなどは減少 | 660億円(+1.9%) | 44億円(−15.8%) |
| 食品原料 | 小麦たん白などが減少、原価率は低下 | 132億円(−5.5%) | 23億円(+7.9%) |
| 国内その他 | Greenspoonの連結、受託販売など | 772億円(+14.6%) | 7億円 |
| 健康・食品 | パピコ・アイスの実は減少、アーモンド効果は増加 | 479億円(+2.5%) | −15億円(損失) |
| 乳業 | プッチンプリン・カフェオーレは増加、売上原価率の上昇 | 665億円(+18.6%) | −71億円(損失) |
- 稼いでいるのは海外と栄養菓子で、乳業と健康・食品は損失です
| 地域(顧客の所在地) | 売上高 |
|---|---|
| 日本 | 2,707億円 |
| 中国 | 476億円 |
| 東南アジア | 202億円 |
| 米国 | 159億円 |
| その他 | 70億円 |
- 売上高の約75%が日本です(計算値)
3. 強み
会社の資料にある事実から、この連載で強みと考えた点です。
① 海外事業
- 海外事業は、セグメント利益が82億円で、いちばん大きな稼ぎ頭です。中国などで売上が伸びました
② 長く売れている菓子
- 「プリッツ」「カプリコ」などの栄養菓子は、セグメント利益44億円を出しています
③ 厚い財務
- 自己資本比率は70.5%、現金及び現金同等物は647億円です
4. 弱み・リスク
① 乳業の赤字
- 乳業は売上が戻ったものの、売上原価率の上昇などで71億円の損失でした(前期は64億円の損失)
② 利益率の低さ
- 営業利益率は2.4%、ROEは1.8%です
③ 配当性向が100%超
- 年95円の配当に対し、配当性向は120.1%でした(→配当方針の読み方)。2026年12月期は当期純利益100億円の予想で、配当性向は60.5%の見込みです
5. ライバルとの比較
菓子の会社と並べます。決算期と事業の中身が違うので、おおまかな比較です。
| 江崎グリコ(2025年12月期) | 森永製菓(2026年3月期) | カルビー(2026年3月期) | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 3,614億円(+9.1%) | 2,367億円(+3.4%) | 3,402億円(+5.5%) |
| 営業利益 | 87億円(−21.0%) | 224億円(+5.3%) | 262億円(−10.0%) |
| 営業利益率 | 2.4% | 9.5% | 7.7% |
| ROE | 1.8% | 13.0% | 8.3% |
| 自己資本比率 | 70.5% | 62.8% | 64.3% |
6. 投資プレイヤー的チェックポイント
江崎グリコの決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。
| 見ておく数字 | 2025年12月期 | どこに書いてある |
|---|---|---|
| 乳業のセグメント損益 | −71億円 | 決算短信(セグメント別の経営成績) |
| 海外のセグメント利益 | 82億円 | 決算短信(セグメント別の経営成績) |
| 売上原価率 | 前期比+1.2ポイント | 決算短信(経営成績の概況) |
| 会社の業績予想 | 2026年12月期 売上高3,800億円、営業利益140億円、当期純利益100億円 | 決算短信のサマリー |
| 配当 | 年95円、2026年12月期予想95円 | 決算短信 |
- 指標の読み方はPER・PBR・ROE・配当利回りの見方へ

メル美海外とお菓子で稼いで、乳業の赤字をどう減らすかが大事なのね。2026年の増益の予想も見ておきたいな
まとめ
- 江崎グリコは、菓子・健康食品・乳製品・海外の食品の会社
- 2025年12月期は売上高3,614億円(+9.1%)、営業利益87億円(−21.0%)
- 稼ぎ頭は海外(82億円)、乳業は71億円の損失
- 配当性向は120.1%
- 2026年12月期は営業利益140億円・年95円の予想
参考文献
- 江崎グリコ. 2025年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年2月13日). https://www.glico.com/assets/files/2025%E5%B9%B412%E6%9C%88%E6%9C%9F%E6%B1%BA%E7%AE%97%E7%9F%AD%E4%BF%A1.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
- 森永製菓. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月11日). https://www2.jpx.co.jp/disc/22010/140120260508520241.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
- カルビー. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月14日). https://www2.jpx.co.jp/disc/22290/140120260513530401.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。