カルビーの強みとは:「ポテトチップス」「じゃがりこ」などのスナック菓子とシリアルの会社。海外が売上の約26%。2026年3月期は売上高3,402億円(+5.5%)、新工場の固定費とばれいしょの収量減で営業利益262億円(−10.0%)
カルビーを、2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月14日、東証の適時開示)で分析しました。売上高3,402億円(+5.5%)、営業利益262億円(−10.0%、営業利益率7.7%)、経常利益271億円(−9.2%)、親会社株主に帰属する当期純利益173億円(−17.0%)、ROE8.3%、自己資本比率64.3%。国内は2,515億円(+3.4%)で、北海道産ばれいしょの収量減でポテトチップス(1,025億円)は前期並み、じゃがりこ503億円(+4.2%)、その他スナック814億円(+9.5%)、シリアル301億円。海外は886億円(+11.6%)で北米・中華圏が増益。2025年1月に稼働した「せとうち広島工場」の減価償却費などで国内は減益。北米で豆腐などのHodoを子会社化。年66円の配当(配当性向47.2%)、2027年3月期は売上高3,700億円・営業利益262億円・年69円の予想。東洋水産との比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

プレ男カルビーって、ポテトチップスが売上のほとんどなのかな?

メル美決算短信だと、国内スナック菓子のうちポテトチップスは4割くらいなんだって。じゃがりこやほかのスナック、シリアル、それに海外も大きいみたい
企業分析の連載、238社目はカルビーです。2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月14日)で確認しました。会社のサイトは今回の確認方法では読めなかったため、東京証券取引所の適時開示に載っている同じ決算短信を使っています。比較には、この連載の東洋水産の強みとはで確認した数字を使っています。
この記事は会社のしくみと数字の解説で、カルビー株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。特定の商品をすすめるものでもありません。
1. ひとことで言うと
「ポテトチップス」「じゃがりこ」などのスナック菓子と、シリアル食品をつくる会社。北米・中華圏など海外でも事業を広げている
| 項目(日本基準・連結) | 2026年3月期 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 3,402億円 | +5.5% |
| 営業利益 | 262億円 | −10.0% |
| 営業利益率 | 7.7% | 前期 9.0% |
| 経常利益 | 271億円 | −9.2% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 173億円 | −17.0% |
| ROE(自己資本当期純利益率) | 8.3% | 前期 10.5% |
| 自己資本比率 | 64.3% | 前期 64.3% |
| 配当 | 年66円(配当性向47.2%) | 前期 58円 |
- 売上は国内・海外とも増えましたが、国内は新工場の固定費やインフレによる費用の増加で減益でした
- 当期純利益は、前期の税制優遇の反動もあって減りました
2. 何で稼いでいるか
事業は食品製造販売事業です。決算短信の事業別の売上高は次のとおりです。
| 事業 | 売上高 | 前期比 |
|---|---|---|
| 国内食品製造販売 | 2,515億円 | +3.4% |
| うち国内スナック菓子 | 2,342億円 | +3.9% |
| うち国内シリアル食品 | 301億円 | +2.2% |
| うち国内その他 | 172億円 | +1.9% |
| 海外食品製造販売 | 886億円 | +11.6% |
- 国内の内訳は、リベート等を引く前の金額です。売上高の約26%が海外です(計算値)
| 国内スナック菓子の製品 | 売上高 | 前期比 |
|---|---|---|
| ポテトチップス | 1,025億円 | −0.3% |
| じゃがりこ | 503億円 | +4.2% |
| その他スナック | 814億円 | +9.5% |
- 国内スナック菓子のうち、ポテトチップスは約44%です(計算値)
3. 強み
会社の資料にある事実から、この連載で強みと考えた点です。
① 価格改定と幅広い品目
- 国内は、価格改定の効果と、ばれいしょ以外の原料のスナックやシリアルの販売増で、増収でした
② 伸びる海外
- 海外は、欧米・アジア・オセアニアとも増収で、北米・中華圏が増益を引っぱりました。会社は、地域どうしで補い合うことで海外全体の安定性が高まったとしています
③ 新しい工場
- 2025年1月に操業を始めた「せとうち広島工場」は、2025年末には当初の見込みに近い稼働率になり、生産能力と生産性の向上に役立ったとしています
4. 弱み・リスク
① ばれいしょの収量
- 下期に北海道産ばれいしょの収量が減り、ポテトチップスの販売促進をおさえました。じゃがりこも下期は販売減でした
② 固定費とインフレ
- 新工場の減価償却費などの固定費の増加と、インフレによる費用の増加で、国内は減益でした
③ 2027年3月期も横ばいの利益予想
- 2027年3月期は、売上高3,700億円(+8.8%)に対して、営業利益は262億円(+0.1%)の予想です
5. ライバルとの比較
食品メーカーの東洋水産と並べます。主な商品(東洋水産は即席麺)が違うので、おおまかな比較です。どちらも2026年3月期です。
| カルビー | 東洋水産 | |
|---|---|---|
| 売上高 | 3,402億円(+5.5%) | 5,366億円(+4.8%) |
| 営業利益 | 262億円(−10.0%) | 858億円(+12.1%) |
| 営業利益率 | 7.7% | 16.0% |
| ROE | 8.3% | 13.9% |
| 自己資本比率 | 64.3% | 82.6% |
6. 投資プレイヤー的チェックポイント
カルビーの決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。
| 見ておく数字 | 2026年3月期 | どこに書いてある |
|---|---|---|
| ポテトチップス・じゃがりこの売上高 | 1,025億円・503億円 | 決算短信(製品別売上高) |
| 海外の売上高 | 886億円(+11.6%) | 決算短信(事業別売上高) |
| 営業利益率 | 7.7% | 決算短信(経営成績の概況) |
| 会社の業績予想 | 2027年3月期 売上高3,700億円、営業利益262億円、当期純利益174億円 | 決算短信のサマリー |
| 配当 | 年66円、2027年3月期予想69円 | 決算短信 |
- 指標の読み方はPER・PBR・ROE・配当利回りの見方へ

メル美ばれいしょの取れ高の影響も受けたのね。海外の伸びと、新しい工場の費用も見ておきたいな
菓子とアイスの会社は森永製菓の強みとは・江崎グリコの強みとはも参考にしてください。
まとめ
- カルビーは、スナック菓子とシリアルの会社。海外が売上の約26%
- 2026年3月期は売上高3,402億円(+5.5%)、営業利益262億円(−10.0%)
- ばれいしょの収量減と新工場の固定費が国内の利益を押し下げ
- 海外は北米・中華圏が引っぱり増益
- 2027年3月期は営業利益262億円・年69円の予想
参考文献
- カルビー. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月14日). https://www2.jpx.co.jp/disc/22290/140120260513530401.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
- 東洋水産. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月15日). https://www2.jpx.co.jp/disc/28750/140120260515536048.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。