企業分析2026年10月12日

阪急阪神ホールディングスの強みとは:阪急・阪神の鉄道に、梅田の不動産・マンション・ホテル、阪神タイガースや宝塚歌劇のエンタテインメント、旅行(阪急交通社)まで。2026年3月期は営業利益1,271億円(+14.7%)で、大阪・関西万博の需要も。2027年3月期は特需の剥落で減益の見込み

阪急阪神ホールディングスを、2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月15日、東証の適時開示)で分析しました。営業収益1兆2,035億円(+8.7%)、営業利益1,271億円(+14.7%、営業利益率10.6%)、経常利益1,245億円(+12.0%)、親会社株主に帰属する当期純利益785億円(+16.5%)、ROE7.3%、自己資本比率31.2%。セグメントの営業利益は、不動産671億円(+16.5%、マンション分譲収入の伸長、ホテルの万博需要)、都市交通353億円(鉄道の輸送人員が増加)、エンタテインメント131億円(阪神タイガースが2年ぶりのリーグ優勝、宝塚歌劇)、情報・通信78億円、旅行54億円、国際輸送20億円。うめきた2期「グラングリーン大阪」は2027年度に全体まちびらき予定。2025年7月に宝塚歌劇団を株式会社化。年100円の配当(前期60円)、2027年3月期は万博とプロ野球関連の特需の剥落、中東情勢で営業利益1,217億円(−4.3%)の予想。JR東日本との比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

目次
  1. 1. ひとことで言うと
  2. 2. 何で稼いでいるか
  3. 3. 強み
  4. 4. 弱み・リスク
  5. 5. ライバルとの比較
  6. 6. 投資プレイヤー的チェックポイント
  7. まとめ

プレ男阪神タイガースが優勝すると、親会社の株が上がるって本当?

メル美株価のことはわからないけど、決算短信には「プロ野球関連の特需」って書いてあるよ。いちばん稼いでいるのは不動産なんだって

企業分析の連載、107社目は阪急阪神ホールディングスです。2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月15日)で確認しました。会社のサイトは今回の確認方法では読めなかったため、東京証券取引所の適時開示に載っている同じ決算短信を使っています。比較には、この連載のJR東日本の強みとはで確認した数字を使っています。

この記事は会社のしくみと数字の解説で、阪急阪神ホールディングス株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

1. ひとことで言うと

阪急・阪神の鉄道を中心に、不動産・ホテル、スポーツと歌劇のエンタテインメント、情報・通信、旅行、国際輸送を手がける鉄道グループ

項目(日本基準・連結) 2026年3月期 前期比
営業収益 1兆2,035億円 +8.7%
営業利益 1,271億円 +14.7%
営業利益率 10.6% 前期 10.0%
経常利益 1,245億円 +12.0%
親会社株主に帰属する当期純利益 785億円 +16.5%
ROE(自己資本当期純利益率) 7.3% 前期 6.7%
自己資本比率 31.2% 前期 31.5%
配当 年100円(配当性向30.3%) 前期 60円

2. 何で稼いでいるか

セグメント 中身(決算短信の記載) 営業収益 営業利益
不動産 賃貸、住宅(マンション分譲)、海外不動産、ホテル 4,067億円(+10.6%) 671億円(+16.5%)
都市交通 鉄道、自動車(バス)、流通 2,143億円(+4.4%) 353億円(+0.5%)
エンタテインメント スポーツ(阪神タイガース、阪神甲子園球場)、歌劇(宝塚歌劇) 912億円(+10.5%) 131億円(+14.8%)
情報・通信 情報サービス、放送・通信 720億円(+2.7%) 78億円(+14.0%)
旅行 海外旅行・国内旅行・訪日旅行 2,965億円(+13.6%) 54億円(+2.4%)
国際輸送 航空・海上の国際輸送 1,065億円(+1.7%) 20億円(+33億円)
その他 建設業など 736億円(+5.6%) 43億円(+17.3%)

3. 強み

会社の資料にある事実から、この連載で強みと考えた点です。

① 梅田などの不動産

② 鉄道と沿線

③ 独自のエンタテインメント

4. 弱み・リスク

① 特需の剥落

② 借入と金利

③ 鉄道の伸びの小ささ

5. ライバルとの比較

鉄道を中心に不動産・生活サービスを組み合わせるJR東日本と比べます。規模がまったく違い、事業の中身も違うので、おおまかな比較です(どちらも日本基準・2026年3月期)。

阪急阪神HD JR東日本
営業収益(売上高) 1兆2,035億円(+8.7%) 3兆847億円(+6.8%)
営業利益 1,271億円(+14.7%) 4,143億円(+9.9%)
営業利益率 10.6% 13.4%
鉄道(運輸)の営業利益 353億円(都市交通) 1,944億円(運輸)
不動産の営業利益 671億円 1,282億円(不動産・ホテル)

6. 投資プレイヤー的チェックポイント

阪急阪神HDの決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。

見ておく数字 2026年3月期 どこに書いてある
不動産の営業利益 671億円 決算短信(セグメント)
都市交通の営業利益 353億円 決算短信(セグメント)
エンタテインメントの営業利益 131億円 決算短信(セグメント)
会社の業績予想 2027年3月期 営業収益1兆2,650億円、営業利益1,217億円 決算短信のサマリー
配当 年100円、2027年3月期予想100円 決算短信

プレ男タイガースの優勝も万博も、会社の数字に出てくるんだね。来年はその特需がなくなる見込みだから、不動産の伸びを見ておこう

首都圏の鉄道グループは東急の強みとはも参考にしてください。

まとめ


参考文献

  1. 阪急阪神ホールディングス. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月15日). https://www2.jpx.co.jp/disc/90420/140120260325588565.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
  2. 東日本旅客鉄道. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年4月30日). https://www2.jpx.co.jp/disc/90200/140120260427512212.pdf (閲覧日:2026年10月12日)

この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。