エイチ・アイ・エスの強みとは:売上の8割強が旅行事業、ホテルや熊本のバス(九州産交)も。2025年10月期は売上高3,731億円(+8.7%)、営業利益116億円(+7.1%)。配当を年20円で再開
エイチ・アイ・エスを、2025年10月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2025年12月12日、東証の適時開示)で分析しました。売上高3,731億円(+8.7%)、営業利益116億円(+7.1%、営業利益率3.1%)、経常利益114億円(+8.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益47億円(−45.9%、減損損失28億円など)、ROE8.8%、自己資本比率14.4%。セグメントは旅行事業3,091億円(営業利益96億円、+3.6%)、ホテル事業252億円(36億円、+18.7%)、九州産交グループ254億円(8億円、+85.5%、TSMCによる経済効果や観光客)。国内旅行は沖縄、訪日旅行はB2Bの団体旅行、法人事業は報奨旅行・研修旅行が好調。年20円の配当(前期0円)、2026年10月期は売上高4,200億円・営業利益140億円・当期純利益90億円・年25円の予想。JALとの比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

メル美H.I.S.って、海外旅行の会社だよね。旅行の人は戻ってきているの?

プレ男決算短信だと、旅行事業の売上は前の年より約9%増えたんだって。ホテルや熊本のバスの会社もあるみたい
企業分析の連載、300社目はエイチ・アイ・エスです。2025年10月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2025年12月12日)で確認しました。会社のサイトは今回の確認方法では読めなかったため、東京証券取引所の適時開示に載っている同じ決算短信を使っています。比較には、この連載のJAL(日本航空)の強みとはで確認した数字を使っています。
この記事は会社のしくみと数字の解説で、エイチ・アイ・エス株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。特定の旅行商品をすすめるものでもありません。
1. ひとことで言うと
海外旅行・国内旅行・訪日旅行・法人旅行などの「旅行事業」が中心で、ホテル事業、熊本などのバスの九州産交グループなどももつ会社
| 項目(日本基準・連結) | 2025年10月期 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 3,731億円 | +8.7% |
| 営業利益 | 116億円 | +7.1% |
| 営業利益率(決算短信の値) | 3.1% | 前期 3.2% |
| 経常利益 | 114億円 | +8.9% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 47億円 | −45.9% |
| ROE(自己資本当期純利益率) | 8.8% | 前期 18.8% |
| 自己資本比率 | 14.4% | 前期 12.6% |
| 配当 | 年20円(配当性向31.7%) | 前期 0円 |
- 当期純利益の減少には、減損損失28億円(前期6億円)などが影響しました
2. 何で稼いでいるか
| セグメント | 主な動き(決算短信の記載) | 売上高 | 営業利益 |
|---|---|---|---|
| 旅行事業 | 国内旅行は沖縄が牽引、訪日旅行はB2Bの団体旅行が好調、法人の報奨旅行・研修旅行が好調 | 3,091億円(+8.9%) | 96億円(+3.6%) |
| ホテル事業 | 国内は訪日外国人の需要で稼働率が上昇 | 252億円(+9.8%) | 36億円(+18.7%) |
| 九州産交グループ | TSMCによる経済効果や訪日外国人・国内の観光客 | 254億円(+5.8%) | 8億円(+85.5%) |
- 売上高の8割強が旅行事業です(計算値。セグメント間取引を相殺する前の金額)
3. 強み
会社の資料にある事実から、この連載で強みと考えた点です。
① 旅行の幅広さ
- 海外旅行・国内旅行・訪日旅行・法人の報奨旅行や研修旅行、海外の現地法人による受客など、旅行の分野が幅広いです
② 訪日外国人の需要
- 国内のホテルは、訪日外国人旅行者の需要がさらに活発になり、稼働率などが上がりました
③ 熊本の経済効果
- 九州産交グループは、TSMCによる経済効果や観光客で、営業利益が+85.5%でした
4. 弱み・リスク
① 低い利益率
- 営業利益率は3.1%です
② 財務
- 自己資本比率は14.4%です
③ 海外のホテル
- 海外のホテル事業は、地域によって状況が異なり、営業損失の地域もありました
5. ライバルとの比較
旅行と関係の深いJAL(日本航空)と並べます。決算期・会計基準(JALはIFRS、利益はEBIT)と事業が違うので、おおまかな比較です。
| エイチ・アイ・エス(2025年10月期) | JAL(2026年3月期) | |
|---|---|---|
| 売上高(売上収益) | 3,731億円(+8.7%) | 2兆125億円(+9.1%) |
| 利益 | 116億円(営業利益) | 2,180億円(EBIT) |
| 利益率 | 3.1% | 10.8% |
| ROE | 8.8% | 12.2% |
| 自己資本(親会社所有者帰属持分)比率 | 14.4% | 40.3% |
- JALのくわしい中身はJAL(日本航空)の強みとは、羽田空港のターミナルの会社は日本空港ビルデングの強みとはへ
6. 投資プレイヤー的チェックポイント
エイチ・アイ・エスの決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。
| 見ておく数字 | 2025年10月期 | どこに書いてある |
|---|---|---|
| 旅行事業の営業利益 | 96億円 | 決算短信(セグメント別の業績) |
| ホテル事業の営業利益 | 36億円 | 決算短信(セグメント別の業績) |
| 自己資本比率 | 14.4% | 決算短信のサマリー |
| 会社の業績予想 | 2026年10月期 売上高4,200億円、営業利益140億円、当期純利益90億円 | 決算短信のサマリー |
| 配当 | 年20円、2026年10月期予想25円 | 決算短信 |
- 指標の読み方はPER・PBR・ROE・配当利回りの見方へ

プレ男配当がまた出るようになったんだね。自己資本比率がどう変わるかも見ておこう
まとめ
- エイチ・アイ・エスは、旅行事業が売上の8割強の会社
- 2025年10月期は売上高3,731億円(+8.7%)、営業利益116億円(+7.1%)
- 訪日旅行・法人旅行・国内ホテルが好調
- 当期純利益は減損損失などで−45.9%
- 配当は年20円で再開、2026年10月期は年25円の予想
参考文献
- エイチ・アイ・エス. 2025年10月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2025年12月12日). https://www2.jpx.co.jp/disc/96030/140120251212518790.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
- 日本航空. 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年4月30日). https://www2.jpx.co.jp/disc/92010/140120260430514545.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。