証券会社がつぶれたら預けた株はどうなる?:「分別管理」で原則返ってくる。返せないときは日本投資者保護基金が1人1,000万円まで補償。値下がりやFX・銀行で買った投資信託は対象外(日本投資者保護基金)
証券会社が破綻したときに預けた株やお金がどうなるかを、日本投資者保護基金の「基金について」「投資者保護とは」「補償手続」「Q&A」のページでまとめました。証券会社は、お客さまの金銭や有価証券を自社の資産と分けて管理する「分別管理」が法律で義務づけられ、守られていれば破綻しても原則として返還されます。分別管理の義務違反で返せない場合に、日本投資者保護基金(1998年12月1日設立)が一般のお客さま1人あたり1,000万円まで補償します。株式・公社債・投資信託・信用取引の保証金などが対象で、店頭デリバティブ、FX、くりっく365、第二種金融商品取引業の商品、値下がりや発行体の破綻による損失は対象外。銀行などで買った投資信託も基金の対象外です。補償の実績は2件(南証券・丸大証券)、2026年3月末の会員は257社、基金の規模は約585億円。

プレ男もし証券会社がつぶれたら、預けていた株は消えちゃうの?

メル美お客さんの株やお金は、証券会社のものと分けて管理するルールがあるんだって。それでも返せないときの補償もあるみたい
今回は、証券会社が破綻したときの、預けた資産の守られ方です。日本投資者保護基金の「基金について」「投資者保護とは」「補償手続」「Q&A」のページで確認しました(2026年10月12日閲覧)。
この記事はしくみの説明です。特定の証券会社や金融商品をすすめるものではありません。
守るしくみは2つ
| しくみ | 中身 | |
|---|---|---|
| ① | 分別管理 | 証券会社は、お客さまから預かった金銭や株式・債券などを、自社の資産と厳格に分けて管理することが法律で義務づけられています |
| ② | 投資者保護基金の補償 | 分別管理の義務違反などで返せない場合に、1人あたり1,000万円まで補償します |
- 分別管理が守られていれば、証券会社が破綻しても、基本的にお客さまの資産に影響はなく、自分の金銭や有価証券の返還を求めることができます
- 1,000万円以上を預けていても、分別管理がきちんと行われていれば返還されます
- 基金の補償は、返還がうまくいかなかった場合にはじめて行われます

メル美まず分別管理で返ってくる。それがだめだったときの最後の守りが基金なのね
日本投資者保護基金とは
- 金融商品取引法にもとづき、1998年12月1日に設立された非営利の会員制の法人です
- 会員証券会社の会費や負担金で運営され、金融庁と財務省の規制・監督を受けます
- 国内に本店・支店などがある証券会社も、インターネット専業の証券会社も、加入が法律で義務づけられています
| 各年3月末 | 2024年 | 2025年 | 2026年 |
|---|---|---|---|
| 会員数 | 265社 | 261社 | 257社 |
| 基金の規模 | 約584億円 | 約585億円 | 約585億円 |
- 設立以降の補償の実績は2件です:南証券(2000年度、補償金総額約35億円、当時は1,000万円の上限なし)、丸大証券(2012年度、約1億72百万円)
補償の対象になるもの・ならないもの
| 対象になる(主なもの) | 対象にならない(主なもの) |
|---|---|
| 株式の取引(海外で発行されたものを含む) | 店頭デリバティブ取引(取引所の外で相対で行うCFDなど) |
| 公社債の取引 | 海外取引所のデリバティブ取引 |
| 投資信託の取引 | 取引所の通貨関連取引(くりっく365など) |
| 株式の信用取引の保証金 | FX(外国為替証拠金取引) |
| 国内取引所の先物・オプションの証拠金(日経225先物など) | 信託受益権・組合契約などの第二種金融商品取引業の商品 |
- 対象になるのは、金融機関や国などの「プロの投資家」を除く一般のお客さまです。他人の名義で取引している人の資産や、破綻した証券会社が発行した株式・社債は対象外です
- 銀行などの証券会社以外の金融機関は基金の会員ではないので、銀行などで買った投資信託は基金の補償の対象になりません(銀行などでも分別管理は義務づけられています)
補償されない損失
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値下がりによる損失
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株や債券の発行体が破綻して価値がなくなったり、利息・償還金が払われなかったりした損失
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証券会社の説明が不適切だったことによる損害
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これらは、分別管理が行われていれば、基金の補償の対象外です。基金は「預けた資産を返すこと」を守るしくみです

プレ男株が値下がりしても補償はされないんだね。あくまで「預けたものが返ってこない」ときのしくみなんだ
補償の流れ
- 証券会社は、登録の取り消しや破産手続開始の申立てなどのとき、基金に通知します
- 基金は、お客さまの資産が分けて保全されているかを監査で確かめます
- 返せない、または返せない可能性が高い場合、基金が補償を決め、新聞の公告や郵送の通知、基金のホームページで請求の期間・方法を知らせます
- お客さまの請求書類と証券会社の記録を照らし合わせ、1人あたり1,000万円を限度に支払います
- 複数の証券会社が破綻した場合は、証券会社ごとに1人あたり1,000万円までが上限です
ほかの商品では
- FXは基金の対象外です(→FXのしくみとレバレッジ規制)。暗号資産の分別管理は暗号資産の流出事件と「分別管理」へ
- 株式投資の全体は株式投資の基礎へ
まとめ
- 証券会社は預かった資産を分別管理する義務があり、守られていれば破綻しても原則返還される
- 返せないときは、日本投資者保護基金が1人1,000万円まで補償
- 株式・公社債・投資信託・信用取引の保証金などが対象、FXや店頭デリバティブなどは対象外
- 値下がりや発行体の破綻による損失は補償されない
- 銀行で買った投資信託は基金の対象外(分別管理はある)
参考文献
- 日本投資者保護基金. 当基金について. https://jipf.or.jp/about/index.html (閲覧日:2026年10月12日)
- 日本投資者保護基金. 投資者保護とは. https://jipf.or.jp/introduction/index.html (閲覧日:2026年10月12日)
- 日本投資者保護基金. 補償手続. https://jipf.or.jp/flow/index.html (閲覧日:2026年10月12日)
- 日本投資者保護基金. Q&A. https://jipf.or.jp/qa/index.html (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。