上組の強みとは:港湾運送を中心とする物流の会社。2026年3月期は営業収益2,948億円(+5.6%)、営業利益365億円(+10.4%)、自己資本比率73.5%。配当は年205円(前期130円)
上組を、2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月14日、東証の適時開示)で分析しました。営業収益2,948億円(+5.6%)、営業利益365億円(+10.4%、営業利益率12.4%)、経常利益407億円(+11.0%)、親会社株主に帰属する当期純利益313億円(+16.1%、賃貸不動産と政策保有株式の売却益)、ROE8.0%、自己資本比率73.5%。物流事業は2,611億円(利益315億円、+9.9%)で、港湾運送1,392億円(飼料・穀物・青果物とコンテナが増加)、倉庫412億円、国内運送353億円、工場荷役請負292億円、国際運送143億円(+28.9%)。インド・ムンドラ港のSAURASHTRA FREIGHTを連結子会社化、日本ポート産業を完全子会社化。年205円の配当(配当性向65.9%)、2027年3月期は営業収益3,050億円・営業利益343億円(−6.1%)・年205円の予想。三井倉庫HDとの比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

メル美上組って、どんな会社なの?

プレ男決算短信だと、港で飼料や穀物、コンテナなどを扱う港湾運送が中心なんだって。配当も大きく増えたみたい
企業分析の連載、289社目は上組です。2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月14日)で確認しました。会社のサイトは今回の確認方法では読めなかったため、東京証券取引所の適時開示に載っている同じ決算短信を使っています。比較には、この連載の三井倉庫ホールディングスの強みとはで確認した数字を使っています。
この記事は会社のしくみと数字の解説で、上組株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
1. ひとことで言うと
港湾運送・倉庫・国内運送・工場荷役請負・国際運送などの「物流事業」が中心の会社
| 項目(日本基準・連結) | 2026年3月期 | 前期比 |
|---|---|---|
| 営業収益 | 2,948億円 | +5.6% |
| 営業利益 | 365億円 | +10.4% |
| 営業利益率(決算短信の値) | 12.4% | 前期 11.9% |
| 経常利益 | 407億円 | +11.0% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 313億円 | +16.1% |
| ROE(自己資本当期純利益率) | 8.0% | 前期 7.0% |
| 自己資本比率 | 73.5% | 前期 78.0% |
| 配当 | 年205円(配当性向65.9%) | 前期 130円 |
- 当期純利益の増加には、賃貸不動産物件や政策保有株式の売却益も影響しました
2. 何で稼いでいるか
| セグメント・内訳 | 主な動き(決算短信の記載) | 営業収益 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 物流事業 | 2,611億円 | +7.4% | |
| うち港湾運送 | 飼料・穀物・青果物が堅調、コンテナも増加 | 1,392億円 | +6.5% |
| うち倉庫 | スポット案件で増加 | 412億円 | +5.1% |
| うち国内運送 | スポット案件で増加 | 353億円 | +10.3% |
| うち工場荷役請負 | 292億円 | +2.0% | |
| うち国際運送 | 海外子会社の連結 | 143億円 | +28.9% |
| その他事業 | 重量・建設、新車整備、燃料の販売など | 375億円 | −4.5% |
- セグメント利益は、物流事業315億円(+9.9%)、その他事業50億円(+13.6%)です
3. 強み
会社の資料にある事実から、この連載で強みと考えた点です。
① 港湾運送
- 営業収益の約47%が港湾運送です(計算値)。飼料・穀物・青果物の取扱量が堅調で、コンテナも増えました
② 高い利益率と厚い財務
- 営業利益率は12.4%、自己資本比率は73.5%です
③ 海外と国内のM&A
- インド・ムンドラ港でコンテナ貨物の取扱・保管などを行うSAURASHTRA FREIGHTを連結子会社にし、国内では日本ポート産業を完全子会社にしました
4. 弱み・リスク
① 貨物の量
- 会社は、物流業界の輸出入貨物取扱量はおおむね横ばいだったとしています
② コストの増加
- 物価高によるコストの増加など、厳しい経営環境が続いているとしています
③ 2027年3月期は減益の予想
- 2027年3月期は、営業利益343億円(−6.1%)、当期純利益273億円(−12.5%)の予想です
5. ライバルとの比較
倉庫・物流の三井倉庫ホールディングスと並べます。どちらも2026年3月期・日本基準です。事業の中身が違うので、おおまかな比較です。
| 上組 | 三井倉庫HD | |
|---|---|---|
| 営業収益 | 2,948億円(+5.6%) | 2,995億円(+6.7%) |
| 営業利益 | 365億円(+10.4%) | 221億円(+24.0%) |
| 営業利益率 | 12.4% | 7.4% |
| ROE | 8.0% | 8.6% |
| 自己資本比率 | 73.5% | 45.7% |
- 三井倉庫HDのくわしい中身は三井倉庫ホールディングスの強みとは、物流の会社はセンコーグループホールディングスの強みとはも
6. 投資プレイヤー的チェックポイント
上組の決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。
| 見ておく数字 | 2026年3月期 | どこに書いてある |
|---|---|---|
| 港湾運送の営業収益 | 1,392億円 | 決算短信(セグメントの営業収益) |
| 物流事業のセグメント利益 | 315億円 | 決算短信(セグメント別の事業の状況) |
| 会社の業績予想 | 2027年3月期 営業収益3,050億円、営業利益343億円、当期純利益273億円 | 決算短信のサマリー |
| 配当 | 年205円、2027年3月期予想205円(配当性向74.0%) | 決算短信 |
- 指標の読み方はPER・PBR・ROE・配当利回りの見方へ

プレ男売却益で増えた利益と、本業の利益は分けて見たいね。2027年は減益でも配当は同じ予想なんだ
まとめ
- 上組は、港湾運送を中心とする物流の会社
- 2026年3月期は営業収益2,948億円(+5.6%)、営業利益365億円(+10.4%)
- 営業利益率12.4%、自己資本比率73.5%
- 配当は年205円(前期130円)
- 2027年3月期は営業利益343億円(−6.1%)・年205円の予想
参考文献
- 上組. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月14日). https://www2.jpx.co.jp/disc/93640/140120260514534183.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
- 三井倉庫ホールディングス. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月13日). https://www2.jpx.co.jp/disc/93020/140120260512525306.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。