日本国土開発の強みとは:土木・建築に、不動産とエネルギーの事業ももつ建設会社。2026年5月期は建築の大型工事と土木の黒字化で営業利益72億円(前期の3.1倍)、売上高1,352億円(+9.6%)
日本国土開発を、2026年5月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年7月15日、東証の適時開示)で分析しました。売上高1,352億円(+9.6%)、売上総利益163億円(+33.8%)、営業利益72億円(+208.4%、営業利益率5.3%)、経常利益66億円(+237.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益55億円(+308.9%)、ROE7.9%、自己資本比率45.1%。セグメントは建築925億円(利益70億円、+170.5%、好採算の大型工事)、土木380億円(利益3億円、前期は45億円の損失、不採算案件の入れ替え)、不動産25億円(利益5億円、−79.0%)、エネルギー35億円(利益13億円、−63.6%、前期は大型の販売用発電設備の売却)。年25円の配当(配当性向36.6%)、2027年5月期は売上高1,370億円・営業利益63億円(−11.9%)・年25円の予想。熊谷組・奥村組との比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

プレ男日本国土開発の利益が3倍になったって、どうして?

メル美決算短信だと、建築の大型工事の採算がよくて、前の年に赤字だった土木が黒字になったからなんだって
企業分析の連載、309社目は日本国土開発です。2026年5月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年7月15日)で確認しました。会社のサイトは今回の確認方法では読めなかったため、東京証券取引所の適時開示に載っている同じ決算短信を使っています。比較には、この連載の熊谷組の強みとは・奥村組の強みとはで確認した数字を使っています。
この記事は会社のしくみと数字の解説で、日本国土開発株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
1. ひとことで言うと
土木事業・建築事業に、不動産事業とエネルギー事業ももつ建設会社。決算期は5月
| 項目(日本基準・連結) | 2026年5月期 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 1,352億円 | +9.6% |
| 売上総利益 | 163億円 | +33.8% |
| 営業利益 | 72億円 | +208.4% |
| 営業利益率(決算短信の値) | 5.3% | 前期 1.9% |
| 経常利益 | 66億円 | +237.5% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 55億円 | +308.9% |
| ROE(自己資本当期純利益率) | 7.9% | 前期 2.0% |
| 自己資本比率 | 45.1% | 前期 47.1% |
| 配当 | 年25円(配当性向36.6%) | 前期 22円 |
2. 何で稼いでいるか
当期から報告セグメントの区分を変えています(前期の数字は組み替え後)。
| セグメント | 主な動き(決算短信の記載) | 売上高 | セグメント損益 |
|---|---|---|---|
| 建築 | 手持ちの大型工事が順調、好採算の大型工事が牽引 | 925億円(+23.9%) | 70億円(+170.5%) |
| 土木 | 不採算案件の入れ替えが進み黒字化 | 380億円(+2.6%) | 3億円(前期 −45億円) |
| エネルギー | 前期のような大型の販売用発電設備の売却がない | 35億円(−53.4%) | 13億円(−63.6%) |
| 不動産 | 前期のような大型の販売用不動産の売却がない | 25億円(−52.3%) | 5億円(−79.0%) |
3. 強み
会社の資料にある事実から、この連載で強みと考えた点です。
① 建築の大型工事
- 建築事業は、好採算の大型工事が牽引し、セグメント利益は+170.5%でした
② 土木の黒字化
- 土木事業は、不採算案件の入れ替えが進み、前期の45億円の損失から黒字になりました
③ 採算重視の受注
- 会社は、採算性重視の受注方針と原価管理の徹底が実を結んだとしています
4. 弱み・リスク
① 不動産・エネルギーの売却の波
- 不動産とエネルギーは、前期にあった大型の売却がなかったため、大きく減収減益でした
② 2027年5月期は減益の予想
- 2027年5月期は、営業利益63億円(−11.9%)、当期純利益40億円(−26.6%)の予想です
③ 資材と人手
- 会社は、建設資材・エネルギー価格の高止まりや労務需給のひっ迫に注視が必要としています
5. ライバルとの比較
建設会社と並べます。決算期(日本国土開発は5月期)と規模が違うので、おおまかな比較です。
| 日本国土開発(2026年5月期) | 熊谷組(2026年3月期) | 奥村組(2026年3月期) | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,352億円(+9.6%) | 4,877億円(−2.2%) | 3,072億円(+3.0%) |
| 営業利益 | 72億円(+208.4%) | 271億円(+89.5%) | 159億円(+63.7%) |
| 営業利益率 | 5.3% | 5.6% | 5.2% |
| ROE | 7.9% | 10.9% | 9.8% |
6. 投資プレイヤー的チェックポイント
日本国土開発の決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。
| 見ておく数字 | 2026年5月期 | どこに書いてある |
|---|---|---|
| 建築・土木のセグメント損益 | 70億円・3億円 | 決算短信(セグメントごとの経営成績) |
| 不動産・エネルギーの売却の有無 | 当期は大型売却なし | 決算短信(セグメントごとの経営成績) |
| 会社の業績予想 | 2027年5月期 売上高1,370億円、営業利益63億円、当期純利益40億円 | 決算短信のサマリー |
| 配当 | 年25円、2027年5月期予想25円 | 決算短信 |
- 指標の読み方はPER・PBR・ROE・配当利回りの見方へ

プレ男不動産や発電設備の売却がある年とない年で、利益が大きく変わるんだね
まとめ
- 日本国土開発は、土木・建築と不動産・エネルギーの会社
- 2026年5月期は営業利益72億円(前期の3.1倍)、売上高1,352億円(+9.6%)
- 建築の大型工事と土木の黒字化が牽引
- 不動産・エネルギーは前期の大型売却の反動で減益
- 2027年5月期は営業利益63億円(−11.9%)・年25円の予想
参考文献
- 日本国土開発. 2026年5月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年7月15日). https://www2.jpx.co.jp/disc/18870/140120260714593584.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
- 熊谷組. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月15日). https://www2.jpx.co.jp/disc/18610/140120260501516263.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
- 奥村組. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月15日). https://www2.jpx.co.jp/disc/18330/140120260514535339.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。