コーセーホールディングスの強みとは:「コスメデコルテ」「雪肌精」「ONE BY KOSÉ」などの化粧品が売上の約8割、北米の「タルト」も。2025年12月期は営業利益185億円(+6.3%)。2026年1月に持株会社体制へ移行
コーセーホールディングスを、2025年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年2月12日、東証の適時開示)で分析しました。売上高3,302億円(+2.3%)、営業利益185億円(+6.3%、営業利益率5.6%、コーセー事業の収益性の改善)、経常利益215億円(−0.8%)、親会社株主に帰属する当期純利益151億円(+101.2%、前期の中国本土の構造改革の事業整理損の反動)、ROE5.4%、自己資本比率72.2%、海外売上高比率34.8%。セグメントの営業利益は、化粧品168億円(+11.4%、ハイプレステージ・プレステージとも増収)、コスメタリー63億円(−10.4%、メイクアップブランドの減収)。地域別売上は日本65.2%、北米18.7%、アジア13.4%。2026年1月1日に純粋持株会社体制へ移行し、商号を株式会社コーセーホールディングスに変更。年140円の配当、2026年12月期は営業利益200億円・年150円(記念配当10円を含む)の予想。資生堂との比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

メル美雪肌精のコーセーって、海外でも売っているの?

プレ男決算短信を見ると、売上の約2割は北米なんだって。「タルト」というブランドがあるみたい
企業分析の連載、161社目はコーセーホールディングスです。2025年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年2月12日)で確認しました。会社のサイトは今回の確認方法では読めなかったため、東京証券取引所の適時開示に載っている同じ決算短信を使っています。比較には、この連載の資生堂の強みとはで確認した数字を使っています。
この記事は会社のしくみと数字の解説で、コーセーホールディングス株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。特定の化粧品をすすめるものでもありません。
1. ひとことで言うと
ハイプレステージ・プレステージの化粧品と、セルフメイクアップなどのコスメタリーを、日本・北米・アジアで販売する会社
| 項目(日本基準・連結) | 2025年12月期 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 3,302億円 | +2.3% |
| 営業利益 | 185億円 | +6.3% |
| 営業利益率 | 5.6% | 前期 5.4% |
| 経常利益 | 215億円 | −0.8% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 151億円 | +101.2% |
| ROE(自己資本当期純利益率) | 5.4% | 前期 2.8% |
| 自己資本比率 | 72.2% | 前期 70.4% |
| 配当 | 年140円(配当性向52.9%) | 前期 140円 |
- 営業利益は、タルト事業とアルビオン事業が減益となった一方、コーセー事業の収益性の改善で増えました
- 当期純利益が倍増したのは、前期に中国本土の構造改革にともなう事業整理損を計上した反動などです
- 2026年1月1日に純粋持株会社体制へ移行し、商号を株式会社コーセーホールディングスに変更しました
2. 何で稼いでいるか
セグメント別
| セグメント | 主な動き(決算短信の記載) | 売上高 | 営業利益 |
|---|---|---|---|
| 化粧品 | 「コスメデコルテ」、アルビオン事業、「ONE BY KOSÉ」の大幅増収、「雪肌精」の海外が好調 | 2,623億円(+2.7%) | 168億円(+11.4%) |
| コスメタリー | 「ヴィセ」などのメイクアップブランドが減収 | 645億円(−0.3%) | 63億円(−10.4%) |
地域別の売上高
| 地域 | 売上高 | 構成比 |
|---|---|---|
| 日本 | 2,153億円(+1.9%) | 65.2% |
| 北米 | 618億円(−0.3%) | 18.7% |
| アジア | 441億円(+8.6%) | 13.4% |
| その他(欧州など) | 89億円(+1.9%) | 2.7% |
3. 強み
会社の資料にある事実から、この連載で強みと考えた点です。
① 区分ごとのブランド
- ハイプレステージの「コスメデコルテ」・アルビオン、プレステージの「雪肌精」「ONE BY KOSÉ」、コスメタリーの「ヴィセ」など、区分ごとに主要ブランドをもっています
② 厚い財務
- 自己資本比率は72.2%です
③ アジアの回復
- アジアの売上高は+8.6%でした。中国本土では大型ECセールの取り組みが奏功しました
4. 弱み・リスク
① 中国とインバウンド
- 会社は、中国市場で中国国産ブランドの台頭などを挙げています。インバウンド需要は回復傾向でしたが、12月以降は中国政府の渡航自粛要請などで中国人旅行客の消費が減速したとしています
② 北米のタルト
- 北米の「タルト」は、消費センチメントの減退でオフラインチャネルが前期を下回りました。タルト事業はマーケティング投資で減益でした
③ 低い利益率
- 営業利益率は5.6%、ROEは5.4%です
5. ライバルとの比較
化粧品大手の資生堂と並べます。会計基準(資生堂はIFRS)と利益の指標が違うので、おおまかな比較です。どちらも2025年12月期です。
| コーセーHD | 資生堂 | |
|---|---|---|
| 売上高 | 3,302億円(+2.3%) | 9,700億円(−2.1%) |
| 営業利益(資生堂はコア営業利益) | 185億円(+6.3%) | 445億円(+22.4%) |
| 利益率 | 5.6% | 4.6% |
| 当期純利益 | 151億円 | −407億円(損失) |
| 自己資本(帰属持分)比率 | 72.2% | 47.4% |
6. 投資プレイヤー的チェックポイント
コーセーHDの決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。
| 見ておく数字 | 2025年12月期 | どこに書いてある |
|---|---|---|
| 化粧品事業の営業利益 | 168億円 | 決算短信(セグメント別の状況) |
| 地域別の売上高(アジア・北米) | 441億円・618億円 | 決算短信(地域別売上高) |
| 会社の業績予想 | 2026年12月期 売上高3,500億円、営業利益200億円、当期純利益121億円 | 決算短信のサマリー |
| 配当 | 年140円、2026年12月期予想150円(記念配当10円を含む) | 決算短信 |
- 指標の読み方はPER・PBR・ROE・配当利回りの見方へ

メル美日本の売上が65%で、北米とアジアも大きいのね。中国の旅行客の動きと、アジアの売上がどこまで伸びるかを見ておきたいな
まとめ
- コーセーHDは、化粧品とコスメタリーの会社で、日本・北米・アジアで販売
- 2025年12月期は営業利益185億円(+6.3%)
- 化粧品事業はコスメデコルテ・ONE BY KOSÉ・雪肌精などで+11.4%
- 自己資本比率は72.2%、2026年1月に持株会社体制へ
- 2026年12月期は営業利益200億円・年150円の予想
参考文献
- コーセーホールディングス. 2025年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年2月12日). https://www2.jpx.co.jp/disc/49220/140120260212556590.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
- 資生堂. 2025年12月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年2月10日). https://corp.shiseido.com/jp/ir/pdf/ir20260210_241.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。